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2022-2023年同人活動振り返り
2022年
1.2.掬月/酔月
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大陸版にリー先生が実装されてから半年。いよいよグローバル板にも先生が実装されるということで、嬉しくなってそれまでに書き溜めていたものを全年齢と成人向けでそれぞれ一冊ずつ再録した。
装丁の草案を頂いたときに、あんまりにも綺麗なものだから、嬉しくなって追加で書き下ろしをいくつか書いた覚えがある。全年齢の方は水面の煌めきを出すためにホロ箔を使用し、成人向けの方は黒地に黒箔を重ねた。どちらもすごく綺麗な仕上がりとなり、今でも大切な宝物である。
3.酔生夢死
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再録:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20429125
将進酒にドクターがいたら?という想定で書いたもの。これが本当に難しかった…。ドクターの登場するシナリオを見ればわかる通り、ドクターは本当に優秀な人間なので、登場するだけで問題が解決してしまいかねないのだ。あんまりドクターの全能感を出してもいけないし、かといって察しが悪いのはドクターではない。そのバランスをとるのが本当に大変だった。迂闊に最強キャラを作ってしまうと物語が発展しない、とキャラクター論で説かれる理由が分かった。
しかしアークナイツのシナリオを読み、自分なりに再構成するというのはなかなか楽しいことだった。私は一度読んだ物語を読み返すことはあまりないので、将進酒が人生で一番読み込んだ物語になった。おそらく今後更新されることもないと思う。
この本もグローバル版にリー先生が実装されるタイミングで出したかったので、有志翻訳を参考に書いていたのだが、いざグローバル板のシナリオを見ると固有名詞が想定と違っており、非常に焦った。
個人的にはおまけ冊子に書いたバッドエンドルートがお気に入り。Fate/stay nightは、ハッピーエンドがあるという前提のバッドエンドルートがどれほど味わい深いかを教えてくれたゲームである。
4-6.雨月/昼想夜夢/抱月
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Twitterに載せていた掌編の再録本。ペルーラスノーホワイト+マットPPで製本した。やっぱりきらきらしているものが好き。
7.Märchen
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再録:https://xfolio.jp/portfolio/0401_fool/works/470700
創作の創という字には「はじめ」という意味の他に「きず」という意味がある。この本は塵影を読んだときに負った傷を自分なりに昇華するために書いた。王道的な展開をする物語であれば、あの演奏を経てクライデとエーベンホルツは自身の内にある旋律の封印に成功する――という展開になりそうなところを、妨害が入りクライデは死亡、という結末に持ってくるのはかなりアークナイツらしいな、とも思った。
クライデは自身の結末に納得していること、彼自身が自分のことを可哀想とは思っておらず、そう思われることもおそらく望んでいないであろうというのはわかっていたのだが、それでも私は彼が死んで悲しかったし、二人にはもっと一緒にいて欲しかったし、これから先の未来があってほしかった。
ということで、あのストーリーにドクターがいたらどうなるのか?という設定で本を書いた。個人的には妥当な落としどころに持って行けたと思っている。
エーベンホルツには幸せになってほしい。
2023年
1.龍を憐れむ歌
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再録:https://xfolio.jp/portfolio/0401_fool/works/527237
当時の相互さんと話していて盛り上がったネタで一冊本を出した。読み返すとあんまりにもインモラルな状況設定に我ながら若干引いてしまうのだが、先生が秩序・善に属する人間であるということもあり、そういう人間が禁忌だとわかっていてもそれを欲する姿から出る色気というものは何にも代えがたいなとも思っているが、怒られそうなのであまり大きな声では言えない。
2.朝き夢見じ
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再録:https://xfolio.jp/portfolio/0401_fool/works/527261
パロディ設定本。異格リー先生や政略結婚する話、ドクターが先生の家庭教師をする話などを書いていた。転生パロディについては何度も書いているのだが、前世のことを覚えているのは片方だけであってほしいという欲求があり、普段は先生だけが覚えているという状況で話を進めている。しかし家庭教師話についてはドクターだけに記憶があるという状況設定にしており、これもなかなか楽しかった。
