#ネタバレ 映画「クレオの夏休み」
フランス 2023年
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
夏休みらしい小品であることに好感を持って、観に行きました。上映時間も83分と短いですし。
物語は、田舎に帰ってしまった乳母を追いかけた、6歳の少女の物語です。
乳母・グロリアと、少女・クレオの幸せな日常が描かれる前半から、後半のシリアスな物語は想像できませんでした。いつも通り、少し寝ていた私のせいでもあるかもしれませんが。
隙を無くしたいと思う大人には、おすすめです。
追記 2024.7.16 ( 刺客 )
最初、電話がかかって来て、傷心のグロリアは「母の葬式にでる」と言いました。そして、母の代わりをする必要があるらしく、「もうここに戻れない」とも。
クレオの家庭は父子家庭のようです。だから、事実上、クレオにとってグロリアは実母同様だったのです。
そのグロリアが突然いなくなってしまうのは、クレオにとってどれほどの衝撃だった事か。
だから、父に懇願して、クレオは一人、グロリア元(アフリカ)へ旅立つのです。
しかし、再会を喜んだのもつかの間、クレオは、グロリアをめぐって、アフリカにいる乳飲み子との、三角関係で苦しみ始めます。
一般論として、長女・長男は下の子が出来ると、母の愛情が下の子に向けられるから、三角関係になり、嫉妬するようですね。
クレオはこの感情をコントロールできず、下の子に殺意まで抱くのです。グロリアたちにしてみれば、可愛い娘の皮を被った刺客が来たようなものです。
追記Ⅱ 2024.7.16 ( 大人になって知った嫉妬心 )
すでに別ページで書いていますが、私はもの心ついてすぐ、養子に出されそうになりました。断りましたが、(たぶん)それがきっかけで心を閉ざした私は、グロリアのような嫉妬心を子どもの頃に感じたことはありません。
大人になって、恋をして、初めて嫉妬というものを知りました。あの苦しい感情を6歳の少女がもてあますのは当然で、可愛そうな話です。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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