見出し画像

014. 100mのジャンボ鯉のぼりと構造家川口衛先生のこと(2023年5月5日 埼玉県加須市)

スペイン渡航時に大変お世話になった構造家の川口衞先生から何度か伺っていた、埼玉県加須の利根川河川敷で開催される100mジャンボ鯉のぼりを初めて拝見した。

*川口衛:(かわぐち まもる、1932年10月21日 - 2019年5月29日):日本の建築構造家、構造エンジニア。工学博士(東京大学・論文博士・1966年)。法政大学名誉教授。株式会社川口衞構造設計事務所主宰。国際シェル・空間構造学会(IASS)元会長。
坪井善勝の下で国立代々木競技場構造設計に参画。
構造設計では建築構造と造形のあり方や、新しい構造技術の開発を主眼として構造設計活動を展開している。教育者、研究者としても建築構造設計を専門として、初期のシェル構造や張力構造、またスペースフレーム構造から免震構造まで、幅広く研究分野を開拓し実践してきた。国立競技場(千駄ヶ谷)建設には、構造アドバイザーとして参加した。(Wikipediaより引用)
  
*「100mジャンボ鯉のぼり」については加須市のホームページを参照されたい。
 https://www.city.kazo.lg.jp/soshiki/shougyou_kankou/koinobori/5644.html

 

露店も楽しいが、大型クレーンにつるされるジャンボ鯉のぼりは圧巻。(帯と下写真:撮影RISΛ)

 4年振りの本格的な開催とのことで、利根川河川敷は家族連れで大賑わい。風に泳ぐ姿はとても雄大で動きは生き物の様に柔らかい。風が少し強く吹くとあたかも巨大な龍が舞っているようで、大きくうねる度にあちらこちらで歓声が湧いた。

風速の計測は慎重に行われ、想定以上の場合は取りやめてしまう。その儚さにもまして、風の中で踊る姿は、まるで龍が下界に降臨したようでもある。

 川口先生がどのように解析されたのか。既に35年が経過しているのに多くの観光客を集めているのは、地元の皆さんの熱い思いが一番の理由だと思われるが(多くの市民の皆さんが会場の誘導に当たっておられ、とても気持ちよく会場に辿り着けました。有難うございます。)その思いを超一流の「知識」と「発想」でサポートする先生の作法は優れて現代的で、未だに色褪せることがないと思われた。

利根川の河川敷に咲く春の野草も楽しい。ナヨクサフジは小さな鯉のぼりをたくさん泳がせているようでした。

川口衛先生は2019年5月29日に他界されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?