音の無い世界(5の3)
穴田魔絵は、深剃りジョンソンが操縦している超ハイテクのオフィスビル型飛行船内で、超ハイテクの映写機で空間に映し出されたアリさんの様子を見て言った。
「アリさんは用を済まされた後、階段を下り、駅ホームに降り立った十数秒後に、また、航空機がアリさんの頭上を目掛けて飛来して来ますよ。」
『ゴオッーォォォォォォォゴオッーォォォォォー』
クルー(乗組員)の智子@は、穴田さんの予言どおり、アリさんの頭上を目掛けて飛来して来る航空機を見て言った。
「まるで、アリさん専用の航空機があるかのようですね。
アリさん独りで、どれだけ莫大な血税(軍事費)を使われていることなのでしょう。」
『ゴオッーォォォォォォォゴオッーォォォォォー』
航空機から帯状(おびじょう)に、白いケムリ状の物が出ているのを、智子@は感嘆して言った。
「あっ、航空機が【ひこうき雲】を出していますね。」
穴田さんは突然、スイッチが入って鼻歌を唄いだした。「♪空に憧れて~ 空をかけてゆく~
あの子の命はひこうき雲~
高いあの窓で~ あの子は死ぬ前も~
空を見ていたの~
今はわからない~ ほかの人にはわからない~
あまりにも若すぎたと~ ただ思うだけ~
けれど~ しあわせ~♪」
Z世代の智子@は気を利かせて、即座にスマホで検索して言った。
「ユーミンが16歳の時に書いた詩だそうですね。
ちなみに、アリさんが好きな熊木杏里さんのデビュー曲の『窓絵』も十代に書かれた詩でしたね。
十代の頃の感性は、宝石のようにキラキラしてて、宝物そのものですね。」
穴田さんはさらに、スイッチが入って鼻歌を唄いだした。
「♪絵のフレームから舞い込む小鳥
今日はつがいで幸せかい
ぼくが触れられるものと言えば
固くて冷たいベッドぐらいさ
雨も降るけど 雪も降るけど 心の天気に晴れはない
ねぇぼくは空に近いから 今じゃなくても見えるけれど
ねぇぼくが空に登るまで 太陽の君よ そばにいて♪」
智子@は感嘆して言った。
「なんて愁いのある美麗な声と、琴線に触れる歌詞なのでしょう。」
穴田さんは平静になって言った。
「アリさんは時折、航空機の飛行音、いわゆる【聴覚への干渉】以外にも、航空機そのものを見せつけられる【視覚への干渉】もあります。
その際、必ず、パッと視界に入る【目前(もくぜん)の視界】に航空機は飛来してきます。
『振り返れば奴がいる状態』の航空機は、アリさんとは無関係のただの通りすがりの航空機の可能性が高いです。
アリさんはさらに【ひこうき雲だけを見せつけられる】ことも頻繁(ひんぱん)にされます。
大空にマーキングされる『ひこうき雲』は、監視しているターゲットの人物に対して『お前を監視しているぞ』という防犯という名目のメッセージなのです。」
智子@はなんとなく言った。
「世の中にはロマンチックな人達が、大空を眺めて、『ひこうき雲』をウットリと見ているシチュエーションなどがありますが、、、
事実は小説より奇なりで、アリさんが、ひこうき雲を作っていたりするのですね。」
☆穴田さんのAhoo!知恵袋☆
《集団ストーカーを受けていると訴えられている被害者達の間でよく論じられている事象の一つに、航空機で有毒な化学物質か何かを散布しているという『陰謀論』の【ケムトレイル】散布説があります。
見た目はフツウの『ひこうき雲』です。
ですが、本当にケムトレイルで、有毒な物質を撒き散らしていたとしたら、撒き散らしている側の人間も被害に遭い、地球上の人間全員が平等に被害に遭います。
※局地的な事とか、細かいことは抜きにしての話です。
水道水にフッ素を混入されているのは、支配階級の人間が、一般大衆の精神を従順にして骨抜きにするため、という陰謀論と同じです。
支配階級の人間は水道水を飲まないのですか。》
アリさんが佇んでいる(たたずんでいる)、すぐそばのゴミ箱のゴミ袋を、先ほどとは別の【清掃おばさん2.0】がガサガサと取り出して回収作業をし始めた。
穴田さんは言った。
「清掃おばさんはアリさんに気付かれずに、アリさんを監視し続けなければいけない、という重要なミッション(使命)があります。
それは、防犯パトロールの航空機のパイロットにも言えることです。
