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舞台ハリーポッターと呪いの子見てきた感想殴り書き

ハリポタの舞台 9月27日夜公演見てきたので感想殴り書き。

舞台の感想というかお話への思いの吐露……。全然演技の話とかしてなくてひどいな。と読み返してみて思う笑
まぁそれくらい入り込めたということで……。
あ、でもみんなすごいセリフ量で早口で、聞き取り大変なとこは結構あったな……。

途中システム不具合を挟みながらの完走だった。すごくいいとこで止まったので、役者さんも気持ち入れ直すの大変だっただろうな。このまま中止になっちゃったらどうしよ!? って思ってドキドキしました。よかったよかった。

私はハリポタ好きだから、呪いの子もちゃんと日本語版が発売された時に読んだのだけど、とっても辛くって1回読んで封印してしまっていたので、舞台見るかどうかもすごく悩んでた。
でも舞台の仕掛けとか見たいしな〜って思ってた時に友達に誘われたので、思い切って行ってきました。結果、魔法の仕掛けはワクワクしたし、脚本おもしろいなー、と思った一方で、やっぱりしんどかったし、なんでこんな話にしたんだろう、と思った。ひどい矛盾笑

舞台はハリポタ本編完結の19年後。ハリーの息子であるアルバスと、ドラコの息子であるスコーピウスが、ホグワーツ入学を迎える年。二人はホグワーツ特急で出会って、大切な親友になっていく。
アルバスは「あの」ハリーポッターの息子で、スコーピウスはヴォルデモートの息子だなんて噂がある。嫌でも注目されるのに、アルバスは他の兄弟とは違いスリザリンになってしまうし、魔法もあまりうまくないし、箒に乗るのも苦手。そんなわけで、あっという間にいじめの標的になってしまう。
学校は最悪、肝心の親も何もわかってくれないし、アルバスはひねくれ一直線……。

ハリーはこの時点で30代後半なんだけど、まぁひでえ父親なんですよね……。子どもの心情に寄り添えず、他の兄弟と違ったタイプのアルバスにどう接していいのかわからない。売り言葉に買い言葉で喧嘩して、子ども傷つけるようなことも言ってしまう。中盤では子どもを失うかもしれないという恐怖から、子どもの人権を踏みにじってしまう……。
ハリポタをリアルタイムで読んで育った私としては、ハリーは友人のようなものなんですよね(なんか言い出した)
なので、ずっと家族がいなくて寂しくて、預け先では虐待されて、苦しんできた彼を知っているから、家族のことでこんなふうに悩んでいるのを見るのは、とても辛いなと思った。
作者からしたら、ハリーはこういう父親になるよね、っていう見解なのかしら。正統続編だということがしんどすぎるね。泣いちゃうよ。
本当にバカだよお前は!、って叱りたかったし、肩をたたいて、あんたが落ち込んでる場合じゃないでしょ!って言ってあげたかった。
なんか、そういう気持ちだったんだよね、ずっと。
どうしようもない父親の演技がうますぎる藤原さん。高圧的なシーンも、情けないシーンも。息子にかける言葉も、ぜんぶずれてんだよなー、っていうあの感じ……。

でも、アルバスに煽られてキレちゃうハリーとかって、なんか私が知ってるハリーなんだよな、とも思った。ハリーは戦いの中で思春期をすごして、きっと戦いが終わった後も、新しい時代を作るためにがむしゃらに走ってきて、全然心の成長が追いついてないんだなって。それを見せられてるんだなって思った。
なんだか、シリウスと重なっちゃうよね(でもシリウスは12年間アズカバンにいたからね……)
ドラコも、そんな風なことを言っていたけど。彼もまた、目標にすべき大人像を持たないまま、大人に、親になってしまって。
二人が子どもの頃のお互いが大嫌いだという心のまま、おずおずと、大人としての接し方を探っている様子は、面白かったな。

