ひとりぼっちのPOG Season24-25戦略会議
【悲報】2歳新馬戦まであと3ヵ月弱
ということで毎度様です。
春のクラシック戦線が始まりいよいよPOGの2023年度も佳境を迎えております。
皆さま今の所如何でしょうか。
私は多分ダメです( )
良くてネトケのPOGが上位50%入れるかなーってところですね。
いけぽぐはフォーエバーヤング砲が炸裂したりしてるので逆転サヨナラ満塁ホームランを獲ろうと思ったら多分オークスとダービー両方獲るしか無いんじゃないかな…
それでもフォーエバーヤングがUAEダービーでも好走したら目はほぼほぼ消えるのでまぁ苦しいっすね…
さてさて、今回は3ヵ月弱後から始まる新馬戦を前に2024年度の要点を整理し、何を考えるか等々方向性をひとりぼっちで検討し、多少は現段階のピックアップもいくらか出来ればなと思います。
POG Season24-25 Topics
・新種牡馬が今年も多数登場
ディープインパクト・キングカメハメハがこの世を去り、同時に訪れた大種牡馬戦国時代。
初年度のエピファネイア産駒からデアリングタクトやエフフォーリアが出つつキズナ産駒からコンスタントにヒットを放ったことで即流れは決まったかと思いきやキタサンブラック産駒からイクイノックス、ドレフォン産駒からジオグリフ、サトノクラウン産駒からタスティエーラが出る他2023年度ではレガレイラがホープフルSを制覇した他ブリックスアンドモルタル産駒が躍動、年が明けてからはダートを中心にニューイヤーズデイ産駒が伸びてくる他リアルスティール産駒からダートの大物候補フォーエバーヤングが出てくる等魑魅魍魎百鬼夜行と化しております。
悪霊退散!悪霊退散!怨霊、ものの怪、困った時はドーマン!セーマン!ドーマン!セーマン!直ぐに呼びましょ陰陽師!
誰がレッツゴー!陰陽師を貼れと←
さて、そんな種牡馬戦国時代ですが、今年も新たな尖兵が登場します。
適当に並べるだけでも
・アドマイヤマーズ
・サートゥルナーリア
・ルヴァンスレーヴ
・ナダル
・シスキン
・モズアスコット
・ゴールドドリーム
・フィエールマン
・ミスターメロディ
・ノーブルミッション
・フォーウィールドライブ
・タワーオブロンドン
・ウインブライト
等々計40頭近い内国産繋養種牡馬の産駒が登場します。
無茶苦茶多いですね(他人事)
・ドゥラメンテ産駒が最終年度産駒を迎える
タイトルホルダーから始まったドゥラメンテ列伝が早くも最終章を迎えます。
タイトルホルダーこそ一般的なPOG期間に於ける劇的なポイント加算は弥生賞1着・皐月賞2着といったところであるもののスターズオンアース・リバティアイランドと2年連続春2冠を達成、リバティアイランドに至っては阪神JFも制しておりグランドスラム達成といった状況。
牡馬もドゥラエレーデがホープフルSを制した後、UAEダービーで2着。
ダービーこそまさかの発馬後躓いて騎手落馬、競争中止となりましたがそれでも稼いだ賞金は中々なもの。
シャンパンカラーもNHKマイルCを制しこちらも大きく貢献していると言っていいでしょう。
そんなドゥラメンテ産駒も今年の2歳馬がラストクロップ、最後の最後まで大きな爪痕を残すでしょうか。
・ハーツクライ直子のいない時代へ
現3歳世代がラストクロップのハーツクライ産駒。
ワンアンドオンリーやドウデュースらを輩出しPOGで人気を博してきたハーツクライ産駒は今年の2歳馬から不在に。
改めて新しい時代への突入となります。
・ダイワメジャー産駒最終年度へのカウントダウンへ突入
昨年末、社台SSの徳武場長が「馬は元気ですが、来年は種付けをやめるつもりです」と発表、事実上の種牡馬引退と思われる。
現3歳世代ではアスコリピチェーノが阪神JFを制覇、過去にはカレンブラックヒルやレシステンシア、レーヌミノル、メジャーエンブレムの他セリフォスやシゲルピンクダイヤ等特にマイルを中心にPOGでの活躍馬を多数輩出してきた同産駒。
この春産まれてくる最終年度産駒がデビューを迎える前にまた1つタイトルを乗せられるでしょうか。
