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原宿ぽむとの邂逅(東京女子プロレス)

東京女子プロレスについては限りなくDD気味な私ですが、最推しは原宿ぽむ選手(以下敬愛を込めて「ぽむ」とします。)の一択となります。
そんなぽむに気づいた出来事について。

さて、可愛い、スタイル良、おしゃれ、元気、神対応、声がデカい、派手、かわいい、表情が多彩、器用、豊かな発想力、独特な動き、丈夫でケガしない、景気よく吹っ飛ぶ、カワイイなどなどひとつひとつあげていったらキリがない魅力を持つ彼女ですが、本来チャームポイントでしかない食いしん坊仮面の親戚がごとき思い切ったコスチュームと、固有名詞以外全てひらがなを使う高度なSNS発信がある意味で迷彩となり、私がその特異な存在に気づくのには少々の時間が必要でした。
また、いかに天才とはいえ3歳児、ぽむ自身もデビュー当初から十分に力を発揮できていたわけではなかったとも思います。
個性の湧き水である東京女子の中でどのようにセルフプロデュースをかけていくのか、ファンからは見えない試行錯誤もきっとあったでしょう。

私がぽむについて初めてアレ、もしかして、と感じたのは2020年2月1日の万喜なつみvs原宿ぽむ戦です。ぽむの豊かな発想力からくる仕掛けと工夫が発揮された試合でした。
この試合は前年負傷するまでシングルチャンピオンだった万喜さんに、デビュー1年少しのぽむが挑む実力差が大きい組み合わせです。
外からやってきて東京女子生え抜きにはない鋭さをもつ万喜さんとの試合は、そのままでは「良い試合だったね」ともなるかも怪しいものでした。

勝機を見出すためか、ここでぽむは奇策にでます。
まず、万喜さんの黒歴史とされる「ぽいぽいぽいぽい」コールを本人が煽っている過去の試合動画を視聴していることをSNSで発信し、事前の心理戦をしかけます。
試合が始まるとぽむは「ぽいぽいぽいぽい」コールを客席に促し、最初は恥ずかしがっていた万喜さんも次第に気分が乗ってきたのか自分で煽り始めます。
ファンがあったまってきたころ、ここですかさず、持ち前のデカい声で「ぽむぽむぽむぽむ」とよく似た音のコールに上書きし、ファンも勢いでぽむ氏に乗って大合唱、まんまと万喜さんをさらに煽ることに成功するのでした。
(※なお、この後試合は怒っても隙が無い万喜さんにぽむがボコボコにされて負けました。)

これ以前のぽむも試合の中で様々な工夫・仕掛けを行っており、「面白い選手だな~」とは感じていましたが、準備の時点から数えて3段構えをこしらえたこの一戦以降、俄然私の中の注目度が上がり「次の大会ではなにをするんだろう」と毎回期待せずにはいられなくなりました。
また、完全な私見ですが、本人もこの前後あたりから、今につながるこのスタイルに徐々に自信を深めていったのではないかと感じています。
そして、コロナ禍で様々な制限が課せられていた時期も何らスタイルを変えずに乗り切り、何かやってくれるだろうという期待にも次々と応えていく彼女に注目し続けるうちに、冒頭に記した様々な魅力にもどんどん気づいていくのでした。

余談
こんな重要だと感じている試合に限って現地観戦していません。逆に言えば配信でも十分に伝わる試合だということです。当時のtwitterのやり取りを含めて見るのがおすすめ。

デカい声が聞こえてきそうな写真を添えて

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