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地球最後の日

惑星の最後を描いたシーンが大好物です。

たとえば、映画『ローグワン』の終盤。ジン・アーソ達が無事にデス・スターの設計図を反乱軍に届けた後、帝国は無惨にもデス・スターで惑星スカリフを破壊します。残されたジン・アーソとキャシアンは迫り来る爆風を前に浜辺で抱き締め合い、運命を全うする。とても美しいシーンです。

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他にもあります。ドラマ『ロキ』4話の冒頭です。タイムパッドを失い、惑星衝突が目前に迫るラメンティス1で立ち往生するロキとシルヴィ。幼い頃に変異体として連れ去られてからずっとTVAへの復讐のためだけに生きてきたシルヴィは、もうそれが叶わないと知り、自分は負ける運命だったのだと諦観する。しかし、ロキはシルヴィの人生を受け止め肯定する。ついに死を悟った二人は恐怖に怯えるが、目を見て頷き合う。(爆風が二人を包む寸前でTVAが彼らを発見し、彼らは生き延びる。)

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まだあります。今度は音楽です。PUNPEEの“Operation: Doomsday Love”という曲。舞台は、一週間後に小型隕石の至近距離接触を控える地球。つまりあと七日で地球が滅びる。下に引用したのはフックとその直前のバースのリリックです。地球の終わりにラップするPUNPEE。

今夜終わるこの星
エンドクレジットは隣同士が良い
流れ星になっちゃう星で
最後はふたり過ごしたいんだっつの

あまりにもいきなりすぎて
超不覚にもまだまだ希望で晒されていた
君にまだ伝えたいことで行き当たりばったり
地球の終わりにさ

胸騒ぎのカタストロフィても
不覚にも未来へ希望はささくれていた
膝すら笑わない場所でもまだ笑いたい
地球の終わりにさ
PUNPEE - Operation: Doomsday Love


そして最近、このラインナップに追加されました。Netflix映画『ドント・ルック・アップ』です。設定はまさに“Operation: Doomsday Love”で、半年後に隕石衝突を控える地球が舞台。とある大学の天文学者と大学院生は、あるとき偶然にも地球へ衝突しようとしている隕石を発見してしまう。しかし、世の中の誰もまともに取り合ってくれない。
全部が(良い意味で)最低なブラックコメディでたくさん笑ったけど、現実的すぎて本当に最低だしある意味笑えない。一度本気で隕石を破壊しようとするけど大失敗。偉い人が宇宙へ逃げる中、隕石は衝突。最後の夜、ディカプリオ達(役名と俳優の混同)は家族で夕食を食べる。誰もが今夜地球が終わると分かっているが、まるで明日が来るかのように会話を交わす。地響きがしても、最後の瞬間まで他愛ない話をやめない。

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ここまでで共通しているのは、最後の瞬間を大切な人と過ごしている/過ごしたいと歌っている 点です。絶対的な死が目前に迫る中、恐怖で怯えながらも愛する人と運命を共有し、互いに愛を確かめ合う。ここに私はグッとくるんです。

偉そうに色々書いたものの、全く私の感情をうまく言語化できていない気がしています。考えの整理がついたら加筆修正します。

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