マクゴナガル先生が、あなたたちはみんな若い、魔法戦争の本当の悲惨さを知らないって、ハリー達も含めて叱り飛ばすシーンがあるけれど、マクゴナガル先生は、ハリーが生まれる前の暗黒の時代も知っていて、もうその時点で大人だったわけで、ハリー達とはまた見えてる世界が違うのだろうなと思った。
ハリーは子ども時代を戦争に奪われているんだよな。心の成熟に必要な子ども時代を持たなかった人なんだよな。だけど、自分はそれに負けずに生きてきたという自負がある。だからこそ、大人になるには時間がかかるのかもしれない。まあこれはこの正統続編を受け入れるために私が私に言い聞かせてるだけなんですけど……。

でもさ、残念ながらハリーもドラコももう大人だから、それじゃ困るんだよね。あなたちの子どもは現状とても辛い状況にいるのですが。
しかし、ホグワーツって、というか魔法界って、元からこういう描かれ方なんだよな……理不尽と偏見と差別と人間の残忍さを煮詰めたような……。
(ハーマイオ二ーが魔法大臣になっているのだけが救い!そこだけまだ救いがある魔法界)
ホグワーツは全寮制で生活の場だからか、いじめとかも大人は介入しないんだなってシーンが多くて、自分で立ち向かって、自分たちで解決するのがえらい、みたいなとこあったよね。ハリーは自分が散々いじめられてきたけど、それに抗って勝ってきたから、自分の息子がいじめられていても気にするな、頑張れ、って気持ちなのかな。
対してドラコはいじめる側だったから、息子を救おうと必死だったのかな、とか思ってしまった。結局経験したことからしか選択できないからね……。

しかし、ドラコの熱心な教育を受けながら、スコーピウスみたいなキュートな子が育つのはどういうことだ、逆にすごいぞ。お母さまの影響が強いのか?ドラコとアステリアの交流、ちょっとでもいいから見たかったなあ。絶対素敵な人じゃん。なんで死なせた……なんでそんな悲しい設定にしたんだ……。
スコーピウス、かわいかったなあ。心配性で、ちょっとずれてて、気弱そうに見えるけど結構ぐいぐいくるところもあって、優しい。アルバスに引きずり回されてる姿、とってもかわいかったな~。
組み分け帽子がどの辺を評価してスリザリンにしたのか聞いてみたいですね……。

アルバスとスコーピウスが4年生になった時、全て破壊したはずのタイムターナーが押収されるという事件が起きて、その噂を聞きつけたエイモス・ディゴリーは、ハリーにタイムターナーを使って、息子を取り戻してほしいと頼みにくる。彼の若いころを知っている私としては、本当に嫌なやつやな~早く帰ってほしいな~って思っちゃうわけよね。
でもそれを盗み聞いたスコーピウスは、タイムターナーを使い、自分がセドリックを取り戻そう!ってなっちゃう。お父さんへのヘイトも高まっちゃう。うううんなんでだよおおお。タイムターナーであの頃のエイモス見たら全然そんな気持ちにならないと思いますよ←

2人がホグワーツ特急から脱出するシーン、車内販売魔女が怖すぎておもろシーンなのに、「シリウス・ブラック」の名前が出てきただけで一瞬身体がびくっっってなって心臓バクバクなっちゃってその後の観劇に支障をきたした……。油断していた。シリウス、全然からまないからね、このお話。
私は本当にシリウスが好きだったから、出てこなくて嬉しいような、残念なような、複雑な気持ちだったな。
シリウスたちがホグワーツ特急抜け出そうとした時のスピンオフください……。
ウィーズリーの双子のオタクも同じ思いしてそう(偏見)

エイモスの姪であるデルフィーとも協力してタイムターナーを盗み出し、三校対抗戦の真っただ中に時を戻した二人は、セドリックを死なせないために、試合から離脱させるための策を講じる。
ここから、このタイムターナーによって過去と現代をいったりきたりしながらお話が進むのだけど、改めて見ると脚本がとても面白かった。過去へ戻る度に事態が悪化していく怖さとか、過去から現代へメッセージを残すアイデアとか。

過去を改変したせいで、ハリーが戦いに敗れ、闇の勢力が支配する場所となった魔法界の描写は、ぞっとするようなものだったけど(アンブリッジなつかしすぎ!大嫌い!)、セブルスの大活躍を見てるとついついファンサービス!!!って思っちゃうんですよね……。いやもちろん、これはハリポタの続編であるのだから、ハリポタを読んできた人たちのために書かれてるんだけど、セブルスはなんだかすごくかっこうよく描かれていて、ハリーはあんなに駄目な大人なのに……ひいきがすぎるのでは?と思ってしまった笑
そんなこと言いながら、彼の守護霊が出てくるシーンでは思わず泣いてしまったんですけどね。

