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中学生のお笑い修行 漫才【オンラインゲーム】

漫才【オンラインゲーム】




A どうも。よろしくお願いいたします。


B 堀口と堀口です。


A 何で担任の先生の名前言ったのか分かりませんけども、小平と遠藤が同じクラスだということだけ覚えていただけると嬉しいです。



B 俺さ、好きなスマホゲーがあってさ。


A あー、スマホゲーね。「厶」くらい略さずに言おうか。何で1文字削ることに労力使うんだよ。


B 俺、好きなスマホゲームがあるんだよ。


A ああそうですか。


B めっちゃ面白い。 


A どんなゲームなんですか?


B オンラインで対戦するやつで、30人同時対戦で一位を目指すやつ。


A あー、最近よくありますよね。


B しかもこれ、海外でも流行ってて、すぐ対戦相手が見つかるから、ストレス無く遊べる。


A 結構面白そうですね。何て名前のゲームですか?


B 「反復横とびオンライン」


A あっ、つまんなそう。


B 反復横とびで、世界一位を目指す。


A つまんない絶対それ。うん。つまんない。


B え?面白いよ?


A いや、つまらないだろ。反復横とびそのものがつまらないのに、何でゲーム化したんだよ。


B これ、操作方法ガンダムでさ、


A あ、彼たまに簡単のことガンダムって言うんですよ。


B このゲームの操作は、AボタンとJボタンを繰り返して押すだけ。


A もう作業じゃん。2つのボタン連打するだけでしょ?そんなゲーム面白いわけないじゃない。あとさ、BからIの間何があったんだよ。


B オプションボタンがあるんだよ。


A あーつまんなそう。技とか使えたりするのか。


B まずBボタンが右隣にいる敵に向かって、スライムを投げつける。


A すげー嫌じゃん。嫌なのに地味だし気持ち悪いじゃん。


B Cボタンが左隣にいる敵の足元にドライヤーで熱風を送り続ける。


A それ何の意味があるの?


B アチッ!って。


A アチッ!ってなるのか。その前にさ、お前が熱風送り続けてるのだとしたら、お前も反復横とびできてなくない?


B そう、それがこの技の唯一の欠点。


A 致命傷じゃねぇか。


B それで、Dボタンが自分から見て右斜めに3つ進んだところにいる敵に向かって、生卵を投げつける。


A 右端のやつだったらどこに投げるんだよ。


B 誰にも当たらない。


A 可愛そうだなそれ。


B Eボタンは、後の敵に向かってピストル打ち込める。


A 急に戦場になったのか!!!急に銃器が!


B この技はすごい強いから、すぐには使えない。


A あーたまにそういう技あるよね。


B 30回左右に動けば使えるようになる。


A 結構すぐに溜まらない!?30回やれば銃が手に入るの!?てか、ピストル当てられたらどうなるの。


B HP(えいちぴー)が2減る。


A 2だけ!?ピストルが当たってたった2しかくらわないの!?スライムの攻撃2発分じゃん!


B あ、えいちぴーはホームページの略じゃないよ。


A 分かってるわ!!!何だよ、ホームページが2減るって!


B Fボタンがロケラン。


A ピストルなんて要らなかったんだな!ロケランで全部ふっ飛ばされたわ!


B それでGボタンが、


A 技の話はもういいわ。超絶つまらなそうだから。


B あ、そう?でもこれストーリー性もちゃんとしてるんだよ。


A いや、別に興味ないし。


B まず主人公の川崎史貴は、


A バイク川崎バイクさんの本名じゃねぇか。


B 野球で甲子園を目指してる少年で、日々練習に明け暮れていたんだよ。でも、そんなある日肘を怪我して、生きていく理由を見失うの。引き籠もり同然の生活を送っていた主人公は、ある日今は亡き父親、川崎武雄が、反復横とび世界大会のチャンピオンだったことを知るの。


A ちょちょちょっと待って。反復横とびの世界大会って何だよ!


B 毎年開かれるんだよ!


A そんなの無いだろ!


B 開かれるんだよ。1年に4回。


A オリンピックの逆じゃねぇか!


B あ、一週間に1回。


A 老人会のゲートボールか!


B そんな事いいんだよ。続き言うから。


A えー、良いけどさ。


B BKBは、


A もうBKBって言っちゃってるじゃん!


B 父親が反復横とび超凄い選手だったって知って、反復横とびで世界を目指す!世界一の反復横とび選手に成るって誓うんだよ。


A まず、反復横とびの選手って何だよ。


B でも、反復横とびのコーチなんて早々居なくて、練習初めてすぐ、行き詰まるんだよ。そんな熱い思いの中、神様はBKB中々微笑まない。


A あーでも、ちょっと応援したくなってきたかも。


B コーチが見つからない。とりあえず自己流で練習してたある日、下の階に住んでるおじさんからクレームが来たんだよ。


A あ、マンションで反復横とびの練習やってたの!?馬鹿だな、うるさくてたまったもんじゃねぇよ。


B おじさんは言った「うるさい!毎日毎日ドタバタドタバタ、少しは静かにしろ!」


A そりゃあそう言われるよな。


B BKB「でも俺、反復横とびで世界を目指してるんです!」おじさん「反復横とび?そんな夢みたいなこと言ってないで、お前みたいな学生は勉強してろ!」


A やっぱり反復横とびで世界を目指すって変なことだもんな。


B BKB「俺には、反復横とびしか無いんですよ!」


A ミスターSASUKEみたいなこと言ってるよ。


B 「父さんみたいな、川崎武雄みたいな反復横とび選手になりたいんですよ!」


A 熱いセリフだね。


B おじさん「川崎武雄だって?」「え?知ってるんですか?」「知ってるどころか、俺の教え子だったよ…」


A 熱い展開来たよー!!!凄い激アツじゃん!!!


B 「よし!良いだろう!俺が特別に、お前を一流の反復横とびの選手に育て上げてやる。俺と一緒に世界を目指そう。しかし、俺の練習は厳しいぞ?ついてこれるか?」


A すげー面白そう!!!帰ったらこれインストールしよ!!!


B BKBは言った。


A おお!


B 「あ、辛いんだったら練習やらなくて良いです。」


A 何だそれ!!!!!結局教わらないんかい!最後つまらなそうだわ。


B じゃあ他にもオススメのスマホゲームがあって。


A 何てやつ?


B 『あみだくじオンライン』


A めっちゃつまらなそう。気は済みましたか?


B 済みました。


A じゃあ終わりまーす。


両 どうもありがとうございました。

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