マガジンのカバー画像

小説

17
「生徒会」小説はここです
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

夏休みの宿題 第7話 最終話

そして、ここはとある市の懇談会、夏休みに入った前後 その後、母親達の反応を聞いていた 市長:その後いかがでしたか、 母親:お陰様で息子共々安堵しております 市長:それはよかったです    また何かありましたらどうぞ仰って下さい 母親:あのう、すみません 市長:はい 母親:娘の通っている学校では今回、適用が間に合っておりませんが、    何かこちらにも今からでも対策をお願いできませんか? 市長:わかりました、大丈夫ですよ、ご安心ください    今からでも取れる対策はあります

夏休みの宿題 第6話

懇談会を受けた市長の打診から始まった、 夏休みの宿題のアンケートが調整を経て結論が出された 学校の結論は、基本、夏季休暇中の宿題は無しとなった 自由研究は「無し」と重なるため、今回は見送りとなった 但し、ワークについては任意で各自もらうことになった このことは学校のホームページに記載され、公表された 保護者の目にもそれは確認できた 夏休みに間に合うことができた ー生徒の会話ー お前のクラスどうだった? 大丈夫、今回は無しだよ お、やったじゃん この学校来ていてよかった

夏休みの宿題 第5話

←第4話へ さて、結果発表 アンケートの調査発表が学校のホームページに掲載された 内訳は次の通り 1、宿題無し 2、自由研究 3、ワークのみ 現状維持、または増やすという案はほとんど無かった 1位の宿題無しが過半数でトップとなり、2位の自由研究がその次となった 予想より「無し」を望む保護者が多い結論となった このままだと、各クラス毎での差異が出てしまうため、 各学年毎に調整することとなった 母親たちの要望で多いのは、 申し出のある場合は、ワークを配ってほしいというも

夏休みの宿題 第4話

←第3話へ                        →第5話へ 保護者に送られたアンケート、夏休みの宿題の調査、 様々な生徒や保護者の意見が出る中、ひとつ懸案事項があった 母親:その後、何か分かった? 少女:他の人に聞いてみたけど、分からない 母親:そうねえ、誰に聞こうかしらね 悩みの点は本当に「無し」と書いてよいものかどうか、 ここが共通の難点であった 母親の一人は悩んだ末、思い切ってクラスの担任に聞いてみた 担任の返事は至ってシンプルであった ”無し”なら

夏休みの宿題 第3話

←第2話へ                        →第4話へ 学校から夏季休暇中の課題の是非を問うアンケートが、 各家庭に届いた、読んだ母親は娘を呼ぶことにしたのだ 以下は各家庭の会話である 少女は開口一番、誤解の無い答え方をした 少女:嫌! 母:…まだ何も言ってない 少女:お母さん、お願い、無しにして 母:私が言いたいのはね、 少女:うん? 母:本当に「無し」と書いていいのかな、ということ 少女:… 母:どう思う? 少女:わからない… ~~~~~~~~~~~

夏休みの宿題 第2話

←第1話へ                         →第3話へ 市の教育長からメールが届いた 同時に調査依頼と文書のレイアウトも届いた 校長は文書を一読すると、難しい顔をし始めた、理由は判然としている それもその筈、アンケートのレイアウトの指定まであるのだ 校長はしばらく考え込んだが、すぐに次の行動に移った 教師達に文書を配布するよう指示したのであった 市長と教育長の目的はそこにあった、 単純に校長に打診を掛けただけでは母親たちのリクエストを 反映させるのは難

夏休みの宿題 第1話

                             第2話へ→ ここはとある市の懇談会、市長と保護者とが意見交換していた 夏休み前、母親との会話で出てきたのは、やはりこのテーマであった 夏休みの宿題ですが、何か対策をお願いできませんか? 息子も毎回悩んでおります あのう、お願いしたいのですが… 遠慮なさらずに、私も夏休みの宿題には手こずったものです 毎回の宿題の量ですが、分量をどうにかお願いできませんか? いつも疑問に思うことなのです やはり、宿題にはいろい