・阪神競馬場改修工事へ
長く続いた京都競馬場の改修工事が明けたのも束の間、今度は阪神競馬が皐月賞デーの4/14(日)をもって改修工事へと入ります。
ホープフルS・皐月賞・NHKマイルC・オークス・ダービーについて変更は無いものの、阪神JF・朝日杯FS・桜花賞が変則的にならない限り京都開催となります。
他にも9月の阪神開催が中京開催になる等変更点が多数、コース形態は勿論距離に変更が出ることもある為、番組編成の変更に注意が必要です。
・祝 福永祐一厩舎開業
2024年3月より
・美浦
千葉 直人
森 一誠
矢嶋 大樹
・栗東
小椋 研介
河嶋 宏樹
高橋 一哉
福永 祐一
藤野 健太
(敬称略)
の8名の調教師が厩舎を新規開業。
特に騎手として輝かしい成績を収めた一方で昨年惜しまれながらも騎手を引退した福永厩舎への注目度合は非常に高い。
セレクトセールに於いて初年度産駒としては史上2位の値が付いたコントレイル産駒コンヴィクションⅡの2023がノースヒルズ前田幸治氏に落札された後福永厩舎へ入厩することを公表。
他にはダノンベルーガやボンドガール等高値を付けたコーステッドのキズナ産駒の現2歳牝馬も同厩舎に入厩予定(※馬主はサンデーレーシング)。
主に個人馬主から御祝儀的に転厩を含めて良い馬を託される、というのは割とよくある話ですが正直ドン引きしてしまうレベルのラインナップになる様相。
いきなり結果を求めるのも酷な話ではありますが、それでも一挙手一投足に注目が求められそうです。
・JRA&NRAダートクラシック大改革2年目
2023年度よりスタートとなった中央競馬と地方競馬の合同での「全日本的なダート競争の体系整備」が早くも2年目を迎える。
ここで改めて3歳秋までの主なダート競争を年月順に整理したい。
※2023年度ベースに作成しますが阪神競馬場改修工事の為、番組変更が起こると思われます。
JRAの1勝クラス特別戦・OP・リステッド競争に関しては必ずプレスリリース等を都度確認する様お願いいたします。
・2024年9月
ヤマボウシ賞 1勝クラス 中京1400m
・10月
プラタナス賞 1勝クラス 東京1600m
なでしこ賞 1勝クラス 京都1400m
エーデルワイス賞 JpnⅢ 門別1200m
・11月
JBC2歳優駿 JpnⅢ 門別1800m
もちの木賞 1勝クラス 京都1800m
オキザリス賞 1勝クラス 東京1400m
兵庫ジュニアグランプリ JpnⅡ 園田1400m
カトレアS OP 東京1600m
・12月
寒椿賞 1勝クラス 中京1400m
全日本2歳優駿 JpnⅠ 川崎1600m
・2025年1月
ブルーバードカップ JpnⅢ 船橋1800m
くすのき賞 1勝クラス 小倉1700m
・2月
雲取賞 JpnⅢ 大井1800m
ヒヤシンスS L 東京1600m
ネモフィラ賞 1勝クラス 小倉1700m
・3月
昇竜S OP 中京1400m
京浜盃 JpnⅡ 大井1700m
伏龍S OP 中山1800m
・4月
羽田盃 JpnⅠ 大井1800m
ユニコーンS GⅢ 京都1900m
兵庫チャンピオンシップ JpnⅡ 園田1400m
端午S OP 京都1400m
・5月
わらび賞 1勝クラス 新潟1800m
青龍S OP 東京1600m
鳳雛S L 京都1800m
・6月
東京ダービー JpnⅠ 大井2000m
関東オークス JpnⅡ 川崎2100m
・8月
レパードS GⅢ 新潟1800m
北海道スプリントカップ JpnⅢ 門別1200m
・9月
不来方賞 JpnⅡ 盛岡2000m
マリーンカップ JpnⅢ 船橋1800m
・10月
ジャパンダートクラシック JpnⅠ 大井2000m
JRA平場1勝クラスは12月の中山・中京・小倉?開催からが本格的なスタート
地方馬限定重賞は入れておりません。
大体のPOGはダービーまでが集計期間であると思われるのでカバーするとしたら翌5月までをチェックしておくのが良さそうです。
・海外遠征をどう考える?
