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Essay

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いろいろな場面で、不思議に思うことって多々ありますが、時々、散歩するみたいに考えてみたくなるのです、いえ、感じてみたくなるのです。答えのあるような、ないような文章を書き進めながら… もっと読む
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2017年4月の記事一覧

鳥の子音

鳥の子音

夕方、戸外に出ると何種類もの鳥の声が聴こえてくる。しかし鳴き声を聴き取って言葉で再現できず、いつもガッカリする。擬音語として表記ができない。鳥の発声音が、ギ音なのか、キ音なのか。ピか、ティか、でもどれも違うような気がする。語学に堪能な方は、この鳥の子音を聞き分け書き分けられるのだろうか、といつも思う。

日本語のアイウエオの母音。このおおらかな母音に抱かれた日本語は、実際はもっと細分化している音さ

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ある詩が、急に心に触れてくる時がある…

ある詩が、急に心に触れてくる時がある…

ある詩が、急に心に触れてくる時がある。ボブディランの ”A Hard Rain's A-Gonna Fall” 。訳を読みながら、暫く涙が止まらなくなるのだ。ディランの詩の心を、もっと聴きたいと思うばかりだ。

少し前に購入したミオールさん@michealhp1の『ボブ・ディランの詩学』を、頁を行ったり来たりしながら読み進めている。
古いバラッドを踏まえ、韻を読み解くディランの詩の研究書であるのだ

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フィクションであるが故に伝わる風景…

フィクションであるが故に伝わる風景…

人間の脳というのは、…と書きかけて、脳と心の関係をどう捉えるのか、という思いがよぎるが、ひとまずエッセイとして、今日は、脳、と書かせて頂き、先へ繋ぐことにする。

人の脳は、リアルなものからリアルを写し取っているのか、と考えると、意外にそうではないように思ったりする。現実の実相は、見て触れての五感を通り、常に夢のような仮想空間に移動し記憶されていくのでは、と感じるのだ。記憶される場所は、心地よい陽

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