人間は置かれた環境によっていくらでも人格が変わり得ると思っているので、現在とは異なる環境に置かれた時の二人の性格の変化や関係性について考えるのは楽しかった。
それでもどんな状況に置かれても、出会った二人は惹かれあって欲しいと思いながら、日々小説を書いている。
3.式日
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再録:https://privatter.me/page/670331c16ba27
今までに書いた鯉博小説が百万字を超えたので、その記念に作った本。かなり力を入れて作った。金箔押しに金の小口染めという大変ご機嫌な装丁である。百万字書くこと、そして鈍器本を出すことは一つの目標だったので、それが叶って本当に嬉しかった。
この本を出すにあたっては、今まで以上に様々な人に助けてもらった。まず表紙イラストはアークナイツをプレイしたことのない幼馴染に描いてもらった。ドクターとリー先生のイラストを見せながら、「押し倒すのはリー先生なんだけと手を握り返すのはドクターなんだよ」「ごめん、ドクターってどっち?」などと話していた。
そして今回は本に帯をつけ、キャッチコピーを相互さんに考えてもらった。この本は約40万字あるのだが、それを読み切った上でコピーを考えていただいた。下げた頭が上がらない。私の妄想、欲望の産物を読んでもらうというのは、正直に言って非常に恥ずかしかった。それでもいただいたお言葉は今でも大切な宝物である。
書き下ろしとして二人の結婚式の話を書いた。コピーを考えてくださった方にはそれが一番面白かったと褒めていただけた。今読み返すとかなりご機嫌でハッピーかつアクセル全開な話になっており、浮かれていたんだなあと苦笑してしまう。
リー先生とドクターに幸せになってほしいという思いは、今でも変わらない。
4.ずっとお城で暮らしてる
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再録:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23107290#18
お茶でもいかがとコニーの誘い、毒入りなのねとメリキャット。
ゲームブックの構成を考えるのはかなり大変なのだが、それでも楽しかった。お気に入りの一冊。構成や分岐を考えているときはもうこりごりだ!と思っていたのだが、懲りずにまた作りたい。
それにしても、私は本当にパロディだったら何をしていると思っている節がある。
5.春蘭秋菊夏蝶冬月
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大変有り難いことに、鯉博アンソロジーの主催をやらせていただけた。
アンソロジーを主催したのはこれが初めてで、不手際も多く、参加者様にはかなりの不安や迷惑をかけてしまったのが悔やまれる。
それでも無事に本を出すことが出来たこと、そして鯉博が好きだという方が集まってくださったことは今でも嬉しく、誇らしい。
6.Get dressed up
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二冊目に主催したアンソロジーである。前回の反省を踏まえた上で主催としての業務をこなすことができた。
それでも参加者様には迷惑をかけてしまい、自らの未熟を恥じると共に、そんな中でも大切な原稿を預けてくださった参加者様には今でも感謝しきれない。
本当にありがとうございました。
そろそろ言っていいかと思うのだが、寄稿いただいた小説作品が二つとも「マジシャンコーデのリー先生の胸筋」について言及していたのはさすがに笑った。先生が通常コーデの外套の下に隠しているダイナマイトボディが明らかになった衝撃は、それだけ大きかったということなのだろう。
そんなに胸がパツパツで大丈夫なんですか?ボタンとか弾け飛びませんか?
7-10.弄月/詠月/揺月/繊月
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再録まとめ本。
後はフォロワーさんの誕生日祝い等で個人的な本を3冊作っていた。全ての同人誌が個人的なものであるといえばそれはそうなのだが。
こちらは装丁を自分でやった。文字を入れるだけでもかなり苦労し、デザイナーというのは本当に大変な仕事であると痛感した。これからもお世話になります。
これまでに何冊も本を出してきたが、それは協力してくれる人がいたこそ可能だった。装丁をしてくれるデザイナー様、印刷所の方、そして私が書いたものを読んで買ってくれる人。
私が書くものは基本的にインターネット上で無料で読めるものばかりなので、様々な娯楽がある中、言ってしまえば素人の妄言を時間を割いて読んでくださり、その上でお金を出してまで手元に置きたいと思ってくださる方には感謝してもしきれない。
また、そういう〝誰か〟がいてくれたからこそ、今日まで書き続けることができた。
当時書いたものを読み返すと、拙さに苦笑してしまうこともあるのだが、先生のことが好きで、小説を書くのが楽しいという気持ちが伝わってくる。このときの気持ちを忘れずに、これからも創作活動を続けていきたい。
まだまだ未熟者ではありますが、今後ともよろしくお願いいたします。