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ボカロPが教える、ボカロPのライブイベント主催のやり方!

ライブイベントって楽しい!もっと増えて欲しい!ボカロP、appyが、ボカロPのライブイベント主催のやり方をお教えします。

この記事は、ボカロP Advent Calendar 2023の10日目の記事です。

まえがき

※本題がすぐ読みたい人は鬼の画像が表示されるまで
鬼の画像が表示されるまで)スクロールしてください。

appyです。本人です
毎シーズンくらいの頻度で『appyのライブおひとりさま』という主催ライブを行っています。(えらいため)

集大成

そんな僕がよく思うのが、「ライブイベント、少ない!」ということ。ボカクラ(ボカロ楽曲でDJをやるやつ)シーンは盛り上がっているように思うのですが、他の形式のライブイベントはほとんど聞かない……。

ライブイベントがもっともっと増えて欲しいです。
そして、これは何が根本的な問題かというと主催するひとがいないという点だと思います。自分が主催するうえで「ライブ出られるなら、出たい」と言っているボカロPを大勢見てきました。

圧倒的主催不足…………。
でも気持ちは分かります。主催ってよくわかんないうえ、面倒くさい!

でも、めちゃくちゃ楽しい、というのも事実なんです。なんせ、自分の好きなように、理想のイベントを組むことができるんですから。その気になれば2時間クイズ大会とかしていいわけです。

そんなこんなで、楽しいイベント主催をもっとみんなにやってもらって、イベントを増やしたい!と思い、この記事の執筆にあたります。

鬼「僕と一緒にがんばりましょう!」

1.どういうライブにしたいか決めよう!


僕の主催している『ライブおひとりさま』では、「バンド・DJ・その他、なんでもやっちゃうごった煮のライブ」であったり、きっと、ずっと、ぼっち。さんが主催している『放熱』では、「バンドという形式にこだわったライブ」であったり、イベント毎にコンセプトがあります。

まず、どういったライブをやりたいかを決めましょう。
ここが決まるとクリアするべき課題が明確になり、後のことが物凄くスムーズになりますし、お客さんに対してイベントの説明がしやすくなり、より楽しみやすいイベントへと繋がると思います。

特定のボカロPさんに出て欲しいなら出てもらえるのかとか、DJがやりたいならそもそもDJ機材がある会場を探さなければいけないとか、大喜利がしたいなら机とかあるのかな?とか。


鬼「大丈夫でしょうか? 次、行きますね!」

2.会場を決めよう


まず、会場を借りるのにお金がかかります。負担を覚悟するというよりも、ちゃんと集客したほうがみんなハッピーですね。
30人くらいお客様に来ていただければ会場代は取り敢えず支払えるというのが相場だと思いますので、がんばりましょう。

立地・日程・演者自体の集客力・イベント自体の集客力・広報……。
色んな要素が絡み合ってきます。僕もそんなに上手ではないですが、後々書いてあることを適切にしていけば、自然と配慮された形になっていくと思いますので、ひとつひとつ解説していきます。

個人規模ですので、小さめの規模のライブハウスを取り敢えず狙うことになるのではないかなと思います。

収容人数(「キャパ」と呼ばれます)50人~200人程度が「小さいライブハウス」だと思われます。そういった会場をまずは探しましょう。
「(場所名) ライブハウス」とかでGoogle検索したら出てきます。地図検索もいいですね。

ライブの街、下北沢とかだとほんとにいっぱいある

立地・雰囲気・キャパ、自分のイベントにとって都合の良い会場を比較検討して探すべきですが、何より下見ってまじで大事だと思います。そういうことが一発で分かるから。

ちゃんと「好きになった場所」で開催できるのが一番いいと思います。「良い空間だな」と思える場所を探して欲しいです。

場所が決まれば、
・これくらいの日程で
・こういう企画ライブをやりたいんだけど
という旨をメール・電話等でオーナーさんに伝えます。

鬼ライブハウス 担当者さま

初めまして、appyと申します。
鬼ライブハウスで主催ライブをやらせていただけないかと思い、メールさせていだきました。

「ボカロP」と呼ばれるVOCALOIDを用いてインターネット上で活動しているアーティストを中心に、ロックバンドが5つ程度出るライブを予定しています。

開催時期は2016年の冬頃・土日で考えておりますので、空き状況等スケジュールを教えていただきたいです。
ライブを主催するのは初めてなので、色々とご迷惑をおかけするかも知れないですが、何卒よろしくお願いいたします。

appy
https://mahorobalaboratory.wixsite.com/appy
Twitter https://twitter.com/appy_7

みたいな感じなんですかね……

日程は基本的に土日とか、あと、学生に来て欲しいのであれば長期休みの期間を狙うのが良いと思います。

ライブ主催とか初めてなんですけど~~」みたいなことも言っていいと思いますし、「検討中なんですが~~」と言いつつ下見だけお願いしてもいいと思います。
直接会場に伺い、オドオドした顔をしていれば、オーナーさんも優しく接しやすいと思います。喋って相談して、メールで後の細かいことを詰めていく、というのがやりやすいと思います。

こういう動きを開催の3ヶ月~半年前くらいからスタートできれば理想的ですね。

鬼「知らないひとと喋るのは緊張するけれど、誠実にいれば問題が起こることってそうないですよ」



鬼「でも誠実さにかまけて、『一般的な礼節』を忘れるのは普通にダメだからな。ちゃんと礼儀正しくいようという意識は大事だからな。おれたちってさぁ、そういうところでよく失敗してきたんじゃねぇかなぁ」



鬼「なぁ」

3.演者を決めよう


ボカロPってインターネットを中心に活動してるから、顔出しを始め、ライブ活動をやりたがってるのかどうか分かんないよな!