過去幾度となく挑んでは阻まれ続けてきた2~3歳時の海外遠征。
現在の日本競馬で海外に挑むのはハードルが高いかな、と思っていました。
ところが2016年にラニが日本調教馬で初めてUAEダービーを制覇、その後米3冠へ挑戦しベルモントSではあと少しの3着に。
ベルモントSこそ6月に行われる為大体のPOGでは集計期間外にはなるもののKYダービーとプリークネスSは基本日本ダービー前なので集計対象となります。
また、地方大井からマンダリンヒーローが参戦し2着となったサンタアニタダービーも国際GⅠでこれまた集計対象。
一方中東ではこれまで通り盛んに挑まれ続けていたUAEダービーの他カタールのアミール・スウォード・フェスティバルやサウジカップ及び諸競走の設立によりオイルマネーの存在感は増したと言えます。
集計対象となるPOGであればドバイワールドカップデーやサウジカップデーは特に狙いたくなるところではありますが、陣営がどう判断するのかが鍵になると思います。
クラブ馬だと余程世代で突き抜けている雰囲気でないと招待が来ても中々首を縦に振るのはしんどいでしょうし、逆に個人馬主と矢作厩舎のタッグなんかだと積極的に挑むかもしれないけど肝心の馬の状態に関する情報が入りにくくなるという問題も生じます。
当たればラッキーと捉えて枠を割くかそれとも堅実にいくか…
参考までに日本ダービーまでの間で考えられる限り候補となるであろう国際競争は次の通り
・欧州
デューハーストS 英GⅠ ニューマーケット7F
フィリーズマイル 牝馬限定英GⅠ ニューマーケット8F
レーシングポストトロフィー 英GⅠ ドンカスター8F
英2000ギニー 英GⅠ ニューマーケット8F
英1000ギニー 牝馬限定英GⅠ ニューマーケット8F
愛2000ギニー 愛GⅠ カラ8F
愛1000ギニー 牝馬限定愛GⅠ カラ8F
ジャンリュックラガルデール賞 仏GⅠ ロンシャン7F
マルセルブサック賞 仏GⅠ ロンシャン8F
クリテリウムアンテルナシヨナル 仏GⅠ サンクルー8F
クリテリウムドサンクルー 仏GⅠ サンクルー10F
仏2000ギニー 仏GⅠ ロンシャン8F
仏1000ギニー 牝馬限定仏GⅠ ロンシャン8F
ジョッケブルグ賞(仏ダービー) 仏GⅠ シャンティ10.5F
独2000ギニー 独GⅠ ケルン8F
独1000ギニー 牝馬限定独GⅡ デュッセルドルフ8F
・北米
BCジュベナイルターフ 米GⅠ 芝8F
BCジュベナイル 米GⅠ ダート8.5F
BCジュベナイルフィリーズターフ 牝馬限定米GⅠ 芝8F
BCジュベナイルフィリーズ 牝馬限定米GⅠ ダート8.5F
サンタアニタダービー 米GⅠ サンタアニタダート9F
KYダービー 米GⅠ チャーチルダウンズダート10F
KYオークス 牝馬限定米GⅠ チャーチルダウンズダート9F
ターフクラシックS 米GⅠ チャーチルダウンズ芝9F
プリークネスS 米GⅠ ピムリコダート9.5F
ゲイムリーS 牝馬限定米GⅠ サンタアニタ芝9F
・香港
スチュワーズC 港GⅠ シャティン1600m
金杯 港GⅠ シャティン2000m
クイーンズシルバージュビリーC 港GⅠ シャティン1400m
クイーンエリザベスⅡ世C 港GⅠ シャティン2000m
チャンピオンズ&チャターC 港GⅠ シャティン2400m
・中東
サウジダービー 沙GⅢ キングアブドゥルアジーズダート1600m
リヤドダートスプリント 沙GⅢ キングアブドゥルアジーズダート1200m
UAEダービー UAEGⅡ メイダンダート1900m
アルクォーツスプリント UAEGⅠ メイダン芝1200m
