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スプラ3の諸問題について会社員が思うこと

アクセス数いらないのでタグ付けずに書きます。
教科書的な話になりますけど、 ユーザー目線での設計開発は当たり前です。 そのうえで一般的には企業としての方向性、事業部門の戦略、ブランドの志向(指向)性、市場環境、消費者インサイト、ターゲットのトレンド予測などを勘案しながらローンチに至ります。

繰り返しになりますが、ユーザーの意見はとても大切です。 その一方で開発のリソースは有限です。 だから上記の各マターも見た上で、ユーザーの意見は開発時に優先順位を付けて取捨選択されます。
このあたりは会社によってまちまち、ケース・バイ・ケースなので、ご存知ない人は何年か開発業務をやってみると良い経験になると思います、上から目線でも何でもなく(^^)。

不満に応えたらユーザーは増えるか?

スプラ3では冒頭のステージ紹介を「ラジオ」で流すスキップ機能が実装されました。 これはユーザビリティの向上を図る画期的な進化だと思います。
少なくとも私の観測範囲では発売前にここを希望したスプラ2ユーザーをよく目にした印象です。では、このスキップ機能の実装が直接の購入の決め手となった人はどれくらいいたでしょうか

一方で発売以来、一部ユーザーが主張する 「縦長ステージ」への拒否反応について、 それを理由にスプラ3を遊ばない(買わない)ユーザーが一定数いたとして、開発者がコストをかけてモズク農園とかガンガゼ野外音楽堂、バッテララストリートみたいなステージを追加したらどうなるでしょうか。買い控えていたユーザーは購入してくれるでしょうか?というと、それは微妙じゃないですか?

例えば今回復活するコンブトラックは中央も中央脇もステージ両端もルートがある点で、 スプラ2でもすごく楽しいステージでした。つまり私の中では縦長ステージではない認識です。
※わかばシューター専門だった私個人としては長射程 (というかリッター)の射線を掻い潜りながら塗り進めていくスリル満点なステージ。リッター跋扈・脅威な意味では「縦長」。ちなみに私はスプラ3のステージどれも全部楽しめています。

もし「縦長ではない」という前提が異なっていたらあれですが、 「コンブトラック、モズク、ガンガゼ、バッテラのような新ステージを追加すれば、縦長ステージを批判して離れていた未購入ユーザーがみんな必ず購入・プレイしてくれるので、これらの開発・実装コストをペイできます!」という開発稟議が社内の承認プロセスを通過できるでしょうか。
それはおそらく難しいでしょう。不満を持つ未購入ユーザーが100%買ってくる保証なんてありませんし、どれくらいの未購入ユーザーがいるかも分かりません。それに縦長ステージが嫌だと文句をつけるユーザーはすでに購入している人が大半のようにも感じます。
不満がある人はご自身が決裁者の一人だとして、ROI(投下資本利益率)の概念抜きにそんな開発稟議を決裁しますか?「なんだこりゃ?」と差し戻しにしませんか?

旧ステージの復活について

ちなみに私は旧ステージの復活は全く構いません、歓迎します。スプラ3はもちろんスプラ2ではありません。メイン・サブ・スペシャルの構成は異なりますし、新武器も追加されています。 前作と同じステージでも新しい遊び方ができるので楽しみです。なので誰も言ってないですけどステージ復活は前作への回帰とも退化とも、開発側の手抜きとも思いません。全く思っていません。

それに新規開発よりも工数が少なくても済むかもしれませんから、プロダクトローンチの観点からは十分に有益ではないでしょうか。古参のユーザーも知っているステージが来れば懐かしくて喜ぶかもしれません。私は嬉しいです。

新規ユーザー獲得

若年層の獲得が必要

ググってみたらスプラトゥーン1作目って8年前なんですね。当時私が通っていた英会話教室の講師 (=いい大人) もプレイしていましたが、 その頃の小学生はすでに中高生です。もしくは成人していい大人です。
だから新しいユーザー層、特に若い層を獲得する必要があります。それは私のような会社員でなくても分かりますよね。往年のプレイヤーばかりに目を向けていたらジリ貧です。

その点で現在の市況や消費者トレンドにあわせてある程度の方針転換 (進化) は必須でしょう。 スプラ3について古参が「今までとはちがう」と感じたのであれば、その野心的な挑戦の第一歩目は成功しているわけです。

ところで今のスプラ3はTVCMなどを見れば分かるように若年層 (未成年)をターゲットにした、友達同士でワイワイ遊ぶゲームだと私は思っているんですけど違いますか?
※ヒーローモードはともかく、「一人で黙々バトル編」みたいCMとかありましたっけ?

