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IQの低い物書きのアリさんとシンガーソングライターさん(15の2)

【完全に創作のフィクションとしての読み物も書いていくことにしました。創作ですので、当たり前ですが登場する人物は実在しません。モデルとなった人物も当たり前ですが実在しません。ものすごくテキトウに書いている「落書き」に近いものだからです。文脈を深く考えず、ただ直感的に「息抜き」で書いているものです。】


♪♪♪
終わらない宇宙で
小さな明日を
集めて繋ぐ様に
想いを貫いて 私は味方よ
心の空
強く手を伸ばして
ひとり涙流す夜も
I'm always your ally

人生は誰もがひとりきり
どこにもリセットボタンはない
今ある幸せを失うときも

人生に神様なんていない
誰も知ることのない未来
今ある幸せを守ることだけ
♪♪♪

突然、穴田魔絵の重厚な木製のデスク脇に置いてある真空管ラジオデッキから音楽が流れた。
安奈♪は言った。
「今年の紅白歌合戦の紅組の目玉の曲『アリー』ですネ。とってもイイ曲ですネ。
私、いつも夜、彼のことを想い、独りで泣きながら、この曲を聴いていマス。」
智子@は、気の効いた相槌を打った。
「なんか夢も希望も無い歌詞の曲だけど、とっても琴線(きんせん)に触れるメロディですね。神が降臨してますね。」
鬼頭魔蘭は、博学ぶりをプチ披露した。
「音楽は言葉ではなく、ハートを振動させる周波数が重要ですからね。
まあ、言霊(コトダマ)という言葉が日本にはあるように、言葉も重要ですが。」
智子@は苦言のように言った。
「紅白歌合戦は、強力なスポンサー(パトロン)がバックにいる人しか出れないので、つまんないから見ません。簡単なダンスや、地声で歌うこと以外、なんにも出来ない、ほんの少しハンサムなだけ、ほんの少し美人なだけの凡庸な人たちが 【アーチスト】扱いされる世の中って、おかしいです。」
穴田さんは、当然のように言った。
「智子@さんは御存知だと思いますが、一部の世間ではよく言われているように、テレビは【3S政策※】ですからね。
テレビでは【芸の無い芸能人】のアイドル・タレントが、時代のカリスマとなるよう、演出されるのです。
世の中には、ピアノが弾けて、作詞作曲が出来て、ダンスの振り付けや、舞台のデザインやら、CDジャケットの絵画まで、すべて独りでしている多芸多才の美人アーチストって本当に居るのですが、そういう人がテレビに出て、日の目に出ることがない、おかしな世の中なのです。」

智子@は憤慨して言った。
「ほんと、そういう人に、紅白歌合戦に出て貰いたいですね。」
「シンガーソングライター(アーチスト)さんにとって、何も無い世界から自分が1から作り出した、創作した楽曲や、魂が咆哮した詩や、魂が咆哮した自分の声の歌が収録されたものは、自分が生み出した【子供そのもの】だそうですね。なんか抽象的な表現でごめんなさい。」

穴田さんは、いつものように、まとめて見せた。
「いいえ、言わんとされていることはよく分かります。すべての生き物の最大の関心事は【種を残すこと】であり、種を残すための繁殖行為こそが、有限の生命体としては【最大のイベント】でしたね。
要は、自分という個体が居なくなっても、自分のコピーが永久に居てくれればいいのです。世のシンガーソングライターさんにとって、自分が生み出した創作物は、自分の子供、自分のコピーそのものでしょうね。」

「しかもそれは、人類全体の有形無形の財産となりうるのです。後世に人類が滅びたり、あるいは人類が、オタマジャクシ♪から成体のカエルへと形態を変えたりするような、イモムシが蝶々へと形態を変えたりするような【変態】をして、人類の聴覚が根本的に変わったりしない限り、シンガーソングライターさんの創作物は人類史に延々と残るのです。」


智子@は言った。
「人類が変態しない限り、大丈夫ということですね。」

穴田さんは、エクスタシィ(恍惚)を感じたような面持ちで言った。
「ある時、世界の果ての見知らぬ誰かが、その創作物に出会い、その創作物に涙を流し、その創作物に時間を奪われ、その創作物に自分の魂そのものも奪われていることもあるかもしれませんね。」
「文字どおり、時間を超えて、延々と、個人の魂に影響を与え続けるのです。その限りの無い影響力に、世のシンガーソングライターさん達は気付いていて、何も成し得ることがない凡庸な人達が体験できないような至福の極みに、人知れず、エクスタシィ(歓喜)を感じていることでしょう。」
智子@は、感嘆してみせて言った。
「それは、ほんと、幸せなことですね。」