ドバイゴールデンシャヒーン UAEGⅠ メイダンダート1200m
とりあえず主要レースであったり遠征が考えられるのはこの辺でしょうか。
オーストラリアやニュージーランドも一応出走不可能ではあるものの余り現実的でない(ほとんどが古馬混合戦)である為オセアニア諸国は割愛させて頂きました。香港も古馬混合が基本になるので古馬の参戦に帯同した際にワンチャンあるかな程度かな…
改めて海外ビッグレースを狙って円安に乗じて超絶高ポイントを狙いに行くか、それとも国内で堅実に重ねていくか、或いは両獲りを狙うか、あなたはどうしますか。
ひとりぼっちの戦略会議
というかただの方針メモです(笑)
・ドゥラメンテは出来ることなら牡馬牝馬共に抑えたい
23-24シーズンではネトケPOGといけぽぐ共通で牝馬からセリエンホルデの2021(シュネルラウフェン)を抑え、牡馬はネトケPOG側ではアエロリットの2021(コンドライト)・いけぽぐではアールブリュットの2021(アンフォルメル)を指名。
シュネルラウフェンは骨瘤が出たりした中で2/17に既走馬相手に落馬のアクシデント等ありつつも渋い勝ち方を収めるもそれでも出遅れた感じは否めずクラシックに間に合うかは微妙、コンドライトは勝ち上がりの糸口が見えずアンフォルメルに至ってはデビューの目途も立たず終い。
ただしTopicsで触れた通りデビュー初年度から大物を出し続けているだけにラストクロップからも期待を寄せられる産駒が居たら今年も手を出したいところ。
・主役種牡馬は誰だ
前述した通りクラシック戦線を賑わせてきたハーツクライ産駒は不在。
ダイワメジャー産駒も今後は頭数減らしていく格好になるだろう。
そうなるとドゥラメンテ以外で有力な候補として上がるのはやはりロードカナロア・ルーラーシップ・キズナ・エピファネイア・キタサンブラック等が主になってくるだろう。
中でも注目はキズナとキタサンブラックではないだろうか。
キズナは牝馬でソングラインとアカイイトの2頭のGⅠ馬を輩出したものの他に大物はいないながら毎年安定して好成績を収め続け、本年度より特にノーザンファームの繁殖牝馬の質が向上、本稿執筆時点の3/4段階ではロードカナロアを抑えてリーディングサイアートップに立っている。
ジャスティンミラノがクラシックの牡馬筆頭候補に名乗りを上げたのに続く可能性は大いにあり。
キタサンブラックは24年デビュー組は初年度産駒を見て配合された馬たちが中心。
初年度産駒からイクイノックスが出た故にノーザンファーム(以下NF)・社台ファーム(社台F)・社台コーポレーション白老ファーム・追分ファームの所謂社台系の繁殖牝馬の質は非常に高く映る。
・今年も続く?2023年デビュー組種牡馬旋風
初年度産駒から牝馬でホープフルSを制したレガレイラを筆頭に活躍が目立つスワーヴリチャードや新馬戦開幕後怒涛の勢いを見せたブリックスアンドモルタル、明け3歳になりダートの番組が増え始めたことで本領を発揮し始めたニューイヤーズデイらは2年目の産駒。
前例の無いところから配合された産駒の2年目故に今年も引き続き旋風を巻き起こす可能性はある。
特に初年度産駒を受けての2年目産駒故に当歳時の育成方法に変化が出ることでより大きく活躍する可能性も十分に考えられる。
・負けてられない古豪種牡馬
注目は「キズナとキタサンブラック」としたが古豪の域に入り始めているロードカナロアやルーラーシップらの産駒もこのまま追いやられて終わるというのは考えにくい。
現にロードカナロアは本項執筆時点3/4現在約1,000万円差を追う形でリーディングサイアー2位、ルーラーシップは現状9位ではあるがドルチェモアが朝日杯FSを制する等活気は十分。
