何時までもあると思うなその体

京葉OLクラブ/桐嶺会(筑波大学)/都立国分寺高校OL部
宮本知江子(ありさん):競技歴42年
鍼灸マッサージ師・スポーツトレーナー


10代~アラ30のオリエンテーリングを愛する若者へ告ぐ
少々大げさ、デフォルメして生理学・運動学的なことを書きます。
細かい所には突っ込まないでね。

また、生物学的には対象の70%程度が当てはまれば“・・だ”と断定することが多く、
逆に言えば30%は当てはまらないこともある。
人は生物なので、この領域もそのように判断されることが多いことに注意して読んでください。

前置きはここまで◆◆

オリエンテーリングは、数あるスポーツの中でも最上級に体(頭にも)の負担が大きい競技です。そのため、一般的なスポーツ競技のケア方法では不足することもあるのです。翻せば、その競技を楽しめている私たちは、うまくすれば体(認知機能も)を強靭に保つことができるということなのですが…。

さて、

骨格的成長は3つの骨が一体化して骨盤になる20歳くらいで完成します。
そこから直ちに老化が始まるのです。
ただ、まだまだ性ホルモンがバンバンに出ているのでほとんどの人は気が付きません。
一般人で初めに気が付くのはお肌の変化かな。
お肌の構成要素は多くが筋の構成要素と共通しています。

お肌のみずみずしさが少なくなってきて、もちもち感も減ってくる・・・
筋肉の柔軟性が徐々に減ってきて、自己回復が遅くなる!
それでもまだ女性はホルモンの関係で柔軟性が35歳くらいまでは保たれます。
一方、男性はこれまたホルモンの関係で筋力は維持されるも柔軟性は低下してくる。

それが顕著になってくるのが25歳くらいでしょうか。
それまでけが無くトレーニングやレースをしてきたのに、初めて怪我してそれからどうもうまくいかなくなった経験を持つ人もいると思う。
体を激しく使って、寝るだけで回復できるのは25歳まで!

⇒どこにどんな痛みが出るか
⇒どこの筋が硬くなるか

これをチェックして、その原因が何なのかを探る

・筋力が弱い(体幹が弱いも含む)
・関節の可動域が狭い
・左右差が大きい(筋力や可動域)

などが考えられるので、それを突き止めて、ストレッチ・関節可動域拡大運動(ROM)・筋トレを習慣づける。
ここで言う“筋トレ”は“筋トレ+ストレッチ”です。

レース前のアップは、(先輩に言われて)なんとなくやっているけど、
レース後のダウンはやったことが無いというあなた
25歳を過ぎてそのままで行けると思ったらお~~~きな間違いです。

自分の弱みをカバーすることを踏まえたダウンをしっかり行うことで、日常活動にスムーズに移行できて、体へのレースのダメージは激減します。
これをしないと、ダメージをもろにあびてスポーツ障害一直線

20歳代でうまくすり抜けても、30歳代でランニング性腰痛症を起こすかも。
30歳代でうまくすり抜けても、40歳代で肉離れを起こすかも。
40歳代でうまくすり抜けても、50歳代で膝関節障害を起こすかも・・・

これを読んでも行動変容しない人は、息の長いオリエンテーリング人生を送れないかもしれません。
あるいは満身創痍になった後、かなり努力をしてレースに臨むことになるでしょう。私のように。

<ありの障害プロフィール>
中学生~10歳代 :腰椎分離すべり症になる(病態を知ったのは20代後半)
        :足関節捻挫 内反も外反も経験する
20歳代 :膝蓋大腿関節症の痛みに苦しむ
    :すべり症による坐骨神経痛とぎっくり腰連発に苦しむ
30歳代 :子育てで怠けるが、レースも本気でないので小康に過ごす
40歳代 :腓腹筋の肉離れ
50歳代 :更年期の筋肉が硬くなる症状に苦しむ
    :加齢性右膝半月板損傷
<努力していること>
腹直筋シックスパックスの維持・・・すべり症、坐骨神経痛予防
各種ストレッチ・・・筋肉が硬くなりやすく痛みやすい
抗重力筋の筋トレ・・・加齢による障害予防
レース時の対策(足関節固定・右膝ブレス・キネシオテーピング)

最後まで読んでくださってありがとうございました♡

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?