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取材依頼がきた

地元テレビ局から取材依頼が来た。

私が勤める病院にテレビ局から取材依頼が来た。テーマはやはり「新型コロナウイルス」。依頼書には趣旨、質問例、インタビューを希望する相手、所要時間などが書かれてあった。
大まかな趣旨は、コロナ禍でひっ迫する医療現場でスタッフはいま、何に困り、悩み、どんなSOSを発信したいのか…。そんな声を届けたいという。ほぼ1日、取材クルーがカメラを回すらしい。

記者さんの気持ちもわかるけど…

さらに記者さんはこう切り出した。
コロナ対応に従事するスタッフの「オン」と「オフ」、勤務中とプライベートの様子を撮りたいので、スタッフのご自宅までお邪魔して家族との撮影ができないだろうかと。
疲弊して自宅に戻ったスタッフが家族に癒され、励ましを受けて、今日が無事に過ぎていく。たしかにストーリー的には美しいし、そんなニュースなら私も見たい。けれど、このご時世、自宅撮影までOKしてくれるようなスタッフはなかなかいない…。
思い描いていた理想の報道を少しずつあきらめていく記者の横顔。
「取材しながら、スタッフとのコミュニケーション次第でNGがOKになるかもよ!」と私は心の中でエールを送った。

病院広報の役目

こうやって、記者さんと病院幹部との念入りな事前打ち合わせで取材OKの部分、NGの部分が決まっていった。
病院広報の私の役目はこのOK、NG点をふまえて、取材を受けるスタッフや関係者へ説明してスケジューリングやインタビュー場所の確保などを段取っていくことだ。
しかし、病院という空間は配慮するものがあまりにも多い。患者さんや来院者、スタッフのプライバシー、感染対策、院内への周知、etc…。
「この大変なときにテレビ局の取材~?!」なんて声も聞こえる。今回は、イベント開催のときの取材とは違って、皆がテレビカメラにワクワクして”熱烈大歓迎”とは程遠い。
だが報道されることで、「もう少し頑張ろう」とスタッフが元気づけられ、勇気づけられれば、ありがたい取材に変わる。
そのためにも、「よい取材」になるように環境を提供することが私の仕事。
さて、週明けが待ち遠しい。


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