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第20回党大会を見た感想

 毎度毎度見た感想を書いているだけで、演説内容には一切触れない(解説する力がない)のであしからずなのだが、老人を観察するだけの内容になってしまった。

1:江沢民は欠席

 とうとう党大会も欠席となってしまった。公的な露出は、2019年10月に開催された中華人民共和国の建国70周年記念に、両脇を抱えられて登場したのが最後になっている。

 先日、96歳の誕生日に習近平、李克強夫妻からお花をもらいましたよと、江沢民夫妻がお花の前で撮影した写真が出回っていた。

 後に立っているのは誰なのか、そもそも今年撮影された写真なのかなど謎は多いが、健在アピールする程度には元気なようだ。

 また、常務委員経験者では、江沢民以外に王岐山(74)、朱鎔基(93)、呉邦国(81)、羅幹(87)が欠席した。

 王岐山は13日までカザフスタンで開かれるアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)に出席している。

 王岐山は初めから党大会には出席しない日程が組まれているのだ。建国記念日の10月1日(実際は前日からイベントが行われるので9月30日)にギリギリ間に合うように、上海協力機構の会合開催日を調整させた習近平とは格が違う。

 欠かさず出席していた清華大学の年一回イベントを、欠席するようになった朱鎔基の健康状態くらいしか把握していないのだが、呉邦国も体調がよろしくないのだろう。引退した常務委員経験者が、どこに視察に出かけたなどの情報がめっきりと出回らなくなり、わかりにくくなったというのもあるが。

 そんな中、一人気を吐くのが御年105歳の宋平。1926年生まれの江沢民より9歳年上だ。同い年の連れ合いを3年前に亡くしながら、まだまだ意気軒昂である。

2:胡錦濤がさらに老けた

 こちらも、前出の中華人民共和国の建国70周年記念のイベントに白髪で初登場し、弱々しさを全面に押し出してきた胡錦濤。3年が経過し、さらに老けてしまった。

 当年とって79歳、12月で80歳なので老けたもへったくれもないのだが、口元が萎んでさらに老いが強調されている。

3:張高麗が元気に出席

 昨年セクハラ、というかレイプされたと女性から告発を受けている張高麗が何事もなく出席している。大会主席団常務委員会委員にも選出されており、今の所おとがめは無いという判断ができる。

 失脚寸前まで褒め称え、失脚した瞬間から叩きまくった反腐敗における熱い手のひら返しを援用するまでもなく、彼らの判断にはセーフかアウトしかないので、グレーゾーン扱いになってしまう主席団から外したりとかそういう対応はないのだ。

 出席すべき会議に出ていなかったりと匂わせはあるのだが、張高麗は現役ではないのでそうした確認ができる機会がほとんど無いと言っていいので、ある日突然失脚していてもおかしくないのだが、まず無いだろう。

4:演説時間が短縮

 どういう内容が割愛されたのかは全文が発表されるまでなんとも言えないのだが、昨年10月の辛亥革命110周年で座って演説していたことを思い出す。

 周りはともかく習近平に、5年前のように3時間立っている体力がないのではと考えるのだが。

5:李瑞環

 習近平が演説する際、満場の拍手で送る中、李瑞環が置物のようになっていた。これは習近平を支持していない証拠だとする向きがある。

 演説中はかつてのように、演説内容にめっちゃ線をひきまくっていたし、そもそも支持していなかったら平時にもっと李瑞環から不満が漏れているはずだ。少なくとも宋平はやっている。消極的な抵抗と言えなくもないが、根拠としては弱いのではないか。

==参考消息==
https://tv.cctv.com/2022/10/15/VIDE8GFhXv6xamillNBhdDYP221015.shtml
http://www.news.cn/politics/leaders/2022-10/16/c_1129067252.htm
https://www.youtube.com/watch?v=1mpyLRyONV4
https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_4076923
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM162FM0W2A011C2000000
https://mainichi.jp/articles/20221016/k00/00m/030/139000c
https://note.com/aquarelliste/n/n0f6c7f9ef2f9
https://note.com/aquarelliste/n/nf25e43f67a6a
http://aqurelliste.seesaa.net/article/470605766.html


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