202105 講釈ツイートまとめ
歌の練習やボーカルレコーディングの役に立つかもしれない、口うるさいツイートをひとまとめにしました。何か取り入れられそうな点があれば参考にしていただけますと幸いです。
なお、データ準備に関する基本的な注意点・お願いについては私のウェブサイト内「歌ってみたミックスのご依頼について」にて公開しておりますので、ご依頼を頂ける際には必ずお目通しいただけますようお願い致します。
20210501 無音部分の処理
何度も書いているけれど、（私あての依頼は）ボーカルデータのフェード処理とか無音部分のカットとかは一切必要ないです、依頼者操作によるミスを回避する目的であったり、フロアノイズ部分を利用したノイズ処理を行う目的であったりします
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 1, 2021
ボーカルトラックは１本にまとめてとか、いらないノイズは消しておいてとか、単にミキサーが楽するための悪い風潮の名残な気がしてならないのですけれど、出来るだけ録音したままの状態で適当にぶん投げてもらった方が（作業効率的にもクオリティ的にも）本当に助かります
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 1, 2021
20210501 テイクの分け方
出来るだけテイクは分けずに、通しで歌った方が自然になる場面も多いですが、楽曲やフレーズによっては「ここではテイクを分けるべき」みたいなポイントがあったりします
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 1, 2021
ブレスを入れにくいボカロ曲であったり、肺活量とフレーズの兼ね合いでそうした方が満足に歌える場合などが考えられます
慣れるまでは前後部分も歌うのがおすすめで、（例えばサビの前半後半なんかで）「123456」を２つのテイクに分けるとき、「123」と「456」に分けて歌うのではなく、「1234」と「3456」に分けて歌い、ミックス時に重複した部分（34）の最も自然に仕上がる箇所で接合する、のが良いと思っています
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 1, 2021
20210507 ピッチの取り方
私には定期的にこの動画を紹介する使命があるhttps://t.co/8DUiKgvc3k
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 7, 2021
これを分かっていない・出来ていない歌は結構丸わかりというか、ピッチ補正ではどうしようもない部分でもあるので、素人っぽい歌から脱却するためには必須の知識・技術な気がしている
ギターなどフレットがある楽器は、そこを押さえれば狙った音が出るのですが、歌声はバイオリンみたいなフレットがない楽器に近くてですね
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 7, 2021
バイオリンも指板用のシールがあったりして、そういった「音程の基準」を自分の中に持っておくと、狙った音を狙ったように出しやすくなるよ、みたいな話です
20210516 ピッチ補正とディレクション
曲調にもよるけれど、わたしのピッチ補正の工程の多くが「レコーディング時にもうちょっとこうできたかも」という基準で修正を行うものなので、何かめちゃめちゃに厳しくディレクション出来る機会をいただけるならば、依頼者は無補正だって広告できるし、依頼料金も下がるしで完璧なのではって思った夜
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 15, 2021
あるいは、こっちの案は料金としては変わらないけれど、一度ピッチ補正を行ったデータを準備して、どう歌えばよかったか・どんな風に響きが変わるかをテキストだけでなく音源でも確認できるようにして、再度レコーディングに挑んでもらうのはどうなんだろうとか思ったりもする
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 15, 2021
難易度は高いかもしれないし、（私じゃなくて依頼者の）手間も非常にかかるけれど、どうも「ミックスのおかげで良くなった」みたいな告知が心苦しいというか苦手というか、依頼者のためにもファンのためにも、もっと元歌の良さを前面に出した作品が増えたらいいのになというキモッチ
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 15, 2021
20210519 データ準備、参考音源について
やっぱり歌ってみたの依頼って素材不足なことが多いなと思う男
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 18, 2021
合いの手・掛け声なんかが漏れてるのはよくあるけれど、メインのダブリング、ウーアーコーラス、ウィスパーボイス、ハモリトラック２本以上などなど、楽曲に必要と考えられる素材を全部用意できてる人って私の経験だと非常に限られておる
