エリック・サティはきっとこんな人

音楽がある
人がいる
空間がある
それ自体が音楽である。
「家具の音楽」というものを
押し出したエリック・サティ。

BGMの概念も
無かった時代である。

演奏家に演奏させている間、
聴衆に
お話したり歩いたり自由にしてください!と、
会場内を呼びかけ、

その演奏会を敢行したそうだ。

誰も考えたこともないことを
するというのは、
どんな心持ち
なのだろう。

彼は音楽家じゃないか。
ひきこもって音楽を書くのではないの?

クラシック音楽の異端児、と、
今になっても言われ続け、
その異端の枝先には
誰もいない。

ただある事実は
空間コーディネートや、BGMの概念は
日本では普通になり、
サティの名曲ジムノペティは
テレビのCMやバックミュージックで
普通になっている。
サティは変わった曲のタイトルが実は多いが、
現代の日本で
jPOPでも風変わりな曲のタイトルが
普通になった。
化粧品や店名などもそうだ。

異端は異端なのか?
異端には実はものすごく恩恵を受けているのに、
サティのおかげ、だなんて言葉は
聞いたことがない。
現代人は
異端を嫌う人まで出てきている。

サティも感謝されようと
してきたわけではないのだ。

だからって、なぜ私たちは
サティに感謝をしないのだろう。

でも、いいのだ。
サティはきっと
音楽のある空間で
みんなが自由にしているのを見て、
しめしめ、と
思っていることだろう。

A.k

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