アイコン男1

萬野 光雄(〈公社〉日本建築家協会・京都会長)

校舎に足を踏み入れたのは、いつの事やら定かでない。おそらく私が京都デザイン専門学校の非常勤講師の頃だから2002年までさかのぼる。卒業設計の中間発表が最初のお付き合いだ。その後、3階の畳の部屋を拠点に見学会を行ったり「坂田明のジャズコンサート」を行ったりと何度かイベントを催した。定期開催は日本建築家協会の子ども教育活動からである。当初、本拠地を立誠小学校に決めたわけではないが、非常に居心地が良いので2010年夏の「子供たちのLED灯籠流し」から、毎年お世話になった。子供たちの斬新な灯籠は、ゆらりゆらりと高瀬川を流れ、まちの人たちに喜ばれた。立誠小学校は「京都のビジョンを語り、希望を見せる舞台」であった。私はこの跡地に、居心地の良い新たな地域の拠点が誕生することを願っている。

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