檸檬

気付けば季節は終わりを告げ
面影さえも翳りゆくのに
未だに憑りつかれているようだ

ポストに入れ忘れた手紙は
月まで行って、あと50000Km
今更胸を締め付けるようだ

あなただけ 恋しくて

校舎裏に咲いていた花が
計らずも教えてくれたこと
もうすぐ泥の雨が降るってさ

思いも寄らぬこの出会いから
地球3周と10000km
急ぎ足で離れていったんだ

あなただけ 恋しくて

檸檬の味が付き纏うなど
馬鹿馬鹿しいと解っていても
いつもこの胸を焼き焦がすのは

あなたが好きだと言った歌と
出来損ないのその優しさと
あなた一人と、それ以外の全て

あなただけ 恋しくて

あなただけ 恋しくて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?