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Poem-) 雨のなかを

雨のなかを
あるいていく

雨はひかるもの
を見つけては
降りてくる

雨が輪郭を
濡らし
世界は生まれていく
肩を肘をつま先を
濡らし
私は生まれる

種撒くように
触れて
通り過ぎる

雨は木々の葉を
揺らし
鳥は嘴を鮮やかに濡らす

空高く
交わされた約束のように
柔らかな花びらに止まり
花に光の言葉を置いていく雨

雨のなかをあるきたい
眠るものを起こし
時の中に生まれようとする夢の扉を
開けてあるくように
灰色に静まり返る世界に
1粒1粒

色を携え光り出し
雨は そこに
降りてくる

聞こえてくる物音
のように
かすかな音色
色の生誕

生まれるために
とんとんと着地する度に
雨は吐息聞こえるものの
かたちを
鮮やかにして

葉は頭をもたげ
背を伸ばし
手を高く差しだす

Arim

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