240510 なしとげい

 僕と友達の間でちょっとした流行になっていたものがある。それはインスタの広告でよくある誰が出してんのこれ!? というようなものだけど、犯罪性は無いため別に問題は無いヤツ。内容は1枚の画像で、広告目的はそこまで危険性のない情報商材。PCのモニター画面と男の手が写った画像に、テキストで
「29歳無職童貞借金持ちのお先真っ暗男がAviciiに憧れてDTMを始めてアルバムをリリースする話」
 と書かれていた。

 ……ん?

 まぁ29歳無職童貞借金持ちがお先真っ暗かどうかは一旦いいよ。置いとこうその話は。
 Aviciiに憧れて音楽を出した。まぁいい。むしろいい事だ。出して、出してどうなった?
 気になったので情報商材のはしりを確認する。音楽で何かを得たのか? 変えたのか? 借金とかをちょっと返済できたのか?

 そこにはDTM(デスクトップミュージック、パソコン出作る音楽)のやり方、及びそこでできた楽曲を配信するやり方が書かれていました。


 もうちょっとなんかあってくれよ。
 別にやること自体の否定はしない。すばらしい。どんどんやっていってくれ。

 ただその時点で情報商材へ行ってしまった時点で、君のクリエイティブは死んだんじゃないのか?

 成功の定義は人それぞれで、小さなことにも成功を感じる人がいる一方で、成し遂げたと思わない限り成功と思えない人もいる。どちらにもリスペクトはある。ただ、その小さな成功があまりにも小さいと、ちょっとツッコミを入れたくなっちゃうよ。

 せめて誰かが聞いてくれたとか、再生数のカウンターが動いたとか、そこくらいまではいってほしい。作り終えた時の達成感が楽しいのはわかるが、そこから情報商材にいくのはあまりにも早計だし浅薄じゃないか?

 目を覚ましてくれ! 目を覚まして、情報商材は投げうってくれ! ついでに作った曲聞かせてくれ! なんでハウトゥだけ書いて制作物は教えてくれないんだ。もしかして詐欺か? 詐欺なのけ!?

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