ワイルドアピスト導入のあれこれ。part-1-

めっちゃ長いです 笑
暇な時に読みましょう。

こうしなきゃダメ!という訳ではなく、こうした方が良いかもよ程度の内容なので盲信しすぎないようご注意を(´・ω・`)

導入のコツではないです。
経緯を知ってもらう事を記事にしようかなと。

【アピストの飼育は簡単だけど、導入は一癖あるよ。】

ブリードアピストは別。
やつらは大概何しても大丈夫。
水温合わせたら水合わせしないでドボンしちゃいましょう 笑
それでどうにかなるようなモヤシっ子ではございません。
レッツドボン!

さて、本題です。

ここでは輸入直後の生体に関して書きます。

南米から数日かけて日本にやってくるアピストグラマ。
東南アジアから来る魚とは一味違います。

そもそもの輸送日数が丸3日かかりますが、驚くなかれ。
魚のパッキング自体はもっと前からされてます(当たり前ですけどw)

死着魚の状態から見て早いものでは日本に来るまでに10日前後経っているでしょう。

あの少ない水で、です。
そもそもこの時点で既に元気いっぱいな訳がない。笑

以前はそれでも全く問題なかったのですが、世はコロナ禍。
ペルーでは酸素ボンベが手に入らないようで恐らく無添加。

これで日本に来ます。

通常の熱帯魚はここから問屋さんに入ります。
問屋さんで水槽に入れ、数日ストック、状態が悪ければ1~2週間後程に各小売店に再出発していきます。

当店はこの部分を省略しています。
直接成田から直接水槽ですね。

【ポイント①】
受け入れに関しましては慣れてるのでまぁ問題が起きたことはないですし、私もプロの端くれです。
出来る限り状態を上げていく事に専念しております。


さてここからですよ。
はい、大事なところ来ました。

当店で給餌はたったの一度、しかもごく少量しか行いません。

え?酷い・・なんで?!ってなると思うので書いていきますw

ここまでに輸出準備から数えて既に一週間程度餌にありつけておりませんが、実情は更に過酷です。
パッキングから既に一週間程度何も食べてないのは既に確定してますね。
ではパッキングされるまではどうだろう?って考えたことはありますか?

知ってる人は読み飛ばしてくださいw

漁師が採取した魚をシッパーが集めます。
(通常は採取→現地の問屋でストック→シッパーが持ち帰るですが
当店はアピストのみの輸入を目的としてますので、採取→シッパーと問屋でのストックを飛ばしてます)

あの広大な国です。
端っこから端っこまで輸送にとても時間がかかります。
採取から恐らく10日以上は何も食べてません。
その後シッパーが輸出準備をするまでにも確実に数日、長ければ10日以上かかるでしょう。
一応当店ではイトメを与えておいてという指示が現地に出ています(ペルーではイトメ買えるんですね(゚д゚))

勿論イトメは無料ではありません。
きっと与えてくれてはないでしょう。笑

現地でストック期間が長いほど痩せてるんでまぁお察しですね。

こんな空腹状態で当店の水槽に入ります。
だったらガッツリ餌あげろよってお思いかもしれませんが与えないのには当然理由があります。

当店は通販専門店です。
輸送時の水質悪化を防ぐ為に発送前は餌切りを行います。
じゃないと輸送中に糞だらけになっちゃうからね(´・ω・`)

太るまでストックしてから販売してよって思うかもしれませんがそれも出来ません。
以前は全てのアピストをペアでストックしてましたが今や2000匹の輸入が当たり前・・・
水槽1000本必要になっちゃいますw

したくないけど混泳水槽になっちゃうのは必然(´・ω・`)
その状態で日々管理をするのも中々骨が折れますが一番の問題は「ヒレ」

元気になればなるほど奴らはお互いに攻撃し合います。笑
発送前にボロッボロになったりするので結局今のストック方法以外ないんですよね(´・ω・`)

これが一つ。

そして、もう一つ。
これが不思議なんですが、温室で水槽内にアピストを放した翌朝。
水槽内は、もう驚く程に糞だらけになっています。
え?!何食べてたの!?ってくらいに 笑

恐らく何も食べてませんがとても糞が出ます。
水温が安定したから、狭い袋の中から水槽という少しはマシな環境で泳ぐことによって?、沢山の混泳相手にプンスコして力んじゃって?
底床に何か餌有った?苔食った?

