奢り奢られ問題。どうするデート代？

男女にとって、永遠の課題ともいえるデート費用の負担問題。
絶対に奢って欲しい女子。
割り勘でも気にしない女子。
奢るものだと思っている男性。
できれば奢りたくない男子。
双方の思惑が絡み合う問題ですから、正解なんてありませんよね。
でも、自分自身の経験を振り返ってみると、ある程度の規則性はあるような気がします。

私の場合は、

〇年上の友人や会社の先輩・上司との食事は相手持ち
〇年の近い（あるいは年下の）同僚や友人との食事は割り勘

ですね。若い頃から今に至るまで、この規則性は変わりません。

年の近い男性と食事に行くときは、相手に気をつかわせないよう、会計のときに「別々で」と先にレジで伝えてしまいます。
もしかすると、
「それでは、レジで男性が恥をかくのではないか」
「男性に払わせて、あとからコッソリ自分の分を渡すべき」
という意見もあるかもしれませんが、これでいいんです。対等な関係なのですから。
「奢りたくないけど見栄は張りたい」などという肝っ玉の小さい男とは、そもそも一緒に食事なんてしたくありません。
彼らも、奢る気持ちがあるときには「今日は僕が払いますよ」とちゃんと意思表示してくれます。
そんなときは、相手が年下であっても甘えるようにしています。

年上男性の場合、割り勘はまずありませんね。
一応、こちらも「払います」と申し出るのですが、いつも断られます。
もしくは、お誘いの時点で「ご馳走するよ」と。
そんな男性ばかり見てきたせいか、部下であっても、友人であっても、デートの相手であっても、年下の女性に対して割り勘を求める男性というのは、やっぱりちょっとカッコ悪いなと思ってしまいます。
そこはやっぱり、見栄を張ってほしい。

だけど、奢ってもらえなかったからといって「ケチな男」と騒ぐ女性も、同じくらいカッコ悪い。
だって、相手から割り勘を求められるのは、それだけ女性としての価値を認められていないということなのですから。

ケチな男性というのは確かにいます。
だけど、どんなにケチな男性でも好意のある女性に対しては見栄を張ろうとするものです。
つまり、この問題に関して男性を2種類に分けるとこんな感じ。

〇女性にはもちろん、男性の後輩（部下）にも必ず奢る人。
〇基本は払いたくないけど、好意のある女性にだけは奢る人。

昔勤めていた会社に、ケチで有名な上司がいました。
奢りたくないので、部下をご飯に連れて行くということは絶対にしない上司です。
ところが、一緒に営業に行った帰り「お昼、うなぎ食べに行こう」と誘ってくるではないですか。もちろん、上司の奢りです。
食事の後は、「みんなには内緒ね」と念を押すことも忘れません。
もう一人、いつも財布には千円しか入っていないと噂のケチな上司がいたのですが、こちらの上司にはランチの中でもっとも高額なサーロインステーキ定食を奢られそうになりました。
普通の日替わりランチに変えてもらいましたが。

そして、こちらに登場する野瀬さん。

ある日の飲み会でのこと。男女合わせて15人ほどが参加していたでしょうか。
最後の精算のとき、私は大変なことに気付きました。

車の中に財布を置いてきてしまった…。

幸いにも、車はすぐ近くのパーキングに停めてあります。
野瀬さん主宰の飲み会だったので、
「ごめんなさい、車の中に財布置いてきちゃったみたい。取ってきますね」
と、ちょうど目の前に座っていた野瀬さんに声をかけると、野瀬さんは無言で首を横に振り、「これ、オレと朝霧さん2人分」と私の分も一緒に支払ってくれました。
すぐに財布を取りに行くつもりだったのですが、野瀬さんたちは2次会へ、私は別の女性を車で送って帰ることになり、その場で解散することに。
次に会ったとき、
「野瀬さん、この間はありがとうございました」
と、立て替えてもらった5千円が入った封筒を手渡そうとすると、
「え？　なにこれ？」
「この間の飲み会の……」
「あ～。いいよ、あれは奢ったつもりだから」
「え、でも……。申し訳ないんで、受け取ってください」
野瀬さんは、
「いいよいいよ。それは、また今度飲みに……」
言いかけてから、慌てて訂正します。
「友達と飲みに行くときにでも使いなよ」
一瞬、見返りとして飲みに誘われるのかと思いましたが、そんなこともありませんでした（やたら気前のいい男性の中には下心満載の人もいますから、注意が必要ですね）。
結局、飲み代は最後まで受け取ってもらえませんでした。

こんな感じで、男の人は好意のある女性に対しては見栄を張りたいし、奢りたいものなのです。
奢ってもらえないことをとやかく言う前に、黙っていても奢ってもらえる女性を目指しましょう。

ちなみに、年上の男性には見栄を張ってほしいとは言いましたが、私は決して奢られたいわけでも、貢がれたいわけでもありません。
見栄は張ってほしいけど、基本的には奢られてばかりだと負担に感じるタイプです。
だから、ドライブに行ったときには高速代やガソリン代を私が持つなど、それなりに気はつかっていましたよ。
絶対にお金を使わせてくれない男性には、お土産やちょっとしたプレゼントを持って会いに行ったり、差し入れしたり。
こういう女性、意外と多いのでは？

正直なところ、「男は奢るのが当たり前」という考えの女性は、同性の私から見てもハズレだなと思います。
この金銭感覚をお付き合いする前に見抜かなければならないのですから、男の人も大変ですよね。