思い出す

ちょっと好きだった有名人の訃報を知った時、これは夢なんじゃないかとしばしば思う。
例えば安倍元首相が死んだ時。
例えば高校生の頃すごく好きだったバンドのギターコーラスが死んだ時。
夢であってほしいと少しは自分が思っていたことに気がついて、驚く。
私案外この人のこと好きだったのね。

特に好きだった頃のことを思い出して、あべぴょんていうゲームやってたな、とか。あのライブ行ったな、とか。
あべぴょんは7年ぶりにインストールしてちょっとやった。
自分のしょうもなさに少し驚いて、すぐに消した。
好きだったバンドの曲を聴こうと思ったけど、なんとなくやめた。

自分が好きだった人やものを思い返すきっかけは、悲しいニュースじゃなくて、明るい物事であってほしいらしい。

案外私も善良なところあるんだな、なんて。
しかし、誰かの悲しいお知らせを聞いて、最終的に自分の良さに帰着するという浅ましさに軽く絶望する。
プラマイゼロの金曜夜だった。