詳しい理由はわかりませんが翌日は本当に凄いです。笑

当店ではこのタイミングで給餌を一度軽く行います。
どうせ水換えするようなので・・・笑

何故軽くなのかというと、沢山与えてしまうとそれに比例して水質悪化が起きますね。

日々アピストが入っている水槽なので濾過が効いてないはずはないんですが、急激な変化には細心の注意を払うのはアクアリストとしての責務ですしね( ´∀`)bグッ!

そしてそこから連日の発送作業になります。

給餌を行うタイミングが中々ないというのも実情です。
*当たり前ですが受注状況により給餌は行ってますw



「え?ポイント何処よ?」
って思った人と
「なるほど、だとしたらこうか・・」

と思った方が居ると思います。

ではポイントの説明をします。

皆様のお手元についたアピストは基本的にずーーーっと餌、食べてません。
可哀想ですね(´・ω・`)
そこから当店では何度も「絶対に当日餌を与えないでください」と書いたのでしっかり守ってくれてる人はもはや鬼畜の所業ですね。

しかしこれで良いのです。

冒頭に書きましたが、元気いっぱいの訳がそもそもないのです。
試合前日のボクサーの様に、減量に苦しみ、恐怖や不安に苛まれております。(良い例えじゃないこれ(・∀・)笑)

聞いたところボクサーでもそうらしいですが、計量パスしたら「さぁ焼き肉だ!」「さぁステーキだ!」とは基本的にまずならないようです。

フルーツなどを軽く何かを食べてから徐々に重い食事にしていくらしいです。(それでもガッツリ食いまくる人は少ないらしいです)
そうしないと気持ち悪くなったりするらしいです。

例えば高熱を出した家族が数日水分しか摂っておらず苦しそう・・
お腹も空いてるだろうから、カツ丼用意したから食べなよ!って言いますか?と。笑

言わないでしょう、きっと。

アピストに限らず熱帯魚の殆どに当てはまるとは思いますが、アピストは説明したように状況も状況ですので更に顕著です。

そこで導入後の給餌を考えましょう。

まず一日目は絶食でと言っている理由です。
はるばる南米からお越しいただいた旅行客。
見たこともない環境(水槽)に入り、数日かけてやっと環境に慣れてきたところで、また小さな袋に入れられ真っ暗なまま一日過ごし皆様のお家に到着。

到着したのは、また見知らぬ環境。
そして巨大な生物(貴方ですw)がジロジロと常に覗き込み、恐怖と不安を感じるでしょう。
そんな環境に慣れるために、一日目は耐えていきます。

しかし魚はおバカちゃん。
餌が有れば基本的には食べます。
それが本能でしょうしね。

この最も弱っているであろう状態に人で言えばステーキやカツ丼のような高タンパクの餌をガツガツと口にし、内臓に負担がかかり調子を崩していきます。
お腹が空いてるだろうから可哀想と感じながら首絞めてるのと一緒ですね(´・ω・`)
絶対当日に餌をあげないでください。

特に人工飼料です。

人工飼料は様々な栄養素を考え、魚の成長促進や、高カロリー?になるように作られている、人で言えば焼き肉です。(焼き肉何回出すんだっていうwしかも栄養素関係ないw

購入者から一番多い相談が「人工飼料を食べない」が多い気がします。
食べないなら与えなければ良いのです。
徐々に環境に慣れ餌を求めるようになってきます。
食べないのに与えると、餌が腐食し、急激に水質を悪化させます。
人工飼料の腐敗は想像より早いです。
そんな腐敗の早い入れっぱなしの残り餌を「今なら食える!」と飼い主が忘れた頃に魚が食べてしまった場合、調子崩すのは当然といえば当然ですね。

アピストの様にペア飼育を主とする飼い方の場合、基本的に水槽は立ち上げ間もないでしょうから尚更ですね。

じゃあどうしろってんだよ!!!!!!!!
お気持ちはわかりますw

【重要!】
一択と言っても良いでしょう。
輸入直後のアピストを購入した場合
導入翌日に"少量"のブラインシュリンプを給餌する"
これに尽きます。

大量はまだダメです。
急がない急がない。
ちょっぴり与えてその日はおしまいにしましょう。

翌日以降も少しづつ様子を見て増やすのが良いですね。
めっちゃ元気!という姿を確認したら好きなように給餌しましょう。

part-2-では
水槽準備のあれこれを書こうかなと思います。
(飽きなければ・・・w





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