ツイッター 飴鋏と母の結婚

(効用)3日経過
・ミニチュアレンズ 日常のあれこれの課題難題が些事に見えてくる。あの白と水色の140字に捨象されるのだと思うと。
・定電圧 人と話す時の言葉の温度感がある程度維持される。自分の名前を自分に忘れさせない。
・通気孔 一人で独り言を溜めていると空気が澱んでくる。出口があれば吸える息を保つことができる。

(結婚)50日経過
・飴鋏(あめばさみ) 思考がぶつ切りになる。思考の本流は連続しているのかもしれないけど、言葉として意識に浮かんでくるときにはもう語り口調の140字に切り整えられている。目指すは飴のような、甘くなめらかに微妙な噛み応えと光沢・つや、丸まった形。問いかけを止めた小綺麗な死骸。
・母 何てたって承認をくれるシステム。くれるかもしれないしくれないかもしれない(「趣味」の領域)。まるで母があやかしてくれるかくれないか、全く左右できない赤子のように。
・結婚 母の承認が欲しいからこそ、日々の思考がぶつ切りにされる。日に日に増す器用さと拘り。

(補足)51日経過
・アンチノミー 思考が先か言葉が先か。思考が形になったものが言葉なら、思考は言葉に先立つ。天蓋に吊り下がったあの飴鋏に夢中になった経験から、言葉(の形式)が思考に先立つのだとわかる。

(蛇足)52日経過
いつからこんなにいいねを欲するようになったのか。というかいつの間に「気付いたらXを開いてた」なんて現代人の風邪みたいなことがこの身に多発するようになったのか。少し無念を感じる。思考の中で問いかけを止めないこと、絵画や書道のように懸ける/賭ける表現を忘れないこと、を心掛けたい。

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