少なくとも任天堂がこのゲームを開発&ローンチ・アップデートするにあたって、一人で黙々と遊ぶ、または競技志向性が高いユーザーをマジョリティとして捉えているとは私は思えません。
そもそもそういった層をターゲティングしていたらあんなCMうたない(そもそもうてない、社内稟議が通らない)でしょう。任天堂も広告代理店もそこまでアホじゃないと思いますよ。いやたまにアホもいるかもしれませんが、伊達で優等生を採用していませんよ、たぶん。

諸問題を解決したら売上は増えるか

縦長ステージのほか「マッチング時間が長い」「ラグが酷いどうにかしろ」、これらはもっともな意見です。じゃあ、これを直したら新規ユーザーが増えるでしょうか。

これらの是正を理由としたユーザーの増加は確実に見込める、とは言えないでしょう。だってその人たちの存在を数値で示すのはなかなか難しいかと思います。
※どんなに社内で熱く語っても会社は定性的な浪花節ではみんなが不幸になるだけ。そんなものだけで仕事は回りません。
※なお、「倍返しだ!」とか「浅野、土下座しろ!」とか喚いている人とは一緒に働けませんよ。部下にそのように言わせてしまう人は言わずもがな。え、例えが古い?一作目しか観てませんので(^_^;)。

じゃあ、是正されたら買う?

実際問題、「スプラはマッチング時間が長いらしいからボク/ワタシはやりたくない、ラグが酷いらしいから遊びたくない、でもこれらが改善されたら絶対買ってもらう(orバイトして買う)んだ!」という消費者が何百万人いるでしょうか。

改善することでソフトがさらに数百万本売れる見込みがあるなら、開発側もそれなりの予算を確保して期待に応えてくれるでしょう。しかしそんな数字が見込めるでしょうか?買い控えの人(ご家庭)が何十万でも何万でも、そんなにたくさん存在するでしょうか。
利潤追求を至上命題とする現代社会の私企業からすると、あまり現実的ではないですよね。

是正しないことを批判しているユーザーはもし自分が経営陣だったならば社内外の反対を押し切って、投下資本の回収可能性が高いとは言えないエリアに貴重な資源(ヒト・モノ・カネ)を投下できるでしょうか。
ゲームに対する情熱だけで社内稟議・役員会で裁可を取れるでしょうか。そのための資金を金融機関・市場から調達できるでしょうか。国内・海外の株主(投資家)を説得できるでしょうか。
ゲームは所詮は遊びですが、ビジネスは遊びだけ・情熱だけではやっていけないのが現実です。

既存ユーザーに対する態度

それでは既存ユーザーに対する扱いはどうでしょうか。 すでに購入してくれたユーザーに応えていく必要もあるでしょうが、そこに投資するためには新規ユーザーを増やしていく必要もまたあるわけです。ビジネスにヒト・モノ・カネは必須です。
アップデートは既存ユーザーに対する約束であっても(その内容ほもちろん変更の可能性をはらんでいる)、決して慈善事業ではなく、新規見込みユーザーに対するアピールでもあるのです。いやむしろそっちの方が大きい気がします。飽きないようにしばらくは楽しい企画を定期的にローンチするよ!だから買ってね!と。

じゃあすでにお金を払ってくれた、購入してくれた既存ユーザーには見向きもしないのか?
これはどうでしょうね。既存ユーザーの私としてはもちろん見向きしてほしいですけどね。そこまで期待していません。長期契約者を優遇しろという声もあった携帯電話業界各社がMNPに舵を切って久しいですね。そういうことです。

「釣った魚に餌をやらない」という下種な格言があります。 釣った魚よりもこれから釣る魚のほうが優先順位が高くなりますよね。
課金ゲームなら積極的になるべきでしょうけど買い切りソフトですから、そこはユーザー側も割り切るべきだとも思うんですよね。
どうしてほしいですか? マッチング時間の問題やラグ問題解決の優先順位を上げるべき? 確かにそうかもしれませんね。そこは期待したいかも。でも上述の理由があるとしたら優先順位は上げてもらえないかもしれません。期待値は高くは持てませんね。

ではもし改善されたらそのお礼(?)に、スプラトゥーン3をもう1〜2本買い増ししますか?おそらくしないでしょう。家族にターゲットユーザーがいれば可能性はありますが、独身者だと買い増す人は少なそうな気がします。いかがでしょうか。