中でも注目はハービンジャー。
今年からPrivate種牡馬になる一方で2020年産からみるみる頭数は減る一方。
現2歳馬は約40頭に留まるが、内訳を見ると社台F・NFで約半数を占める。
個人的には今後デビューを迎えるコントレイル産駒やイクイノックス産駒らの為にも1つ春クラシックを盛り上げられる存在が出てきてくれたらと思う次第。
・非社台スタリオンステーション組だって黙ってない
ここまで社台スタリオンステーション(以下社台SS)がメインに進んできたが、日高組も黙ってはいない。
良血シルバーステートは勿論「放出」となったサトノダイヤモンドや先日サウジダービーを制したフォーエバーヤングの父リアルスティール等のディープインパクト系やリオンディーズやホッコータルマエ・ラブリーデイらキングカメハメハ系は勿論マクフィ・デクラレーションオブウォー・ディスクリートキャットの海外の良血馬も今や目が離せない存在。
特にその中で今1番ホットなのはシニスターミニスターやマジェスティックウォリアー・ヘニーヒューズらダート種牡馬ではないだろうか。
Japan Road to the Kentucky DerbyやJRA&NRAダート路線の大改革は勿論サウジカップデーの創立によるドバイミーティングを含めた海外遠征等選択肢の拡大に伴いダート軽視だったのが一変、主役級の種牡馬に。
当然中には芝で走れる産駒が出てくる可能性もある、チェックはおろそかにならないようにしたい。
・3年目を迎える産駒の種牡馬、受難の時?
2021年初年度産駒を迎えたサトノクラウンらは3年目のシーズンとなるが、この世代は初年度産駒の出産をもって配された種牡馬たちという見方にもなる。
前項で触れたサトノダイヤモンドは初年度産駒から90頭程度でし続け、リアルスティールも初年度・2年目の110頭程から3年目は120頭程度に伸ばしているがサトノクラウンやマインドユアビスケッツらは減少傾向で特にサトノクラウン産駒は所謂「谷間の世代」に当てはまりそう。
ここを乗り越えてくる産駒は果たして。
・新種牡馬から何を選ぶ?
2021年デビュー組からはドレフォン産駒ジオグリフやキタサンブラック産駒イクイノックス、2022年デビューではサトノクラウン産駒タスティエーラ、そして昨年デビューの新種牡馬からはスワーヴリチャード産駒からレガレイラやスウィープフィート・コラソンビートにブリックスアンドモルタル産駒からゴンバデカーブースにイーグルノワール・アンモシエラ等社台SS組の種牡馬から非常に活躍馬が出ている傾向にはある。
一方で日高からは2022年国内繋養初年度デビューとなったデクラレーションオブウォー産駒からトップナイフが出る等流石に数では劣るも質では引けを取らず。
特に注目すべきポイントは「2021年生まれのサンデーレーシングでの1番人気だった馬はアルアイン産駒エルミラージュ(ブリーダーズスタリオンステーション繋養)」であったり「フィエールマン産駒の2歳馬全体の内約1/5はNF生産馬」、最早種牡馬の繋養先によって繁殖牝馬の質を選ぶ時代は終わったと言える。
中にはセールによってNFや社台F・ノースヒルズ等所謂外厩が充実したところに入る馬もいる。
この辺はとにかくよく確認したいところ。
・厩舎選びをどう考えるか
どうしても無視できないのが栗東・美浦両厩舎の存在。
やはり名門厩舎は名門だけあって有力馬をキッチリ仕上げては多く活躍馬を輩出している。
しかしその分預託数も多くなり、古馬含めてのやり繰りで入厩渋滞を引き起こしマトモにレースに使えないなんていうケースもある。
