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Poem-) 悲しみを載せる舟は…

悲しみを載せて
舟は一双、また一双と
人々が寝静まった時間
月夜の晩に
海の彼方に
流れて行きます
夜の闇は
水平線を隠してしまうので
その舟が
海の向こうにくだって行ったのか
空へのぼって行ったのか
確かめようがないのですが

月の光が
海の上に踊りだすのです
舟の航路を示すように
その場所だけが
明るく輝きだし

一双、一双
流れ出す舟は、どんどん増えて行くのです
悲しみを載せる舟は一双では足りない
そんなことにようやく気づきながら、

数を数えるのを止めて
見守っていようと思うのです

船頭が戻ってくる明け方、
夜はようやく眠りにつくのです
この世界をしばらくの間
光色に 輝かせるために


Arim

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