智子@は、なんとなく、思い付いたように言った。
「なんとなくですが、安奈♪ちゃんが彼を想う姿には、日本独自の相性占いの【宿曜※】のロマンチックな世界観が思い浮かぶんです。」
安奈♪は、ほんのり顔を紅潮させて小声で言った。
「シュクヨウって、なんでしょう。。」
ウンウンと、うなずいていただけの鬼頭魔蘭が、また、博学ぶりを披露することにした。
「東洋の哲学、東洋の占星術(学校では絶対教えない、魂の統計学)には、根本的な下地に、必ず、輪廻転生の教理があるのです。その中でも、分かりやすいのが、宿曜占星術の【業胎※】の概念ですね。ほんと神秘的でロマンチックですね。」
智子@は、なんとなく、思い付いたように言った。
「全くの初対面であったとしても、二人だけの言語があるかのように、テレパシーのように、感覚と【感性だけで意思を伝え合える】まさに以心伝心の関係だそうですね。なんか抽象的な表現でごめんなさい。」


穴田さんは、一連の流れを、シンプルに総まとめをした。
「シンガーソングライター(アーチスト)さんは、【感性※が、いちばん重要】ですね。」



※3S政策とは
3S政策(さんエスせいさく)とは、screen(スクリーン=映像鑑賞)、sport(スポーツ=プロスポーツ観戦)、sex(セックス=性欲)を用いて大衆の関心を政治に向けさせないようにする愚民政策とされている。
戦前では偽書『シオン賢者の議定書』※以降、日本でも反ユダヤ主義が宣伝され、その中に「ユダヤ人の3S謀略」と呼ばれるものがあった。
※シオン賢者の議定書とは
「秘密権力の世界征服計画書」という触れ込みで広まった会話形式の文書。
内容はユダヤ人が世界支配するという陰謀論であり、ヘンリー・フォードやヒトラーなど世界中の反ユダヤ主義者に影響を与えた。結果的に国民社会主義ドイツ労働者党政権のドイツにおいてユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)を引き起こしたともいえることから「史上最悪の偽書」、「史上最低の偽造文書」ともとされる。
(wikipediaより引用)

※宿曜占星術とは
(すくようせんせいじゅつ、しゅくようせんせいじゅつ)とは、インド占星術をベースにした日本の占星術。月の周期(白道)を27の宿(カテゴリー)と宿道十二宮(黄道十二宮に近似)に分け、月の状態によって人の性質や吉凶、また、吉凶となる日を占うものである。暦は旧暦で詠む、智慧の菩薩である、文殊菩薩が28の宿をつくり、暦を完成させたと伝えられている。作られたのは二十八宿だが、二十七宿で占うことが一般的であり、この場合、牛宿を抜いて二十七宿とする。太陽の運行を中心として黄道十二宮を配する西洋占星術と、月の運行を中心として宿曜十二宮を配する宿曜占星術は対照的なものとなっている。一週間の曜日の語源ともなっている。
(wikipediaより引用)

宿曜盤

※業胎とは
自分ととくに深い関係があるのが、 「業と胎」に当たる人です。ホロスコープを見るとわかるように、 この「業」と「胎」は、自分の宿星である「命」と、ちょうどトライアングルを形成しています。
宿曜占星術は、前世、現世、来世という考え方も取り入れています。そして、この「業」は自分が前世で生きた星であり、「胎」は来世で生きることになる星だと考えられています。つまり輪廻転生の考え方で、人はホロスコープの【トライアングル】を巡って生まれ変わるのだという発想です。となると、自分と「業と胎」になる人は、お互い同じルートを巡って時空旅行をしている仲間ということになります。 さて、この美しいお話を信じるかどうかは別として、この2つの宿星の相手とは、たしかに他人とは思えないように共鳴することが多いものです。細かい点は似ていなくても、本質が似ているとでも いうのでしょうか。精神的な部分で、深く静かに共感し合える関係です。
(決定版!宿曜占星術 小峰有美子著 主婦と生活社より引用)


※感性とは
感性とは、美や善などの評価判断に関する印象の内包的な意味を知覚する能力と言える。これは非言語的、無意識的、直感的なものであり、例えば何らかの音楽に違和感を覚えるように人間に作用することもある。
(Wikipediaより引用)

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