2017年の抱負。ホウドウキョクの取材で伝えきれなかったこと。
FODオリジナルドラマ「ラブホの上野さん」のプロデュースをきっかけに、
自社媒体である「ホウドウキョク」から取材を受けました。
目的は、FODプレミアムというサービスの宣伝であり、ドラマの番組宣伝でもあります。
ある意味ポジティブなステマです。ステマ万歳。ありがたいお話。
記事ばこちら。https://www.houdoukyoku.jp/posts/4943
他人から質問をされて、取材を受けて、それが文章になっていく、取材のプロセスの中で朧げに感じていたことがありました。それが、キングコングのニシノアキヒロさんがこんなブログを書いていたのを読んで、朧げに感じていたことが、くっきりと認識されました。
取材能力
インタビューアーが台詞を作るな
http://lineblog.me/nishino/archives/9254191.html
自分で台詞を作って、現在絶賛炎上中のニシノさん。
自分のインタビューは、幸い原稿を自らちょっと修正できたのでニシノアキヒロさんみたいにはならなかったのですが、(ステマ万歳)
テレビの世界にも、同じようなことが頻発していることを思い出しました。
担当ディレクターの取材能力、情報収集能力が低く、ネタが思わぬ形で死んだり、強制的に”ある方向”に演出をしてしまうことが、現場で最近よく起きています。
最近、上から目線を理由に炎上している現場はたいていこういうディレクターやプロデューサーがいるんだと思います。きっと。
自分も気をつけないといけないと思います。知らない間に自然に上から目線。不安に負けそうだから、自信を持つために、無理矢理強気になると、自然とアッパーなスイングになります。野球でも素振りでは確かダウンスイングを練習するはずです。(自分はサッカー経験者だからよくわからないですが。)
コンテンツは建築
そういえば、20代後半に、ちょっとした気まぐれと経歴ロンダリングのために、東大の産学共同プログラムに通っていた時、東大ではコンテンツという学問は「建築学」の派生という捉え方でした。そのプログラムも建築学科に設置されていました。
企画開発、脚本開発までが、設計士の仕事。撮影、編集までが、建設会社の仕事。宣伝、ビジネスが、販売会社の仕事。
例えるならば、三井不動産みたいなものです。いい土地を買って、いい建物をたてて、宣伝して、売る。いい建物は何年経っても、価値が高い。いいドラマは何年経っても、価値が高い。ニシノアキヒロさんの育児放棄の話にもつながります。
構成や台本という存在は、設計図通りに建築物を建てるストーリーもの(ドラマやアニメ)には必要不可欠なものですが、ドキュメンタリーやバラエティには、必ずしも必要なものではありません。必要最低限の構成案があれば、アドリブでつないでいくことが、その場の空気でころがしながら、その収録自体が生き物として成立していくような形がダイナミックで面白いと思います。
アウトプットが不安な制作者は、ガチガチに演出を事前に決め打ちにしてしまいます。カンペガチガチ。
志村けんさんのコントや全盛期のめちゃイケのように、綿密に練られた構成や台本を元に、高度な演出ができるのであれば、演出ガチガチは高いクオリティと直結するので、そのレベルならできると思います。
abemaTVとかLINELIVEとかSHOWROOMとかの番組の演出は、そういうテレビの硬直した演出に対して、アンチテーゼとなっています。むしろ、ラジオ的な演出です。
メディアは都市
さて、ホウドウキョクの取材で伝えたかったが、伝わらなかったのは、そもそも、ドラマの宣伝という目的の記事だったので、全体的に「ラブホの上野さん」の話をベースに進んでいたため、もう少し大きな話が伝えられなかったところです。
単体のドラマ企画は、「点」でしかなく、他の「点」との相関関係で意味を持っていきます。その「点」打ち方をもっと広げていきたいという意思表明をしたかったのですが、ちょっとしか伝わりませんでした。それぞれの企画は、街の中にある、建物であり、街全体の話ができなかったです。力不足でもあります。
小さな街や学校のように、いろいろな人がその場に存在し、多様かつ複雑な構造を持っていることが、力であり、エネルギーであると思います。
そうしたら、Newspicksの佐々木編集長がこんなコラムを書いていました。
https://newspicks.com/news/1990521/
ポップとコア
あえてコアを目指しながら、新しいポップを目指している最中ということになります。
今は、コアだが、ポップを目指していること。コアをやることが目的ではなく、人に見てもらってのコンテンツであり、ポップを目指すことなんて当たり前のことです。
その点と点が線になったり、絵になったりすることが大切で、そのためには、自分の企画だけではなく、いろいろな企画の中に自分の企画や大きな流れを作っていく必要があると思います。それは、番組を構成する全ての要素、監督、脚本家、放送作家、出演者、カメラマン、照明、技術、音楽効果など様々な要素でコアからポップを模索していくことを伝えたかったのです。
そんなことを考えていたら、エイベックスの松浦社長がこんなブログを書いていました。
素人目線
http://ameblo.jp/maxmatsuura/entry-12232789961.html
今の音楽業界はとても参考になります。cakesの「心のベストテン」を番組化したのは、その情報を取り込みながら、テレビ業界にに当てはめて考える教科書としては、「心のベストテン」は最高の教科書です。
ラジオ、音楽の業界はとても参考になるし、ピンチが訪れたからこそ、今は、チャンスに満ち溢れていると思います。
いずれ、テレビの世界も同じようなピンチが訪れるし、すでに訪れていると思います。いや、訪れています。
先日、いきものがかりの水野さんとご飯を食べた時も同じような話になりました。
2017年の抱負は、こんなことを考え続けながら、たくさんの魅力的な建築物を作り、そして、街を作りたいと思います。
追伸 ラジオと書籍にも何らか絡みます。
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