2022年に私が聴いたもの

私のnoteなんて誰も見てないし,私の音楽の嗜好なんて誰も興味ないことは重々承知です。しかし,自分としては「今」のリスニング体験を文字にして残しておくことが将来の私にとって何か有益なものとなるのではないか,という思いで書いていこうと思います。来年たくさん新譜を聞けていたら年間ベスト記事を書きたい。
ではよろしくお願いします。

羊文学 / our hope

今年,初めて「ライブ」というものに足を運びました。その記念すべき初体験はリキッドルームでの羊文学のワンマンライブでした。マージで最高でした。本当にあっという間で,終わった後は帰りたくなくて泣きそうになりました。
そんなわけで羊文学は私にとって特別なバンドとなったのですが,とりわけ今年リリースの『our hope』は格別に心に残っています。M1『hopi』の幻想的なアルペジオを聞いて以来,このアルバムの虜です。
Apple Musicのリプレイ機能によると,今年最も聴いたアーティストが羊文学で,二番目に多く再生したのが『our hope』だったようです。
では,1位は…。

Justin Hurwitz / La La Land (Original Motion Picture Soundtrack)

何で6年前の映画のサントラの再生数が1番多いのか。今年出会った人からの影響です。

ただ自分でも前々から観ようと思っていたので,とてもいい機会になりました。Damien ChazelleとJustin Hurwitzは天才ですね。来年は彼らがそれぞれ監督・脚本,音楽を手掛ける『バビロン』が公開されます。チャゼル脚本のチャゼル監督映画は『ラ・ラ・ランド』以来なので非常に楽しみです。

宇多田ヒカル / BADモード

宇多田ヒカルのアルバムを聴くのは初めてでした。タイアップのシングル満載とは思えない統一感。その中でも異色を放つラストナンバー『Somewhere Near Marseilles ―マルセイユ辺り―』。この曲,最初はサマーバケーション前のゆったりした空気を感じて好きだなーと思っていたのですが,この前終盤で急に寒気がしてきて落ち着かなくなってしまいました。
幼いころから,私の中には「恐ろしいなにか」のイメージがあって,デジャヴ的な形でそれがたまに想起されちゃうことがあるんですが,この曲でそれが起こりました。結局一回きりだったんですが,一体何かトリガーだったのか。抽象的ですが,その「恐ろしいなにか」は何だか高速で何かが送り出されるイメージに近いんですよね。この表現もそれを正確に表したものではないんですが。
話が脱線しましたが,このアルバムはそれほどに私の心に爪痕を残したと言っていいと思います。

JINTANA & EMERALDS / Emerald City Guide

なんと美しいアルバムか。架空の街「エメラルド・シティ」が舞台なんですが,私の中にある憧れと合致した感があって,夏にめちゃくちゃリピートしてました。私の中の理想の南国像というのは,大滝詠一の『カナリア諸島にて』とちょっと近い感じで,でも確実に違っていて…みたいな抽象的なものだったのですが,このアルバムはそれよりもっと近いところにある感じがします。
お気に入りはM6『二人の夏』。浜田省吾のカバーですが,私的にはハマショーの何千倍も好きです。M7『Mirage』の時間がゆっくり流れていく感じも大好きです。

Kabanagu / ほぼゆめ

歌ものなんだけど,エレクトロニカっぽい感じも強くて,不思議なバランスの上で成り立っているアルバムだと思います。
「普通の部屋 古いmp3で埃が揺れてる」
「ぶれた猫の写真が増えていく」
歌いだしがどれも良いですよね。スーッと生活の中に入ってくる感じ。26分と短いので何回もリピートしてしまいます。

Harry Styles / Harry's House

私は実はOne Directionのファンだったので,ハリー・スタイルズのことは元々好きだったんですが,活動休止後のソロ活動は全く追ってませんでした。アイドルだからと舐めていたからです…。ファン失格。本当にすみませんでした。
そんな中,ハリーの新譜が各国でチャート1位を取っているらしいと聞きつけ,このアルバムを聴きました。「俺たちのハリーが帰ってきた!」都合がいいにも程がある。彼はずっとそこにいた。帰ってきてなんかいません。本当にすみませんでした。
Diana, Olivia, Matildaと女性の人名がタイトルの曲は今のところ全部好きですね。

THE 1975 / Being Funny In a Foreign Language

初1975がこのアルバムでした。友達にTHE 1975の熱狂的ファンがいたので気になってはいたんですが,なんやかんやで聴けていなかった。
フェイバリットはM4『Part of the Band』,M8『Wintering』,M10『About You』です。
彼らはルックも含めてかっこいいです。黒いスーツに黒くて細いネクタイ。公安のデビルハンターとか,この組み合わせは外さないですね。なのに私が着ると喪服に見えるのは何故なのか。

PUNPEE / Return of the Sofakingdom

最高だ。前作よりソリッドなビートになり,世界感もよりダークに。裏『The Sofakingdom』感がよい。前作の『Operation:Doomsday Love』が大好きだったので,配信前から今作の『Operation:Multiverse of Love』は特に楽しみにしていましたが,やっぱり良かった。
『鎌倉殿の13人』を見ていた身としては,「お膳立てより巴御前の朝のお膳」というリリックにはグッときました。

最後に

本当はもっといろいろ聴いて書きたいことはあるのですが,あまりたくさん文章を書くことに慣れていないのでこれくらいに留めておきます。
来年はカネコアヤノ,cero,GEZANの新譜が出ますね。それだけで既に最高なんですが,カネコアヤノの武道館まであるなんて。最近になっていけない可能性がちょっと出てきてしまい心配なのですが,きっと大丈夫と信じて年を越します。
あ,数日前にbetcover!!の『卵』が出たので心と身体が元気なときに聴きます。
よいお年を。

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