他方フレッシュな厩舎は実績が無い故に中々手出ししにくい所もあるが、名門厩舎で調教助手を経て調教師となった辻野厩舎や名ジョッキーから転身した武幸四郎厩舎や四位厩舎、蛯名厩舎といった「スタートから馬をよく知る」厩舎もあるし、こう言うと失礼だが小さなところから積み重ねて一気に開花の時を迎える厩舎だって存在する。
名門に拘るかそれとも苦楽を共にせんと先進気鋭の厩舎に託すか、ここも考え所。
・オーナーをどう考えるか
今現在日本競馬のオーナーの在り方は大きく一口クラブと共有馬主、個人馬主の3つに分けられるだろう。
一口クラブは会員への情報発信による集客が求められる為所属馬に対する情報が出回りやすい。
共有馬主は形態にもよるがクラブに近い所謂オーナーズであったりがあるのでこちらもそこそこ情報は出てくる。
問題は個人馬主。
近年のSNSの発達によりオーナー御自身や厩舎・スタッフによって情報が届けられることが増えてきはしたもののやはりブラックボックス的な部分は大きい。
また、Topicsで触れた海外遠征もクラブ馬だと総意を得られるような馬でない限り中々考えにくいが個人所有だと果敢にチャレンジして覆してみせるケースが多々存在する。
ラニのUAEダービー制覇からの米3冠挑戦やマンダリンヒーローのサンタアニタダービー参戦・2着入線なんかはまさしくその典型例だろう。
この辺りの匙加減も中々難しく、頭を悩ませているポイント。
・牝馬路線、異常アリ
阪神競馬場改修工事に伴い、代替開催が行われる。
世代限定GⅠは合わせて7レース中3レースで代替開催となるが、その中でも牝馬限定GⅠは3レース中2レースが阪神芝外1600mで行われている為牝馬路線は間違いなく大きく傾向が変わるだろう。
舞台は(間違いなければ)京都の外回り1600m。
これまでは牝馬は実質阪神外回り1600mで強い馬を探すものに等しかったが、一変することによりオークスとの両獲りの可能性が強くなったと個人的に考える。
・今年も酷暑?育成を悩ませる夏の気温
昨年8月競馬ファンに衝撃を与えたアスクビクターモアの訃報、死因は熱中症による多臓器不全。
元来サラブレッドは暑さに弱い生き物でそれ故に主な馬産地は北海道になります。
一方で「夏は牝馬」という格言も。
これは牡馬と牝馬によるバイオリズムの違いから来るもので、繁殖期である春にかけて状態を落とし、そこから上がってくるのが夏場になる為結果として夏場は牝馬の方が状態が良くなるケースがあるとされている。
実際に馬産に携わっている訳でないので適当なことを言うがそんな夏の暑さが若駒、特に牡馬の成長を妨げている可能性がある。
参考までに昨年7~9月の千歳市で最高気温が30℃を超えたのは14日、下回ってもそれに近い日を合わせると30日を超えるくらいになり9/30でも最高気温は20℃、成長盛りの若駒には厳しかったと思うしこれが現3歳牡馬戦線のトーンの上がらなさに絡んでいるのではと考えてしまうくらいである。
さて、今年の夏はどうなりそうかと言うと…
3ヵ月予報ではエルニーニョ現象により平年並みか高いがそれぞれ40%、しかもこのエルニーニョ現象が終息に向かう為夏場は例年より暑くなる可能性が50%だそうで。
…またまた育成に大きな影響を及ぼしそうな予感。
牝馬の時代は終わらない?それとも乗り越えた牡馬は強い?
現段階でのピックアップ
てことで最後にまだ精査も何もしていない中から血統的にアリかなと踏んでる馬をピックアップして終了します。
一部だけチラ見せしますけど隠している部分にお宝がいるかと言われると正直怪しいです。
どうせ何かのタイミングで紹介する気がするのでその時をお楽しみに←
一先ずここまでお付き合い頂きありがとうございました!
