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松山城土砂災害 ⑧ 法面安定計算

緊急車両用通路の擁壁は撤去、除荷された状態だった
技術検証委員会は、擁壁が無いので擁壁等の影響はなく
斜面そのものが崩壊し、緊急車両用通路に影響を与えた内容の資料を公表

法面だけの安定計算を行い安全性の確認を行う

斜面安定解析式は「修正フェレニウス法」を用いる。
土質乗数は令和6年の報告書にある簡易貫入試験の結果等を参考に
下記の係数を用いることとした。
単位体積重量:17kN/㎥(乾燥)
内部摩擦角 :25.6度
粘着力_C_:考慮しない
必要安全率 :1.2
 
計算結果
1.2 < 0.971 ・・・・・ NG

円弧滑り計算 計算結果

擁壁は撤去され除荷されていたが、安全率は確保されていなかった
1.0を下回っているのでいつ崩れてもおかしくない状態だったと言える

クラック発生位置と円弧滑り断面

緊急車両用通路にクラックが発生し、令和6年7月1日~2日にかけて崩落が始まっていた。この時既にすべり面が発生している。擁壁が撤去され除荷されたとしても、破断面が無くなる訳ではない。

R6.07.06 擁壁撤去後の写真

土石流発生の数日前の写真
転石がそのままとなり地表面は荒れた状態となっている
ここに雨水が侵入し地中に浸透、既に発生している破断面から崩壊が始まったと考えるのが合理的

ここで問題なのが技術検討委員会との計算結果の違い

下記は技術検討委員会の算定結果
水が無い状態では安全率が確保されていた
水(地下水)が侵入した事で安全率が低下し崩壊に至ったと言うストーリー

第3回技術検証委員会 資料3

この計算結果の差が何所で発生しているのか検証していく

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