『うたの日』16年10月編
君をみる感傷的なまなざしに君は一生気づかなくていい『傷』
頬をうつ金木犀の風の中、風邪をひいたりしていませんか?『風邪』
君だけを見ていたい夜 ふっくらとしてるホルモンタンクが好きだ『だけ』
自らが決めたルールに囚われて身動きできないタイプの夜だ『動』
「見栄張った虚勢なのに…」と本日も心の中で叫んでいます『叫』
あの好きは君に向いてる好きでした トワイライトな記憶の中で『光』
簡単に心を読まれないように悲しい顔も得意になった『読』
アナウンサーみたいなしゃべり方をして秋の始まりをお知らせします『みちくささんの写真』
大丈夫 飛べない豚はトンカツになればいいから飛ばなくていい『自由詠』
冷蔵庫開けたらいつも納豆が入ってるような人でありたい『納豆』
まずはこの敬語を使う関係をどうにかせねばと思うこの頃『関係』
赤とんぼ おまえの浮遊する場所も嫉妬や妬みがあったりするのか?『浮』
有能な部下をください 俺よりも少し仕事ができないやつを『ください』
振り向けば君という栞ばっかりが挟んであって少し笑えた『栞』
栗色の髪が夕日と同化して世界はきみで一色になる『茶髪』
(この恋の結末はきっと残酷だ)カップラーメンにお湯を注ぐ『残』
外見は気にしないっていう人は信用しないと決めているので『外』
冬になり歳を重ねていく度に失ったものに会いたくもなる『失』
隙あらば 君の心にダイブするつもりでいます 好きありますか?『隙』
また今日も布団に命預けます 明日を無事に迎えたいので『明日』
無くしてたものを見つけた朝とかは君を少しだけ許せたりする『知己凛さんの写真』
その昔、流れ星だったシロクマは今日も夜空を見上げるのでした。『きむろみさんの絵』
思い出に残ってしまう甘さです 今日はココアを飲もうと思う『ココア』
夕食のおでんに登場するだろう がんもを想い見てる夕暮れ『登』
走れ走れ 運命が空回りして泣き笑いするくらいに走れ『リフレイン』
インク替えたのにかすれたままでいるボールペンより心憂い日々『インク』
ローソンのおにぎりが好き あとそれとレジに立ってるきみも好きです『あと』
予定ないって君の口から聞いたので今夜はちゃんと眠れそうです『ちゃん』
たまにある誰かに優しくされないと壊れちゃう日は今日みたいです『ですます調』
かばん持ちしながら帰る小学生追い越しながら次の電柱『電柱』
10月は四国から大阪に帰ってきた月で、比較的短歌に時間を使えた月でした。惜しくも10月4日だけ投稿しなかったんですが(この日は納得いくものができなかった...)ほぼ皆勤賞で投稿できたので満足しています。
そして、目標としていた月2回の薔薇も達成できて(目標が低い)嬉しい月でした。なんとなくですが、推敲の仕方がわかってきたようなそんな月でしたね。
『その昔、流れ星だったシロクマは今日も夜空を見上げるのでした。』
10月の中でも気に入ってる歌の一つなんですが、こういう歌は題詠じゃないと詠えないなあと読み返してみて思いました。あまりこういう飛躍した歌は専門ではないので笑(なんだ専門って笑)。またこういう歌が詠めたらいいなあと自分に期待しています笑。
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