困りますね。でも、一番良いのは分かんないけど、分かんないまま声をかけることです。
「こういうライブ企画してるんですけど、出演していただけないでしょうか……?」といった具合。勇気を出してメールしてみましょう。

過去に出演経験のある方に声をかけるのも確率高いですが、意外とみんな言ってないだけで出たがってるように思います。実は演奏もできるし歌も歌えるし……みたいなひと多いです。

出演料ついてですが、これに関しては人によるという感じで、なんとも言えない部分が多いです。「儲けから分配する」というのが標準的な考え方だと思いますが、「儲けから分配する予定だけど、最低◯◯円の支払いは保証する」等、さまざまなやり方があると思います。

・ライブ会場
・日程
・どういうパフォーマンスをしてほしいか・どういうライブなのか
・出演料
このあたりが伝わればとりあえず大丈夫だと思います。

有名Pとかになってくると、ふつうに連絡返ってこないとかもあり得るかと思います。連絡が日頃山程きていて、いちいち返していたら大変なことになるからです。一週間待って、返信が無ければ忘れていいと思います。(それ以降に返ってくるパターンもギリあるかもなので、責任は取れないですが!)

鬼「ここでワンポイント鬼知識!」


鬼「土地名をツイートによく出すボカロP、フッ軽がち」

4.タイムテーブル

ライブイベントのタイムスケジュールについて。だいたいのライブはひとりの演者が30分やって10分で転換して……の連続ですが、自分が主催なので何やってもいいです

楽器・機材のこともありますので、分からないことも多いかと思いますが、タイムテーブルの作成についてはライブハウスの方が手伝って下さると思うので、相談しつつ、決めるのがベストだと思います。

・ボカロPが複数出演する場合は即売会的なグッズ販売の時間があると親切だと思います。
・あとは、基本的にはライブって最初のほうから最後にかけてお客さんの数が増えていくというのがあり、それも考慮したほうが良さそうですね。

あ、豆を投げられてますね

5.ほか、必要なこと


◯ 広報ってどうやってやる?
ボカロ関係のイベントだとイベント公式Twitterを作って情報発信するのが一番親切なように思います。TwiPlaを利用してもいいですね。

きっと、ずっと、ぼっち。さん主催『放熱』公式Twitter
ライブの日程や会場の情報のほか、来場するうえでの注意書きなどが分かりやすく載っています。タイムテーブルを作ったり、出演者のアイコンを見える場所にちゃんと置いたり、かなり分かりやすい設計になっていると思います。
https://twitter.com/ho_netsu

えあさん主催 ボカクライベント『ボカイフ』公式TwiPla
会場のようすはどうなっているか?雰囲気はどうなっているか?というのを文章・図・写真あらゆる手段で分かりやすく伝えています。お客さんの管理をTwiPlaで行うことで、「クラブに行けば取り敢えず友達と会える」ようになりやすく、遊びに行くハードルがかなり低くなっていると思います。https://twipla.jp/events/576761

告知ツイートやフライヤーの最低限の情報には
・ライブハウス名
開催場所の都道府県名(!見落としがちですが、これあるだけでだいぶ見やすくなります。知らない県の地名って意外と分からないから)
・開催日時・開場・開演時間
・出演者・演目の名前
これくらいあれば適切かと思います。


◯ ほか準備しておくとうれしいもの

・名札
インターネット上に顔出しをしていない方ばかりなので、お客さん的には誰が誰だか分からないです。また、お客さんについても「インターネットのすがた」を持つ方が多いと思います。事前に持ってくるように伝えたり、配ったりしてもいいと思います。

・カメラマン
ライブ専門に写真を撮っている方もいますし、簡易的にお友達に頼んで撮ってもらうでもいいです。ただ、撮影したうえでインターネット上に載せて欲しくない演者の方も少なくないと思うので、事前にチェックしましょう。

鬼たちも大喜び♪

いかがでしたか?

あとは、主催イベントをやっている方に直接DMして相談してみる、というのもいいと思います。(例えば僕でも大丈夫です)

ライブ会場のスタッフの方々、演者の方々、お客さん……ライブイベントは色んな方の助けが無いと絶対に成立しないです。感謝しつつ、お世話になりつつ、おもしろい場所を作れるようになることを願っています。

上記のことを僕のイベントで完璧にできているとはお世辞にも言い難いですが、頂上は何個あったっていいというか、ベストを尽くせばそれでいいんです。

鬼「俺たちってそうやって大人になってきたんじゃねぇかなぁ」

我々ボカロPというものは元々の音楽のルーツが全然違っていて、VOCALOIDを用いているという実はかなり細い共通点だけで、様々な音楽をフラットに一括りに聴かれていて、それが特におもしろいところだと思っています。
そんなボカロPたちが一同に表に出れば、おもしろくない筈がないです。

インターネットの世界を飛び出し、実際に目の前に飛び出てみないと見えないもの、見せられないものがあると思います。

最終的に何が言いたいかっていうと……、

イベントを主催し、appyにライブのオファーをして下さい!

そういうことです

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた、どこかで。

appy

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