・シャルマントの2022(チルウィズミー)
牝 父:ドゥラメンテ 母父:エンパイアメーカー
4/25生 ノーザンファーム生産
3代母ソニンクに遡る名牝系の出で叔母に国内外のGⅠ2勝を含む重賞5勝を挙げたディアドラがおり、3/4同血の兄に先日の弥生賞に無敗で駒を進めたトロヴァトーレがいる。
ラストタイクーン・トライマイベスト・Mill Reefを刺激することで瞬発力を得るのはロードカナロアやルーラーシップ等キングカメハメハ系全般に共通する配合で本馬はトライマイベスト=El Gran Seniorを5×4でクロスしている。
また、サンデーサイレンスの3×4クロスにCoup de Folieを合わせることでより素軽さ・俊敏さを増強。
その一方でMr.Prospectorの欧的柔軟さや米国的パワーをNureyevの5×5やエンパイアメーカーの持つIn RealityクロスやBull Dog等で延長・増幅している。
父がレイデオロからドゥラメンテに変わったことでHyperion的スタミナに振れているのが特徴となる。
府中の1800~2000mでの活躍を見込み、そこからの守備範囲的に京都のマイルと府中2400に対応出来ればいいなと思う次第。
・エンパイアシティの2022
牝 父:ゴールドドリーム 母父:エンパイアメーカー
4/8生 ハクレイファーム生産
母母エミネントシチーはGⅠ・JpnⅠ9勝を挙げたエスポワールシチーの母にあたり、本馬は「エスポワールシチー内にモンヴェールとエンパイアメーカーを配した配合系」とも捉えることが出来る。
フレンチデピュティ内のEight ThirtyやBunty Lawlessをエンパイアメーカーの持つIn Realityクロスで底支えすることでダートのニックス配合である「フジキセキ×Deputy Minister」をサンデーサイレンスクロスを発生させずに再現するのを目論んだ形で、そこから更にRoberto・Graustark・Roman Songと重ねることでより米的パワーに寄せた恰好。
一方でFappianoの3代母CequilloがSir Ivorと相似な配合の為サンデーサイレンスの瞬発力源・スピード源もHail to Reasonクロスと共に補わんとしているところも良さを感じる。
牝馬でダート向きというところで中々に扱いが難しい感じがあるが、この血が海外で結果を挙げKYオークスへ向かうなんてなった日にはドンチャン騒ぎの宴もの。
ただ成長次第では牡馬とやりあえる資質のある血ではあるので期待を寄せる価値は十分。
・レッドバラスの2022(レッドエウロス)
牡 父:ルヴァンスレーヴ 母父:クロフネ
2/1生 ノーザンファーム生産
ダイワメジャー・ダイワスカーレット兄妹でおなじみ5代母スカーレットインクの牝系で3代母スカーレットレディからヴァーミリアンやソリタリーキング・キングズエンブレム・ダノンリバティへと続く血脈からの1頭。
母父クロフネが4代目にRobertoを持つ為同クロスが4・6×6の形で成立、このパワーとスタミナを基にオータムブリーズの持つHyperion的スタミナを乗せつつKingmamboを投じることでよりパワーを蓄えようとした形の配合。
ネオユニヴァース内のKrisからNative Dancerへアプローチしているのも特徴的でサンデーサイレンスクロスによる爆発的スピード以外にFair Trialを伴ったより底力感のあるスピードを発揮せんとしているように映る。
ノーザンテーストをクロスしティンバーカントリーが入る分底力が要求されるレース向きでダート寄りな感じがするが、芝で走れても悪くない。
どこを目的にというのを明確にしにくいが、芝でもダートでも両対応でき、それこそドゥラエレーデみたいな要領で自分の競馬が出来れば馬場は問わない様な強みがありそうなのが○。
特筆して挙げるとすれば重馬場の芝になった日には面白い存在になるのでは。
・マイティーワークスの2022
牡 父:ミスターメロディ 母父:キンシャサノキセキ
2/1生 シンボリ牧場生産
母マイティーワークスは新馬勝ちを含む2勝馬で3代母Malbayからの枝分かれの先に米で重賞2勝を挙げたWar Front産駒Soldatがいる。
Seattle Slew以来41年ぶりとなる無敗の米3冠馬Justifyを輩出した大種牡馬Scat Daddy産駒ミスターメロディ。