歌に自信が無かったりすればなおさら、声素材をいくつも重ねるのは有効な手段になることが多いけれど、なにをどうすればいいのかが分からないから取り入れていない・発想にないっていう悪いループな気がしている
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 18, 2021
微妙に違う話かもだけど、合唱コンクールみたいな、声が重なるパワーってあるんですよね
カバーする楽曲がボカロ曲であったり、ボカロ原曲やカバー作品を歌唱の参考にしている人も多く（あまりおすすめしません）、そういうアイデアに至らないのもよく分かる
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 18, 2021
カバーする楽曲に近い曲調の洋楽・邦楽を探して、何か面白いアイデアがないか探したりするのも面白いですよマン
20210522 メロディの理解度
前にも紹介したけれど、歌の練習に入る前に、ピアノアプリか何かで大丈夫なので、この動画の真似をしてみていただきたいです
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 22, 2021
音程を間違えて覚えないようにしたり、メロディへの理解度を高めることは本当に大切で、多くの人が自分で思っているよりも出来ていなかったりしますhttps://t.co/kvdEFjI67q
「メロディを覚えている・理解できている歌」は、ある程度のピッチのズレがあったとしても自然で綺麗に直せることが多いです、そうじゃない場合は無理やりな修正になりがちです
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 22, 2021
もうちょっと言うと「うろ覚えな歌」ってめちゃめちゃ分かりやすいです
DAWでメロディを打ち込んでみるのも大賛成です！
20210523 理想的な音質、リップノイズ
ボーカルデータは歌を直接耳で聞いているような自然な音質となるのが望ましいので、マイクとの距離や角度などを試行錯誤するのが大切です
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 23, 2021
このときリップノイズなども気になるかも知れませんが、意識すぎて歌に影響が出てはいけないし、現代技術でかなり綺麗に消えるので一切気にしないのがよいです
20210527 ノイズ処理
こちらの動画を見ていただきたいのですが、フロアノイズのデータを利用してボーカルのノイズ処理を行っていますhttps://t.co/i9HxhM4yig
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 27, 2021
このことも一つの理由として、テイク前後の無音部分はカット・フェード処理などを行わずにお送りいただくことを強く推奨しておりますhttps://t.co/W0XRhJOpZi
私が実際に使用しているソフトの解説動画を共有したものですが、多くのミキサーが同じような方法でノイズ処理を行っているはずです
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 27, 2021
この無音部分の処理を含めて、私にご依頼いただける際には、ボーカルデータに対しては一切何もせず、そのままの状態でぶん投げていただけると非常に助かります
また、音が潰れている・割れている（割れていないけど潰れているパターンも）データを頂くことがあり、これはコンプやリミッターなどのエフェクトによるもののほか、マイクなど機材の影響で音が潰れてしまっている可能性もありますので、入力ゲイン等のセッティングに問題がないか改めてご確認願います
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 27, 2021
コンプやリミッターが適用された（またはそれに近い状態となった）ボーカルデータは、意図しないコンプ感が出てきてしまうのも避けたいですし、フロアノイズ等が不要に持ち上げられてしまっていることが多く、ノイズ処理の仕上がりにも大きく影響する部分となりますので本当にご注意ください
— 鈴木将太 (@suzukishota0525) May 27, 2021
おわりに
ミキサーによって求めるデータ内容が異なったり、歌・レコーディングに関してもボーカリストや収録環境、収録する楽曲により対処が様々ですので、ネット上の情報を鵜呑みにせず、作品をつくるのに必要な情報は、実際にデータを扱うミキサー側に相談するのが一番いいと考えております。
というわけで、私にご依頼をいただけるか、私にご依頼しようか迷っている方につきましては、何か分からないことなどありましたら、調べたりする前にまずはお気軽にご相談いただければと思います。
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