Vitoriaでのアパート探し

前回、犬を連れての海外生活について書いた。そのときに残していたアパート探しについて今回は書いておきたいと思う。

Vitoriaでの滞在は6ヶ月で、犬連れ。これは借家探しにとっては二重苦と言える。大家さんはできるだけ1年以上借りてほしいと思っているし、犬に無茶苦茶にされてはたまらない、と思っている。だから、この条件での家探しは苦難の連続だった。

渡航前、6月くらいから、idealista、fotocasaという不動産のサイトを見ることから始めた。https://www.idealista.com, https://www.fotocasa.es/es/

ただ、10月から借りるのに6月は早すぎる、と知り合いのスペイン人から忠告された。確かに、サイトに掲載されているのは今空き家の物件で、10月からの客など相手にしない。それもあって、少し我慢し、8月下旬ぐらいから真剣に探し始めた。そこでぶちあたったのが、Se permiten mascotas.(ペットOK)と明記してある物件が極めて少なく、逆に、No mascotas.(ペットお断り) No animales. (動物お断り)と書いてある物件が多く存在することだった。そこで諦めかけたのだが、何も書いていなければいいのだ、と開き直り、明記されていない物件を一つ一つチェックしていった。そして、チャット機能を使って、個人の大家または不動産会社に連絡をとったのだが、ほとんどが無視された。あとから考えるに、それは、私が電話番号を書かないか、日本の携帯電話番号を書いていたからだと思われる。スペインでは、なんやかや言って、直接電話、というのが一番早い。オンラインチャットなどというものが一応はあるが、そんなまどろっこしいものを特に不動産関係の方々は使わないように思う。そんなこんなで、無視され続け、結局、アパートホテルという中途半端なところに1ヶ月予約して入国した。

アパートホテルに住みつつ、ちんたらとアパート探しをしていた。同じように上記サイトからチャットで連絡をとっていると、今度は、わりと反応がある。やはり、スペインの電話番号を書いていると連絡がくる。ただ、短期というのがネックになってまとまらない。一度決まりかけたところも、月850ユーロのところ、短期だったら月1000ユーロじゃないと困る、みたいにふっかけられ、それでもしゃーないか、と決めようとした矢先に、「5分前に他の人が借りるって言ってきたから。」と断られ、がっくり。

途方にくれつつ、なんとなく、街をさまよい、ふと、賃貸専門の不動産屋さんを見つけた。しかも、スペイン全土に展開している様子。そこのホームページから連絡をとると、すぐに反応があった。訪問の約束をし、事情を説明した。「短期で犬。。。」と困った顔をされたものの、「家主側の事情によっては、ないわけではない。」と含みのある返事。「数件、こころあたりがあるから、あたってみる。あとで連絡する。」と言われた。

アパートホテルに帰って、あー、でも、どうだろう。これは話半分に聞いていたほうがいいんだろうなあ、と思い、ブルーになって数日過ごしたある日、その不動産屋さんから連絡があり、部屋を見に行くことになった、と。え、それは短期でも犬連れでもOKってこと?と、よろこんで見に行った。

アパートには、家主さんもいて、一所懸命に説明してくれた。真面目で、少し自信がなさそうな不思議なキャラの家主さん。部屋も予想以上によく、また、立地も申し分なかったので、そこに決めた。

引っ越しをして数日経ったある日。ピンポーンと、家主さん。うちのワンちゃんが当然のごとく、数回ワンワンと吠えた。出たところ家主さんがびっくりした顔で、「い、犬がいるの?聞いてなかった。」って。え、そうなん?と思ったけれども、もう、契約は終わっているし、契約書には犬の記載はなかった。家主さんに、「いい子なのよね?カーテンとか絨毯とか家具とかいたずらしないよね?」と念押しはされたが、そんなことうちのワンちゃんがするはずなし。

というわけで、これは、結局間に入った不動産屋さんが意図的かどうかわからなかったけど、犬のことを言わなかったってことかな。そして、家主さんにしても、犬がどうこうよりも信用できる人に貸したいだろうし、私は、自分で言うのもなんだが、信用できる人間なので、貸して正解だったと思う(って、えらそう)。

結論としては、不動産サイトは情報収集には使えるけれども、本当のところは、直接会って話すしかない、それによって、本来は無理なこともOKになったりする、ですかね。


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