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散文詩

175
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#言葉

無闇に知ることは
無益も有益も識ること

無闇に知ることは
無闇に縁を結ぶこと

結んだ縁は何をもたらす
結んだ縁はなにを連れてくる

臥待月
3年前

ゆらり隠れた世界の色
ふわり落ちた記憶の欠片

夢だからとあきらめず
夢だからと追ってみる

案外近くに答えはあるかもしれない

臥待月
3年前
3

結んで開いて
あの世とこの世

手をとって
あなたと交わすは
情の交わり

結んで開いて
あの世とこの世

手を取り合って
目指すは天上界

理(ことわり)から
外れた者の逝き先は
全てを呑み込む
灼熱の口のなかだった

臥待月
3年前
2

くろいこころ
くろいことば
すべて闇にとけて
すべてきえれば
この世界は争いのない
世界になるのだろうか

臥待月
3年前

呼吸のように
言葉をこぼす

呼吸のように
言葉をすう

全ての言葉はあなたを造り
全ての言葉はわたしを創る

美しい言葉は美しい心をつくる
なんて
あるだろうが
言葉にできない
感情(心)がある

言葉はただの鍵
感情も心の一面

あなたも
わたしも

思いやれる相手でありたい

臥待月
3年前
3

言葉の毒を含めるなかれ
言葉の毒に冒されることなかれ

言葉を尽くすならば
言葉を尽くした相手を想え

言葉を尽くしても
傷ついたというのなら
言葉に毒を含めることなかれ

実直な言葉は
毒となりて
冒すこあり

実直な言葉は
薬となりて
癒すことありなむ

臥待月
4年前
2

あなたのためにいきて あなたのためにしぬわ 呪いの言葉は死の瞬間 吐き出して死に逝く 後も先もない言葉

土足で入り込んだ
だれかがいる

土足で入り込んだ
誰かの涙

誰かの心

誰かの視線

誰かの言葉

誰かの感情

すべてが私を繋いで動かして
自由という翼を希望を
削ぎおとし
暗闇で満たしていく

土足で入り込んだ
誰かなんて放り出せ

土足で入り込んだ
毒は排除しろ

臥待月
4年前
2

地団駄を
踏むような
幼い怒りは
かなしみと
ともにある

笑うことで
怒りを隠す

ひび割れた
心の悲鳴
誰ぞ知る

臥待月
4年前
3

死の安寧を
望みいきる
精霊

死の恐怖と
隣り合う


どちらも等しく
死からは逃れず
時間ばかりが
過ぎていく

臥待月
4年前
3

言葉を愛した花たちは
言葉を愛さない人間を
慈しんだ
哀しんだ
愛しんだ

言葉を愛さない人間は
言葉を愛した花たちを
愛でた
見つめた
足をとめた

相互の想いは
交わることなく
風とともに消えていく

臥待月
4年前
3

謳うものは
謳われるもの

風にのって世界へ響き
風と共に消えていく

謳われるものは
世界を動かし
謳うものは
世界みつめる

ふたつの視線
交わりて
世界は色をもち
世界は形をもつ

謳われるものは
謳うものと
誰かが云った

臥待月
4年前
2

おもいのよすが
なりたもうて
なんじのなにと
のぞんだことか

おもいのよすが
なりたもうて
われのおもい
ししてゆくなれば

おもいのよすが
うつろとなりて
さりゆくものと

臥待月
4年前
4

月が照らす 雲の掌 月が溶かした 雲の身体 月が隠れた 雲の花 隠れて動いて照らされて 月はどこまでも世界を照らす