母父Deputy Ministerや3代母クールアライヴァルらに起因すると思われる短距離的なパワー性を「フジキセキ×Deputy Minister」の組み合わせでよりパワフルなダート的な方向へと振った配合系。
特に母マイティーワークスの持つHis MajestyクロスがWar Reric≒Eight ThirtyやBunty Lawlessを同配合を刺激しつつRobertoを組み合わせることで更にパワーを取り込みつつスタミナも増強した形に。
その一方でStar de Naskraを絡めることでRoyal Charger、延いてはMahmoud及びMumtaz Mahalを集約させることでサンデーサイレンスのスピードや瞬発力を高めてもいる。
尚Star de Naskra産駒の成績はダートに寄っているものの芝に求められる血統的要素は持ち合わせている(実際に芝の中距離で勝ちを挙げた馬もいる)ので然程気にすることでないと考えている。
基本的にはダートのマイル前後くらいをイメージしているが、芝で走れても悪くはないのでどちらに転んでもといった所である。
・ファージンゲールの2022(ベルチュガダン)
牝 父:フィエールマン 母父:Shackleford
2/20生 ノーザンファーム生産
母ファージンゲールは地方で1勝を挙げたのみだが、その1勝を挙げるまで中央地方合わせて2着6回3着4回と堅実に走り続けた。
牝系からは米GⅠ2着の実績があるCandy Ride産駒Tiger Rideや1998年にフラワーCを制し同年のNHKマイルCでも3着に入線したスギノキューティーが出ている。
瞬発力とステイヤー的スタミナを併せ持つディープインパクトに対してNijinskyやNoir Et Or・Luitherの影響を受けてステイヤーに出たフィエールマンであるが、父同様Storm Catを合わせることでAlzaoとの相似配合から瞬発力を引き出すのが本馬に於ける1番の狙い。
この手法はリアルインパクト産駒やミッキーアイル産駒でも通用している手法である為ここでも期待が持てる。
特にフィエールマンに対しては母父Green Tuneの母母Ocean's AnswerがStorm Birdの3/4同血に当たる為より早熟性も含めての期待が高まるところ。
肝心の配合についてだが、母ファージンゲールはStorm CatクロスにUnbridledが入る分ダート感があるがVindicationを通じてBold Rulerが強調されている為全体で見ると芝的。
欧米混血の度合いで見ても気持ち北米的に寄っている点も好感度を持てる。
Storm Catクロスが入る分でパワーをもたらす為比較的どんなコースをこなせてもと思わなくもないが、母ファージンゲールの持つBold Rulerの度合いを考えると府中の2400m、オークスが大本命といったところ。
・イチオクノホシの2022(ミニトランザット)
牡 父:エピファネイア 母父:ゼンノロブロイ
4/11生 社台ファーム生産
母イチオクノホシは2勝を挙げ2012年クイーンC2着2013年阪神牝馬S2着の他阪神JF・桜花賞へ駒を進めており、本馬の全姉イフェイオンは今年のフェアリーSを制している。
また、叔母に3度の重賞3着があるコスタボニータがいる。
数多のエピファネイア産駒の内デビューした27頭中地方含めて18頭が勝ち上がるというハイアベレージを誇るBMSゼンノロブロイ。
母イチオクノホシは5代アウトブリードではありながらも血統表外でAlmahmoud-MahmoudやMumtaz Mahalを掛け合わせ続けておりこれが主なスピード源となっている。
その一方でPeter Pan-Commando-DominoやThe Tetrarch等といった異系の快速の血も併せ持っており溜めて爆発的な瞬発力を見せるサンデーサイレンスをクロスしつつも非常に高い巡行性能を感じさせる。
父エピファネイアがTT型故に早い時期に無理をさせると後が続かなくなりかねないので賞金加算と経験値の積み重ねのバランスの取り方が難しいが、皐月賞辺りは面白いだろうなと感じる次第。
極端にスピードに振れてマイル寄りになってもそれはそれで面白い。
・エルビッシュの2022
牝 父:アドマイヤマーズ 母父:キングカメハメハ
2/3生 ノーザンファーム生産
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