客席上空を飛ぶディメンター、本当に怖かった。子どもの頃、映画見たときもすごく怖かったので、なんだかそれを思い出していた。シリウスはアズカバンでこんなのに囲まれていたのか……と思いをはせてしまった。あかん、何しててもシリウスのことを考えてしまう。駄目なオタク。
もうねー、この時空ではシリウスまだ生きてるんだよな……なんて考えてしまって本当に駄目だった。過去を改変できるなら、私はシリウスを助けたいと思ってしまうので、やはりタイムターナーは全て破壊すべきだなと強く思いましたね!

デルフィーが正体を現し、アルバスとスコーピウスは、かつてポッター家がヴォルデモートによって襲撃された日に取り残されてしまう。そこから二人で現代にメッセージを送るシーンはとても楽しかった。ハリーの大事な毛布がロンのジョークグッズでぼろぼろになってるのは普通にかわいそうだったけど(呪いの子、ほんとロンはいいとこなしだよな)
ドラコも一緒に、力を合わせて息子を助けにくるというのは、ハリポタ本編のファンからすると嬉しいシーンでしたね。

しかし、デルフィーという子にもっと焦点を当ててほしかった気もするけど、どうなんだろうね。結構正体を現してからはあっさり捕まっちゃうから。彼女の部屋をハリーたちが調べるときの演出すごかったな。会場全体が、彼女の書いた隠し文字でいっぱいになって。
敗戦の将の娘として、彼女の人生はどんなものだったのだろうと、それこそ、とてつもない孤独に苛まれていたのだろうと、それを誰も助けられなかったのだろうかと、悲しい気持ちにしかならないですよね。
ハリーは孤独だったけど、愛されて生まれてきて、その愛情はずっと彼のそばにあって、それが大きなテーマにもなっていて、
だったら愛もなく生まれてきたデルフィーに、何か救いがあってもよかったのになって。

無事デルフィーを捕まえることに成功した一行は、ポッター家が襲撃される光景を見届けて、現代へと戻るわけですけど、ここ本当に辛かった……。こんなにしっかりと演出されるとは知らなかったから、ジェームズとリリーの叫びを聞いて涙が止まんなかったし、それを見ながら崩れ落ちるハリーも見てらんなくて、思わず目を閉じてしまった。
本当に、偏っててごめんなんだけど、私は親世代のオタクだったからさ……ジェームズもリリーも旧知の仲のような気がしてしまっているんだよね……気が狂ってやがる……

だからね、正直その後のハリーとアルバスの会話が、あんまり入ってこなくって、本当にごめんね……!でも息子をセドリックの墓参りに連れてくの、やっぱちょっとずれてるんじゃない?って思っちゃったよ! でもなんとなくね、アルバスが大人になっちゃう方が早いんだろうな。たぶん、そういう親子っていっぱい居そうだよね、と思った。いやでも、これからがんばろうね!

あれこれぐちぐち書いたけど、でもやっぱ行ってみてよかったなとは思う。見たら見たで色んなことを考えられたし、やっぱりハリポタの世界観は好きだなと思うし、また映画か原作か、見返したいなって思った。十代の頃にハマった物への愛着は強すぎて、ちっとも冷静には見られなかったけど、別にただの一ファンなのだから、偏っていたって別にいいよねとも思う。
ただ、まっさらな気持ちで見た方が、アルバスとスコーピウスという、2人の登場人物の特別な絆に感動したりできたんだろうな。そう、この物語は大人になれない大人たちの成長物語でもあると同時に、この子どもたちが主役なんですよね……私の感想からは全然伝わんないけど……。
本当に素敵な2人なので、純粋に2人の物語を楽しんでいる人たちを見ると、ちょっとうらやましいなって思った。
ま、でもとにかく見といてよかったです!

次は映画見返して、スタジオツアーに行きたいな~。



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