直ぐに家に帰りたがった祖父と、小学生に頭を下げた祖母
厳格な祖父
私が物覚えついた頃から、祖父は杖で歩き、祖母は左半身麻痺でした。
6人兄弟の一番末っ子の母の、一番末っ子の私。
つまり祖父母にとってはたくさんいる孫の中でも私は一番下の孫でした。
車で1時間ほどのところに住む祖父母は、時々我が家に遊びにきました。
祖父は、無口な人という印象が残っています。
今思えば軽度の認知症の症状のひとつでもあったのでしょう、
来宅し座ったと思ったらすぐに立ち上がり、先程玄関に掛けたばかりの
おしゃれな帽子を手に取り、”もう帰るわ”と言い