複合コーナーを攻略しろ

はっきりしない、どこがクリッピングポイントなのかわからないコーナーってあるよね。
徐々にアールがキツくなっていくあの変な感じ、と思えばコーナーとコーナーの間の短いストレート。
意地の悪いレイアウトだ。
特にキツいヘアピン手前のごく緩いコーナー!!
オマエは最低ヤローだぞ。

例えば、このコーナー

赤い矢印のラインで緩いコーナーへ進入し、茶色ラインのヘアピンに入っていく複合コーナー

手前の緩いコーナーへはアウト・イン・アウトのラインが使えない。イン側からの進入となっている。

ヘアピン立上りで60km/hまで加速してきて、緩いコーナーからAコーナーへ進入、その後の緩い右コーナーP8へ上手にクリアしたい。

まずこの複合コーナーのライン取りは3つある。

①手前の緩いコーナーへ、セオリー通りアウト・イン・アウトで攻略する。

コレはすでにアウト側へ振れない状態で、なおかつ立上りの加速を妨げるのでNGだ。

②手前の緩いコーナーをイン・イン・アウトのラインで通過し、Aコーナーをセオリー通りアウト・イン・アウトで攻略する。

普通はこれが一般的であろう。
しかし、ブレーキングしながらAコーナーへ大きく廻り込んで入っていく事になり、距離的なロスが多い。しかもAコーナーのアプローチで曲げながらブレーキングする必要がある。技的にも高度になる。

③緩いコーナーはイン・イン・インからのAコーナーはイン・イン・アウト。

実はコンパクトなこのラインがスムーズだったりする。Aコーナー手前の短い直線に着目して欲しい。
②の外からの進入の場合、ライン上では直線的にブレーキングができない。
しかし③はどうだろう。
手前の緩いコーナーをインベタでクリアしたのでAコーナー手前の直線でブレーキングできる。

先のコーリングフォースの話を思い出して欲しい。
バイクを寝かせてブレーキをかけるのと、直立でブレーキをかけるのとでは、直立状態の方が前後方向にグリップを使い切る事ができる。
そして次に、Aコーナーはその後の直線で加速を稼ぎたいのでクリップを奥めに取りたい。

わかりにくいので図解しよう。

③Aコーナーへのインベタ新入ラインと直線でのブレーキング

大げさに書くとこんな感じだ。
③だと、直線でブレーキ、Aコーナー進入で倒し込み、からの立上りでアウトにハラみながら加速できる。実はコレが一番コンパクトでタイム的に速い。
ヘアピンコーナーだからといってアウト・イン・アウトで大回りするよりもヘアピンをコンパクトに廻って加速する方が距離的に短く済んでタイム的にも速くなる。

バイクの本当の強みは何であろうか、、、。
実は軽い車体での加速性能にあるのだ。
バイクは軽いからコーナリング速度が速くできると思われがちであるが、実際はそうではない。
車輪が2つしかなく、接地面積も小さい為、実は4輪車よりもコーナリング速度が低い。
クルマよりバイクの方が速いに決まってる!なんて思いますよね?
F1とMOTOGPで同じコースを走った場合、ストレートの最高速はバイクの方が速いが、タイムはF1の方が圧倒的に速い。
気になる人は、鈴鹿サーキットのレコードを確認してみてほしい。

圧倒的にF1の方が速い。ベッテルの1:27秒という驚異的なタイムだ。
そしてバイクは30秒も遅い。
コーナリング性能が4輪の方が圧倒的に高いのだ。

話しをバイクに戻そう。
バイクはコーナリングが遅い。
そういう認識であれば、持ち前の加速を生かしたい。できるだけコーナリングをコンパクトかつ早く終わらせて加速に振った方が速いのである。

結局のところ、何が言いたいかと言うと、
キツイヘアピンコーナーをコンパクトに曲がれる様にしたいので、手前の緩いコーナーはライン取りを無視してヘアピンコーナーの攻略を重視した方が結果としてはタイムが良くなる。

と言う事。
私も最初は腑に落ちなかったが、実際にAコーナーをコンパクトに廻った方がタイムが良くなるという結果だった。

異論があればコメントください。
私もまだまだ研究中です!笑
それではまた。

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