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激ムズ何切る問題集レビュー

nisiさん、堀内正人さんによる著書、激ムズ何切る問題集を献本いただいたのでレビューしていきます。

概要

Mリーグを想定して、nisiさんが天鳳で遭遇した盤面を採取して何切る問題を出しています。それについて、nisiシミュレーターというプログラムを使って局収支やアガリ率、放銃率、半荘収支などのデータから最適打牌を導きます。さらに堀内正人さんの打牌とNAGAの打牌も解説付きで紹介しています。

良かったところ

そこら辺の麻雀本と違い、持ち点や巡目、河など盤面を全て見ないと答えられません。盤面が加わるだけで難しさが倍増しています。それが112問もあり、めちゃくちゃ読み応えがあります。また、データを元に打牌が解説されているので根拠が明確なのがいいです。堀内さんの解説も付いているので強者がどういう判断で打牌を選んでいるのかも分かるのがいいです。

気になったところ

・答えの牌が薄くて見ずらい。
最初印刷ミスかと思いました。堀内さんに聞いたら裏写り防止のためらしいのですが、もっと他にやり方があるのではないかと思いました。俺は本を読んでいて裏写りを気にしたことが全くないのでそう思ううだけかもしれませんが。
・Mリーグルール想定なのにMリーガーの解説が無い。
堀内さんの解説をよめるのはとてもいいのですが、堀内さんはフリー寄りの人だし、Mリーガーの解説も呼んでみたいですね。
・NAGAと堀内さんが強すぎてnisiシミュレーターによる解説が弱い。
これが一番気になったところで、3者の解答が別れることがたくさんあるんですよ。我々からしたら堀内さんとNAGAって最強なわけで、nisiシミュレーターの選択の信頼度がこの2人に勝てないんですよね。そもそもnisiさんがそれを使って天鳳10段とかになっているならまだしも特上の6段です。ですのでどうしてもnisiシミュレーターの打牌よりNAGAや堀内さんの選択のほうが良いように思ってしまうんですよ。nisiさんには本当に申し訳ないのですが、nisiさんの解析を載せる意味あんまりないんですよね。

誤解しないでほしいのですが、めちゃくちゃいい本です。扱われている盤面は複雑でそれを何問も載っているような本は今までありませんでした。
答えは一つではないというのもいいです。しかしnisiシミュレーターが大衆から見てよく分からないものなので、信用が無いというか、納得しづらいというか。なんかもったいないなーって感じでした。
この本は一人で読むのではなく麻雀仲間と一緒に読むと面白いです。打牌をせーので答えて、違ったら他の人の考え方を聞きながら議論すると時間があっという間に無くなります。俺もお店のスタッフと一緒に読みましたが、打牌が食い違ったときの議論はとても楽しかったです。

この本に乗ってる問題をMリーガー数人(堀、多井、優、太、そのけん希望)に答えてもらってその解説を付けてもう一度出してほしいですね。もちろん堀内さんの解説も。

読んでほしいターゲットと表現方法の乖離があるなーと思う本でした。

こんな人におすすめ

中級~上級者。(雀聖3~、天鳳7段~)
上級者の友達がいる人。


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