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槍ヶ岳に登って ⛰

部活の合宿で槍ヶ岳、大天井岳、燕岳に登る縦走をしてきました!その行程を言って行こうと思います。

1日目は移動で高山駅までバスで、その後キャンプ場でテントを張りました。近くにあった温泉は大きいのに500円でとても良かったです。露天風呂がとにかく広い。夜は満天の星。

2日目はバスで新穂高ロープウェイまでバスで移動。登山を開始しました。槍平小屋まで登りました。これがしんどかった。いままで大きなザックで登山をしたこともなく、標高が2000メートル近くあるところに行ったこともなかったので、かなりつらかったです。体力のなさを感じました。槍平小屋には水場があり、新鮮な水をたくさん飲むことができました。あたりを高い山々に囲まれたテント場は絶景でした。

3日目は槍ヶ岳へ行きました。3000メートルの世界は私のなにかを変えてくれました。槍ヶ岳の近くまでは全く山頂が見えず、ひたすら急斜面を登る、登る。登っても見えない、登っても見えないの繰り返しでした。それでも後ろを振り向けば壮大な北アルプスの山々。ため息がこぼれるほどに美しい景色でした。見たかった景色がそこにありました。やっと見えた槍ヶ岳は、まさに槍。尖った槍の先が天を突き刺しているようでした。その先に登る。目標は決心になりました。槍ヶ岳へのアタックは恐怖との戦いでした。ミスをすれば命がなくなるんじゃないか、そう簡単に想像できてしまう高さ。足の力が自然と抜けていくのを感じました。山頂に到着した時にはふっと全身の力が抜けました。これは恐怖ではなく、感動だと強く思いました。雄大な自然に包まれているような感覚がしました。あたりのどこよりも高いその場所は、登ってきた人々になにか力を与えてくれている気がしました。

4日目は5日目に燕岳に登るために大天荘へ移動しました。7時間にも及ぶ行動は体力的にも精神的にもききました。何度も限界を迎えたような気がして、心が折れそうでした。そんな時は必ず周囲を見渡しました。聳え立つ山々は私に力をくれるような気がしました。自然の力を感じました。あの山へ、あの山の先へ。それだけを考えて歩き続けました。その後大天井岳に登りました。パノラマビューが素晴らしく綺麗でした。

5日目は燕岳に登りました。燕岳まではいままでよりも緩やかで、気分も楽でした。山に慣れたのもあると思います。朝は満天の星と美しい雲海に見とれました。これほどの量の星はこれまでの人生で見たことがありませんでした。雲海は燕岳に登る時も続いていました。果てしなく続く雲海は地上に人が住んでいることすら忘れさせてくれました。まるで山の上にしか人がいない世界のような気がしました。燕山荘から燕岳までの道は石や岩ばかりで違う世界のようでした。山頂に着いた時にはこれが最後のピークかと、安心と嬉しさと名残惜しさが入り混じっていました。その後は下山。
温泉に入れることと家に帰れることしか頭にありませんでした。下山後は生きていることをとても感じました。あれほどの山を登って、ちゃんと無事におりることができた自分の身体を誇りに思いました。

以上が縦走の行程、私の感想です。
しかし、山登りはこれで言い表せているわけではありません。

荷物は20キロ以上。1日の行動は4時間以上、4日目は7時間ありました。2日目以降、水場がありませんでした。つまり、風呂には入れていません。5日目の温泉まで。トイレは小屋にしかない。当たり前のように臭い。激臭。水は使えないし、汲み取り式なので拭いた紙はゴミ箱に入れます。坂道、というよりは崖を登ることもありました。ハシゴや、鎖を使って登ることもあります。もちろんそこで手を離せば落ちて重体、最悪死にます。この縦走で何回ミスすれば死ぬようなシーンがあったかは数え切れません。いつだって滑落すれば死の危険がありました。朝は寒い。本当に寒い。気温は低く、風は強い。体感温度はおそらく一桁だったと思います。昼は暑い。恐ろしく暑い。標高が2000メートルを超えていることもあり、日差しが強い。肌を焼かれているような感じがしました。日焼けは体力を奪っていきました。

山登りには辛いことがこの他にも沢山あります。山小屋の物価が高いとか、色々と。それでも美しい景色と感動を求めて、私は山に登ります。これが私が山に登る理由です。