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男の「仕事」を理解できる女性は大事にされる

男の人が女性相手に仕事の話をするということは、めったにありません。
とくに私たちのような年頃になると、社会の一線を退いて子育てしながらパートしている女性が多いので、ある人が、

「明日から出張なんだ」

と言ったとしても、

「どこ行くんですか? へぇ、○○県。お土産お願いしまーす」

程度で話が終わってしまうことがほとんどです。

ここで、もう少し突っ込んで話を聞いてあげると、男の人は喜びます。
なにも難しい話をする必要はありません。

「○○県で何があるんですか?」
「その仕事は定期的にあるんですか?」

といった素朴な疑問でもいいんです。
仕事の大変さ、難しさを理解してあげられると、相手はさらに喜びます。

私は主婦ではありますが、それなりにキャリアも積んでいます。
相手が男性でも女性でも仕事の話を聞くのは大好きで、特に同業者に対してはここぞとばかりに突っ込んだ質問をするのですが、イヤな顔をする男性はひとりもいません。
むしろ、みな生き生きして仕事の話を聞かせてくれます。
そんな話をきっかけに仲良くなった男性も、今思うと結構多いかもしれません。

女性、とくに主婦の中には「男は働いて当たり前」と思っている人が多く、よほど特別な職種でもない限り、彼らがどんな仕事をしているのか興味すら持たない人が大半です。
以前勤めていた会社は、男性技術者が数名と営業の男性が数名、一般事務の女性が1名。私は営業として、その会社に在籍していました。
入社してすぐに事務の女性から、

「ここの男の人たち、誰も掃除しないし電話にも出ないの」

という愚痴を聞かされました。
その時は「ふーん」と聞き流しましたが、まわりの状況が見えてくると、どう考えても彼女に肩入れするのは難しいことがわかってきます。

技術者の男性も営業の男性も、ものすごく忙しいのです。
早朝から出社し、夜遅くまで仕事。
仕事の内容も当然ながらハードです。
彼らの仕事ぶりを見ていればどれだけ大変な仕事をしているか、彼女にもわかるはずなのですが…。

対して彼女は、一日の大半をネットサーフィンで過ごしています。
男だから掃除しなくていい、電話に出なくていいとは思いませんが、暇な時間があるなら「それくらいやってあげたらいいんじゃないの?」というのが、私の本音。
ましてや、技術や営業の男性が資料作成などを頼もうとしても、彼女は平気で断るのです。

「私の仕事じゃないです」
「今、忙しいです」

そのくせ、男手が必要な時には平気で甘えるんですよね。

私は子育て中ということで、男性陣に比べて業務にも配慮があったため、仕事量や仕事に対する責任には彼女とは雲泥の差がありましたが、女性2人仲良くしていくことを最優先に、トイレ掃除はできるだけ引き受け、電話にも出るようにして、彼女の不満(負担ではない)を減らすよう努力しました。
技術者の男性が忙しくて手が回らない時、書類作成を頼まれれば喜んで引き受けました。
だけど、こういう姿勢って、忙しい男の人たちも結構見てますよ。

責任ある仕事をしている女性なら、わかるでしょう。
男の人は理解を求めています。
話を聞いてくれる人を求めています。

「こんなこと聞いてバカだと思われないかな」

ということでも、なんでも質問してあげると、それだけで嬉々として話をしてくれます。
目をキラキラさせながら。
とにかく、男の人のプライドを上手く刺激してあげるのです。
私の場合、ただの好奇心から仕事の話を聞くようになったのですが、まさかここまで嬉しそうに話してくれるとは想定外でした。
対等に話のできる女性ばかりではないかもしれませんが、にこにこ笑って話を聞いてあげるだけでも、彼らはきっと喜びますよ。

ちなみに、彼の仕事の関係で会う約束がドタキャンされた時。
絶対に怒っちゃダメです。

「仕事ならしょうがないね。今度埋め合わせしてね!」

そして、次に会った時、

「この間は何があったの? 大変だったの?」

と聞いてあげて下さい。
きっと、嬉しそうにドタキャンした時の話をしてくれるから。

私は技術系の仕事をしていた20代の頃、遠距離恋愛で月に1度しか会えない彼との約束を、夜行バスに乗るはずの時刻の2時間前に、

「仕事で行けなくなりました」

と、ドタキャンしたことがありました。オフィスにいたので、メール1本で。
翌日、電話がかかってきて、

「仕事はしょうがないけどさ、せめて電話で声くらい聞きたかったよ」

と言われて、彼に対する愛おしさが倍増したことは言うまでもありません。
もし、あの時、

「ハァ? 今さら? 俺と仕事とどっちが大事なの?」

とか言われてたら、多分嫌いになってたな。

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