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佐藤優樹というアイドルについて

佐藤優樹という1人のアイドルが、明日、10年在籍したモーニング娘。’21を卒業する。私にとってこの衝撃は、モーニング娘。を初めて脱退した福田明日香以来である。(当時は”脱退”だったはず)そのため卒業というハレの言葉が未だしっくりこない。あまりに、突然のできごとだった。

彼女がモーニング娘。に加入した、2011年。
高橋愛、新垣里沙、田中れいな、道重さゆみなど、世間一般の認知度の高いメンバーが在籍していた。彼女たちは、モー娘。の人気絶頂時代を経験している。一方で、世間の注目がAKBグループに変化していく現実を目の当たりにし、それでも腐らず、実力をつけ続け、時代を繋いできたモーニング娘。の歴史の中で誇り高きメンバーたちだ。(この辺りの時代をプラチナ期とよぶ)そのベテラン勢の中に、小学生~中学生の幼いメンバーがわずか9か月の間で8名も追加された。その中の一人に佐藤優樹がいる。

『ピョコピョコウルトラ』という曲がでたとき、私は絶句した。ヒヨコの着ぐるみをきた子どもたちがピョンピョン跳ねているのをみて、私の好きなロックボーカルオーディションを勝ち上がってきたかっこいいモーニング娘。が消えた、、と。正直、まともにはみれなかった。

(先日、つんく♂のnoteで、この曲の製作について触れていて、かなりの挑戦だったと語っていた。妙に納得しつつ、こんな突拍子もないことができるのも彼の才能なんだと理解した。)

あれから数年後、ベテランメンバーは卒業していったが、あの時の幼かった子どもたちが、かっこよく歌い踊っている姿に度肝をぬかれた。特に小田さくら。圧倒的な歌唱力と表現力を持ち合わせていた。

再び、ハロープロジェクトをぼんやり追いかけるようになり、2019年ごろ佐藤優樹の”音ハメ”にであう。

(こんな風にまとめてくれているファンの方に感謝。)

(佐藤優樹の10年間をまとめた動画。これ40分もあるのに、何度もみている。ご新規さまは、34分からの残り6分ほどをご覧くださいませ。)

彼女の音楽的才能は、彼女の努力によって養われたものだといわれる。または、つんく♂が引きだしたともいわれる。彼女の魅力は、ステージでの圧巻のパフォーマンスなのだが、私はこの動画にすべてが詰まっているように思う。

一見、自己中心的なものいいだし、空気が読めず自由奔放、ただのわがままお譲さんである。しかし、つたない日本語でステージングのこだわりを随所に語る。自分以外のメンバーのことをよく観察している。純粋に音楽が好きないちアーティストなのである。

彼女は、つんく♂の楽曲を自分の中に落とし込んで、それをステージで表現し、お客さんに伝える。それが自分の仕事だと認識している。
「私ってかわいいでしょ?」「私をみて!」という目立ちたがりのアイドルではない。「自分は楽曲の1部」「メンバー1人1人がいてモーニング娘。は成立している」そう考えているタイプだ。(だから、好きなライブ映像をみてワイワイ語り合おう!なんていう、この企画自体に価値を感じていない様子)

まだまだ、佐藤優樹がモーニング娘。として、モーニング娘。の楽曲をステージで表現する姿をみていたかったし、みれるものだと思っていた。だって佐藤優樹はつんく♂の楽曲を崇拝している。よりによって私がハマったのが2019年。2020年以降は新型ウィルスの影響により、モーニング娘。単独のステージはあまり無く、さらに佐藤優樹は休養に入ってしまっていた。あぁ惜しい。

(明日のライブタイトルにもなった最後のシングル「Teenage Solution」。10代の心の葛藤がテーマ。映画1本くらい内容が4分間で表現されている。すごく作り込まれている1曲。)

この”脱退”は、佐藤優樹自身が、つんく♂から離れて音楽と向き合うことを決めたことであり、今は進化の途中。これからまた化けていくのだろう。と期待するしかない。

(小学生だった幼いまーちゃん、気づいたら22歳の素敵な女性になっていた。今では、グループの中の大ベテラン。その存在感は、「人気No1メンバー」とか「エース」とか「ジョーカー」とかいわれるほど。最後にフォトブックを発売する。本当に綺麗。)


明日は、ライブビューイングで参戦する。卒業発表はあまりにも急で、まだ現実味がないが、しっかり目に焼き付けたいと思う。モーニング娘。の新たな歴史が刻まれる瞬間を。


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