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ぼくが売場を作るときのお話。

夏は近い。
アパートメントの池田です。
こんにちは。

海の近くの街へ引越しました。
帰り道にちょっと遠回りしてみたら・・・

夏の始まりの始まり。

夏の始まりを告げるような夕焼け。
ディナーの支度もあることだし写真を撮ってすぐに帰宅しましたが(早くビール飲みたい)、日々変化していく夕陽を楽しんでいます。
このあとから始まる、数分間の夕焼けプライムタイムはまたの機会に眺めることにします。

そう。夏は近い。
アパートメントの売場にも夏の気配を、なんてふと思う朝。

やるか。

売場を変えよう。

Before

入口のすぐ正面に設置されたこのシェルフ。
Danlowのフレグランスを中心に、いい香りのアイテムを展示していました。
シックなデザインのDanlowのフレグランスに合わせるのは、クリアガラスのインセンスホルダーや天然石のトレイなど。
色数を極力減らし、落ち着いた雰囲気を作ることを心がけました。
テーマは「静寂」と「上質」ってとこ。

このシェルフはその時のぼくらの気分を表している売場なんです。
つまりコロコロ変わることがある。

こうなりました↓

After

テーマは「夏の始まり」。
きれいな色のガラスアイテムが集まってきました。
意識して集めたのかなんとなく集まったのか。まあ両方ですね。
背中側が抜けているオープンシェルフは、ガラスをさらにきれいに見せてくれるし、幅広の棚板なら視界いっぱいにたくさんの色を並べられます。
色。色。色。さあ楽しくなってきたぞ。


MINI VASE

Two Tone Glassシリーズの小さなフラワーベースを最上段へ。
パステルカラーの組み合わせがかわいらしいですね。
一輪挿しっていくつか持っているといいことありますよ。
お花を刺さずに、オブジェとして置いといても機能するナイスデザインです。
その後ろにはリニューアルして再入荷した「SOWDEN Portable Lamp」も見えます。
灯りがほしいところへポンと置くだけ。充電式のLED照明です。


GRIP MUG(新作です)

ガシッと持てる取っ手がついた耐熱ガラスマグは、今回の売場変更のきっかけとなった新商品です。
このアイテムをよりよく見せるためにはどうしたら?ってところからプランが始まることって実はたくさんあります。
棚板一枚だけに手を加えて完成することもありますが、今回のようにほぼ全バラしの再構築なんてこともよくあります。

耐熱ガラスってクリアかアンバー、たまに乳白くらいしか無かったのは過去のお話。
今ではこんなに美しい色が出せるようになりました。
それもその美しい色の2色使いって、実はすごいことをさらりとやってのけているアイテムです。
サイズ感も大きめ(470ml)で耐熱。日常使いに最高ですね。


こちらもTwo Tone Glassの耐熱シリーズです。
ワインを飲むだけが目的じゃないワイングラス(さあどう使う?)の前には、これまた耐熱のボウルやスプーン、ミニピッチャーを。

テーマ「夏の始まり」の影にちらりと覗くのは裏テーマ「浮かれていこう」です。
ぼくらが感じている何かをプラスしてこそ売場は楽しくなるんじゃないかと思うんです。
アイスクリームが食べたくなるようなガラスボウル&スプーンにはこれ。
ソフトクリームなネオンライトをプラスしました。
いいですね。浮かれてます。


27 -Twenty Seven-

カートコベインやヘンドリックス。
27歳で天に召されたアーティストたちのマトリョーシカには、レインボーモチーフのフラワーベースを。
Love & Peaceなフェス感出てきて浮かれてきた。
ガラスの透明感や美しさを感じてほしい売場ではあるんですが、ちょっと違う要素も加えていきます。
こういった細部の積み重ねがとても大切です。
そんなところを見つけてニヤリとしてもらえたらうれしいですね。


浮かれた売場の隣には、対照的な雰囲気のアイテムを集めます。
コントラストをつけることで、それぞれの売場と商品がよりよく見えると思います。
実は、この棚の隣にはこのアイテムを配置してと細かく計算しています。
計算?ちょっとニュアンスが違うような気もします。
無意識の心地よさを意識的に追求する作業というのが近いのかもしれません。


違和感をあえて演出することもあるけれど、基本的には気持ちよく感じるまで何度でも手直しを加えていきます。
一発で決まることもあれば(そんなときはそりゃあ気持ちいいですよ)、なかなか正解に辿り着けないこともあります。
そもそも正解があるのかなって気もしますが、こりゃあ不正解だぞってのは明らかにありますね。
このアイテムはこうするのが最高だ!ってなる瞬間まで、ひたすら頭と身体を動かします。
右と左、手前と奥、上と下、こことあそこ、ちょっとした違いでも見え方は大きく変わってきます。
ひとつひとつのアイテム、それらが並んだ棚を見つつ、全体のバランスも見る。
草も木も見て森も見る。そんな感じかもしれません。

こんなことを考えながらぼくは売場を作っています。
まあみなさんは、ふーんそんな感じねくらいに思っていただいて結構ですよ。
アパートメントでショッピングを楽しんでいただけたらうれしいです。

池田




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