ポジティブな考え方によっては、アリさんが航空機のパイロットや清掃おばさんに、生活の糧の仕事を与えているのです。」
智子@は言った。
「非常にポジティブな考え方によっては、アリさんはただ、存在するだけで、たくさんの人に飯(めし)の種(たね)を与える『福の神』ですね。」
アリさんは何気に、ホームの電光掲示板を見ると、警察庁による『不審物を発見したら通報をお願いします。』と書かれたテロップが延々と表示されている。
アリさんにはしょっちゅう、よくある日常の光景である。
穴田さんは言った。
「おそらく、このような警察庁による防犯を促すテロップは、アリさんが駅構内に居る間だけ表示されています。防犯(犯罪抑止)という名目で『監視しているぞ』というメッセージをアリさんに見せつけているのです。
まあ、駅構内に、ほかにもたまたま、アリさんみたいな、防犯ネットワークで『重大監視対象』とされている人が居るのかもしれませんが。」
智子@はなんとなく言った。
「何も悪いことはしていないのに、まるで犯罪者のような気分になってしまいそうですね。」
穴田さんは言った。
「多くの『集団ストーカー』を受けていると訴えている人達の苦悩がそれです。
【犯罪者のような気分に、強制的にさせられるのです。】」
智子@は、アリさんの足の爪先から、頭頂まで舐めるように見ながら言った。
「アリさんは何か重大事件を引き起こすような『犯罪者予備軍』と言えるほどの人物には、とてもじゃないけど見えません。
アリさんの、第一印象(外観)としましては、ちょっと抜けている印象はあります。
ですが、どちらかいうと、草食系男子の癒し系で、わりと小綺麗な印象もあり、時には爽やかにさえ見えます。
警察官僚(公僕)に、防犯ネットワークによる重大監視対象とされなくてはいけないような、反社の人間や、テロリストや、異常な思想家(思想犯)や、異常な性癖者(強姦魔)や、万引き常習者や、特殊詐欺師などには、とてもじゃないけど、見えません。」
穴田さんは当然のように言った。
「アリさんはちょっと、抜けている印象はありますが、生まれながらの性質的なことで【挙動不審】なところも多々ありますが、奇行というほどでもなく、一般的な平均的な知性(IQ87)もあり、
全く、普通(フツウ)と言ってもいいほどの、どこにでも居る蟻(アリ)のような、わりと普通(フツウ)の人です。」
智子@は、なんとなく感じていたことを言った。
「たとえば、防犯カメラで延々と同じ人物を重点的に監視し続けると、アリさんみたいに(善良とまでは言えないまでも)『人畜無害』な人間でも、
挙動不審な人は、ちょっとした挙動不審な言動を逐次、記録され、雪だるま式の積算方式で、ますます怪しい人物と判断され、重大監視対象の人物に仕立て上げられてしまうようなことが起きてしまったりしていないでしょうか。
学校のペーパー試験だけが得意でエリート・キャリアの警察官僚となった【倫理観の欠落した公僕】が、防犯カメラの録画だけで人物の判定をして、アリさんみたいな『冤罪』(濡れ衣の罪)とも言えるような人物を作り出してはいないでしょうか。
まあ、アリさんは犯罪者ではありませんので、冤罪という言葉は適切ではありませんが。
現場で人と触れあって働いたこともないガキみたいな高級官僚が、アリさんみたいな人物の人権を蹂躙していませんか。」
※ここでは話の展開上、大雑把に、防犯カメラのみ言及しています。
穴田さんはアリさんを庇う(かばう)ように言った。
「今現代は世界的なムーヴメントとして、【多様性】を尊重する風潮があります。
アリさんはユニークな個性の人なのです。
何かを新しく生み出す人、創造性が強い人というのは、物事に拘る(こだわる)ポイントが、不特定多数の一般的な常識人(凡人)とは違うのです。
アリさんが微かに挙動不審なのは、創造性が豊かな人だからなのです。
そんなアリさんのこと、私は大好きです。」
※重要:このシリーズの記事は、ほぼ全ての記事が現在進行形の【書きかけの状態の記事】であり、大幅な書き足しや文章の削除修正は大いにあります。
(幾つもの記事を並行して書いています。公開してありますが、ほとんど、メモ状態の記事さえもあり得ます。)
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