皇居

Vol.10 皇居勤労奉仕 前編
2/26-3/1

申込は半年前。半年後の4日間の日程を予めおさえて、参加する国務。それが皇居勤労奉仕。
5年くらい前、友人が団長をして参加した話を聞いてそんなものがあるんだ〜いつか行きたいな〜そう思って、気がつけば忘れていた。
けれど、半年とちょっと前に別の友人や好きな著者が皇居勤労奉仕に行ってきた話を聞いた時、皇居勤労奉仕のことを思い出した。
当時は大学生でタイミングの合う長期休みで機会があればと思っていたものだけど、
社会人になった今なら参加できる!
そう思い、行くことを決意。
5年前団長をやっていた友人に連絡を取り、
結果的には紹介をしてもらい、とある団の一員に入らせてもらっての参加。
人の繋がりに感謝あるのみと実感した。

皇居勤労奉仕の日程は2月末の4日間。
寒い中朝に集合。初めて会う方ばかりで緊張するも、みんなこれから勤労奉仕できることをワクワクしていて、初めての僕もすぐに受け入れてくれた。

皇居勤労奉仕で沢山のことを学びせてもらったけど、最初に学ばせてもらったことはこの奉仕団の仲間との団体行動。そして宮内庁の方々の人柄。

最初に感じたのは4列隊列の奥深さ。
目が周りに向いているのか、自分に向いているのかの違い。簡単に見えて簡単じゃない奥深いものをシンプルに身をもって学んだ。
小学生時代は言われるがままに整列をして、
中学生以降は言われるがままに整列するか無視して隊列を乱すか。
大学生以降はそもそも隊列なんてものを意識することがなくなる。
多くの人が自らの意思のもとで隊列を組んだことなんてないんじゃないだろうか。

最前列の人は右端の団長に合わせ、2列目以降の右端の人は前の人に合わせる。
そして、他の人は自分の列の右端の人に合わせる。

皇居の普段は立入禁止の場所に入ることができるという特別な機会だけども、自分を律して周りも見て視野を広く持つこと。それがシンプルに集約させたものが4人隊列。
きっとここが協調性にも出るのだろうし、気遣い心遣いができる人もここが出来てるんだなぁと思う。
 団体ごとに列の乱れ具合が全然違い、僕の所属している団はきれいな隊列で、そこには団員のみんなの心がけあってのもの

同じ団の人たちは良い人しかいなくて、とても心地よい場だった。初めての人を優先的に前に行かせてくれて、庭師さんのお話も最前列で聞かせてくれた。それが当たり前のような空気を作り出せている団。とても素敵な団だなぁって思った。
きっと気付かぬ間にたくさんフォローをしてもらったり、気にかけてくれていたんだろうと思う。
 それに気づける人になりたい。そしてそんなことを僕も周りにしていこう。そう思った。

さて、そんな皇居勤労奉仕で何をやるかというと、皇居、赤坂御用地での清掃活動。ただ、皇居の中に何かゴミが落ちてるなんてことは当然なくて、庭師さんの指揮下のもとでの清掃活動。
今までの清掃活動、清掃ボランティアといえば汚いところをキレイにしていく活動だったけど、ここでの活動は綺麗なところ、調和のとれたところをより整えていく活動と感じられ、国の顔とも言える場所をより整えさせてもらう。その作業にとても誇りを思えたし、そんな風に思ったことが初めてだった。
「誇り」って言葉を自分で使う日が来るとは思いもしなかった、、、
これも大きな学びなんだろうな。

また、素晴らしかったのが庭師さん達。宮内庁庭園科の職員さん。
 とても名誉な仕事をされていてプライドが高くてもおかしくないはずなのに、とても優しい雰囲気で謙虚で丁寧に笑いも交えつつ皇居のことを説明してくれてた。
皇宮警察の方(他の警察官とか管轄が違う)も同じく優しい雰囲気の方ばっかり。
皇居で働く人たちみんなも人柄の良さが感じられた。
きっとこれも天皇陛下、皇后陛下の優しい雰囲気のおかげなんだろうなと思う。

たくさんの人との御縁で行くことの出来た皇居勤労奉仕。
たくさんの人々との出会いとたくさんの素晴らしい人間性に触れられた。

続く

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