売れ残り

残り物には福があるとは、いったい誰が申しましたか。売れ残りなんて可哀想な、そんな目で私を見ないでください。
喉が枯れるほど求めて叫んでも、誰も振り向いてはくれないくせに、諦めとぼとぼ歩いていたら、ほらあの人よ、とひそひそ声で振り向いて。じゃああなたが拾いなさいな。じゃああなたが与えなさいな。
誰も何もくれやしない。
同情するならほにゃららら。
私に愛を与えなさいな。

明日になったら死ぬかしら。今日の私は死ぬかしら。死んだら次はどうしようかしら。明日の私が産まれるかしら。死んだはずの今日の私が、明日の今日の私になって、また私が始まるかしら。
眠ってみたら変わるのかしら。うるさいなんて言われずに、可愛がられる私になれるのかしら。なれたらいいのに、なれないか。

明日の私はいつ死ぬかしら。あなたの愛をいつの私はもらえるかしら。

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