見出し画像

【読書レポート】本質的な課題を定めるには?『問いのデザイン』

今年の4月に営業からサービス企画へ異動した。
サービスを企画・改善するにあたり、どうしたらユーザーの本質的な課題を定めることができるのか?、『問いのデザイン』を読んで課題設定のポイントを探ることにした。

どんな本なのか?

固定観念をいかに壊して、問題の本質をどう見抜くかどうすれば課題が自分ごとになるか
この本では、商品開発・組織変革・学校教育・地域活性化などでファシリテーターに必要な考え方とスキルを解説している。

なぜ問いをデザインするのか?

1章では、そもそもなぜ問いをデザインする必要があるのか?について説いている。
「問い」には、「答えを出す」という行為がセットで想定されていて、問いの設定によって導かれる答えは変わりうる。
つまり、本質的な答えを導く(課題解決をする)ために、本質を捉えられるように問いをデザインする必要があるということだ。

問題と課題はどう違うのか?

2章では、はじめに問題と課題の違いについて述べている。
「問題」とは、目標に対してうまくいかない状況のこと。それに対して「課題」とは、関係者の間で解決すべきだと合意された問題のこと。
同じ状況に対峙しても、個人の認識や解釈によって「問題」は異なるので、解決に取り組むには「課題」は何か考えることが大切だ。

どうやって問題を捉えたらよいか?

本書では、問題を捉える5つの思考法を紹介している。

①素朴思考(好奇心で掘り下げる)
②天邪鬼思考(批判的思考)
③道具思考(知識を活かす)
④構造化思考
⑤哲学的思考(本質を考える)

どうやって課題を定義するのか?

3章では、課題を定義する手順について、以下のように述べている。

STEP1:要件の確認(目標と問題の把握)
STEP2:目標の精緻化
STEP3:阻害要因の検討
STEP4:目標の再設定(リフレーミング)
STEP5:課題の定義

※STEP2では、期間・優先順位・性質の観点から目標を精緻化する。性質とは、成果目標・プロセス目標・ビジョンのこと。

※STEP4リフレーミングのテクニックは下記のとおり。
①利他的に考える、②大義を問い直す、③前向きに捉える、④規範外にはみ出す、⑤小さく分割する、⑥動詞に言い換える、⑦言葉を定義する、⑧主体を変える、⑨時間尺度を変える、⑩第三の道を探る

※STEP5では、以下の判断基準に照らして「良い課題」になっているか評価する。
①効果性
②社会的意義
③内発的動機

本質的な課題を定めるには?

サービス企画にあたり、そもそも「関係者」は誰なのか?を明確にした上で、私が捉えた「問題」に終始するのではなく、関係者の「課題」は何か?関係者との対話を通して課題を定義していく必要があると考えた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?