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眠るまえ、おじいさんがいつも話してくれたこと。 「人は、いろんな道を見つけ、そこに印され…
私は、 ここにいるけど、ここにいないのです。 貴方は、 そこにいるけど、そこにいないのです…
扉を開くと、 草原が拡がる。 扉を開くと、 湖が拡がる。 扉を開くと、 星空が拡がる。 扉…
考える世界がわたしの世界になるのなら、 あえて闇もみよう。 闇のどこがいけないのか。 闇…
夢。 わたしは、右目の上に傷がある。 良く見ないと分からないけど。 それは、小さいころに…
「ただいまー。」 しーん。 それでも、必ず言うんだ。 ただいま、を。 みんないなくなっち…
空を見ていたら、 ふわっと身体が軽くなって、 光と共に風が吹いてきて、 思わず目を瞑ったら、 声がした。 忘れていた、父の声。 私の名を呼ぶ、優しい声。 目を開けたら消えてしまうと思って、ギュッと固く目に力を入れる。 それを振りほどくかのように、 額に風が吹く。 いつまでも聴いていたい、 父の声。 いつまでもこうしていたい、 あたたかな昼下がり。 おしまい。
水の中にいると、ここにいるのに どこにいるのかわからなくなってしまう。 そして、 それを味…
まわりだした。 大きな決断をしたから。 まわりはじめたら、 毒出しがはじまった。 知らない…
まわる。 めぐる。 さがる。 とまる。 のぼる。 すすむ。 大きくまわる。 大きくめぐる。 大…
手を洗おうとして、蛇口をひねったら、次々とタヌキが出てきた。 びよん、とのびて、 すとっ…
ゆらゆら揺れる、 あの影の中に 昔、天国に行った人がいた。 影は小さく、なぜその人がいるこ…
うじゃうじゃした暗闇がみえる。 真っ黒で、グルグルしている。 その円は時折止まり、またグル…
誰もいないのに、いる。 そんなときは、 そっと耳をすます。 気づかれないように。 誰もいないのに? そんな感覚が、子どものときはとても怖くて、 押入れの布団に潜り込んで丸まっていた。 今はちょっと違う。 そこにいるものは、 ただ優しく在るの、と分かったから。 守ってくれている、と感じるから。 さらに耳をすます。 少しでも分かりたくて、そっと身体を開く。 そんな秋の昼下がり。 おしまい。