返して

私は何も大丈夫じゃないから何もかも返して頂戴。命も、気持ちも、体も返して。大丈夫じゃないよ。私からいなくなった命を返して。幸せな未来返して。私だけが見据えていた将来、私とあの子だけでいいから返して2人にして。真っ白、機械の音、冷たい台でいなくなったあの子を返して。返して。私にはあの子しかいなかったの返して。少しでも幸せな未来を想像した私の時間を返して。私だけが生きながらえても全く意味が無いのに、これから如何して生きていいか分からないじゃない。夢だけ見せないで現実にしてよかった。これから何年経っても忘れないでよ。在り来りで台詞じみているかもしれないけど、忘れられたらあの子はその都度死んでしまう。過去はなかったことにしないで。これからの事はなかったことにしていいから。

死ぬために受け止めたわけじゃないのだから、生きるべくして受け止めたのに死を望まれた子を如何してなかったことにしてしまうの。ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと責められる如何して望んでくれなかったのか。如何して殺したのか頭の中でずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと責められるそんなに泣かないで助けてあげられなくなっちゃうよ。助けてあげられなくなった私を助けて

なんで殺したのなんで愛してくれないのなんで必要としてくれないのなんでおかしくならなきゃいけないの逃げないでよさよならしないから。壊したのは私1人じゃないでしょう

生きるなら背負って。愛して愛して育つべきだった。性別も名前も将来も流れた未来も確かにあるのに、知らないふりは許してあげられないよ。

望まれないまま降り立つよりマシと思う?

あの子のこと、どうおもう?

あの子の死を望むなら、私の死も望めばきっと喜んでくれたのに。遅くないから殺して殺さないで

おかあさんに手が届かなかったわたしからさよなら

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