自殺未遂

バイトが終わり、帰路に着く。
細かい雨に降られながら自転車を漕ぐ。
天気予報では一日晴天だったのにツいてないなあ。

家に着いた。部屋が散らかっていたので片付ける。教科書やノートは床に置いた方が準備がしやすかった。本棚に並べる。
明日もバイトがあるから風呂に入って制服の洗濯もしておいた。

洗濯機に任せた後、コンビニへ出かけた。食べたいものがたくさんあった。最後なのにコンビニ飯なんて、と思ったがこんな時間に開いている飲食店は近所になかった。ハンバーグ、カップ麺、新商品のスイーツなんかをたんまり買って帰った。
洗濯はまだ終わらなさそうだったので夕食をとることにした。さっき買ってきた食べ物は多過ぎて食べきれなかった。おいしかった。

洗濯物を部屋に干した後、タバコを飲み込むことにした。2,3枚のオブラートにタバコの中身を包み込んだものを数ヶ月前に作っていた。
オブラートの中身を砕いたウエハースで代用して飲み込む練習もしていたが、やはり粒が大きすぎて飲み込むのに苦労した。ネットで調べると成人の致死量はタバコ3本とあったので3包み飲み込んで布団に寝転んだ。

線路に飛び込むのはたくさんの人に迷惑をかけるからできない、海に飛び込むのも死体を探すのが難しくてできない、飛び降りや首吊りは怖くてできない。服毒なら楽に死ねるんじゃないかとトリカブトを探しに山へ行ったこともあるが見つけられなかった。

どのくらい経っただろうか、手先足先が冷える感覚がした。唾液が出てきて吐き気もしたが我慢した。寝返りを打つと頭の中にどろっと液体のりが入っているような感覚がした。頭がぼーっとしてきて今度は身体が熱を持ちはじめた。よし、このまま死ねそうだな、と思った矢先、我慢できないほど強烈な吐き気がして吐いてしまった。枕元にゴミ箱を置いておいてよかった。ゴミ箱の許容量ギリギリまで吐いた後、袋を縛って足がふらつきながらもキッチンのゴミ箱まで捨てに行った。口をゆすいだ後布団に戻ったが、日が昇るまで一睡もできなかった。

朝、下痢とともに血も少し出たが、それ以降体調に変化はない。失敗したんだなと思った。

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