個人的には構わない

私の中ではマッチングだのラグだの、そういった問題は大したことではありません。それよりも新規ユ ーザーを増やしてほしいと考えています。 それこそがシリーズ(ひいては企業)が継続する原動力なわけですから。
※いうても3作目ですから、「もう続編はいらないな、、、」という気もしないではありません。

そんな綺麗事じゃなくて「マッチング問題やラグの解消をしてほしい」と言い続けるのであれば、そういう人はもうスプラ3をやめたほうがいいかもしれません。そのほうがきっと幸せになれますよ。
残念ですがメーカーはあなたのほうを向いていなさそうです。執着は人生にあまり良いことありません。

※ただひとつだけ言うならば、ユーザーの声が開発側に届きやすくなったのは良い時代だなとは思います。

余談、ゲームウォッチ『バクダンマン』

私個人は幼少のころ、兄のゲームウォッチでバクダンマンをやっていました。でもあれって単純ですからすぐに飽きちゃうわけですよ。

小4で買ったゲームボーイもそう。ファミコンは兄が持って出て行ってしまったので、お年玉を握りしめて真冬に早朝から並んで整理券をもらって買ったんですけどね。スーパーマリオランドとかモトクロスマニアックスとかテトリスとか最初は楽しいですけど、単純なのでそのうち飽きちゃう。

魔界塔士サガシリーズなんかは、ゲームウォッチよりも格段に楽しかったですけど、ほかにもアレサとかドラキュラ伝説とかレッドアリーマーとかメトロイドⅡとか北斗の拳とか倉庫番とかファミスタとかネメシスとかとても楽しかったですけど、それでもまあすぐに飽きるわけですよ。

私のゲーム遍歴はスタート地点がそこですから、オンラインプレイで無限の可能性を見出せる現代のゲームについて、いちライトユーザーとして幸いにも不満がないんですよね。

メインターゲットの様子(小1)

娘の様子を紹介しますと、スプラ3のマッチメイク待ち時間はぬいぐるみとお話ししていたり、お菓子やジュースの補給タイムだったりします。あとは貸し与えた宅内専用スマホのイカリング3でリザルトを見たり、ゲソタウンでギアを発注したり。

親子で参戦しているバンカラマッチのオープンもマッチングが長いと感じることはありますが、小走りにキッチンに行って踏み台を出して麦茶取ったりしてます。

その点ではスプラ3は少なくともうちの小1の娘にはうまく刺さってまして、不満といえばときどきボロ負けすると泣くというくらい。
泣く。ウェエエェン!と泣いて「ひどいことされたから、敵の人全員通報する!」と叫ぶくらい泣く。でも実際には通報なんてしなくて、ケロッとしてすぐに次のバトルに行きます。
※そしてそのうち飽きてゼルダの伝説『災厄の黙示録』体験版とかポケモンスカーレットとかになります。あとスプラ2(ランク50超)に行ったりもしています。

所詮はゲームなんで

極論すると所詮はゲームですから。こんなもの上手くなったって人生にそんなにプラスにはならないですよ。
ゲームはスプラトゥーンだけではないし、それよりも学生なら勉強して人生の選択肢を増やしたほうが、社会人なら健康維持・増進のための運動や家事育児仕事に注力したほうがいい気もします。

特に、働きはじめの人はゲームだけでなく仕事を通じて自己実現したらいいんじゃないかな。そして中年は「中年の青春」としてまあほどほどに。ゲームより大切なことはきっといくらでもありますから。

おまけ、続・サモランでんせつ上手すぎ問題

恥を忍んで、もうみなさん上手すぎてヘイトも含めて私なんかいないほうが良かったんじゃないか、くらいのリザルトをご紹介。

バイト中みんな上手くて私は何したらいいか分からなくて、ごめんなさいごめんなさい早く終わらないかな早く終われ終われ終われ終われ時間よ進めと思ったのは初めてです。あまりに不甲斐ない。
タツのバッジ初めて見ました。どんだけバイトしてるんだ。すごい、すごいよ。。。

しかもWave3をクリアしたら思いがけずタツ出現とか、それをナイスダマ発動しないで撃破とか、さらには15秒残しとか、『でんせつ』帯は魔境ですね。すごすぎる。
『たつじん+3』もすごかったですけど『でんせつ』おかしい、『でんせつ』上手すぎる。キケン度200とかでんせつ100とか超えたらどうなっちゃうのでしょう。。。

これが涙? 泣いてるのは私?

私のデスはタツ戦でかさみました。とにかく死なないように鋭意努力します。。。

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