【雑談】黒帯は東京に出て来んのか来んのか問題

結論

結論としては「出て来ない」方が良いというのが私の考えです。あくまで全て私個人が考えていることなので、本人たちの考えではないので悪しからず。

あとキモいこと書いてるのでそう思って読むか、読まないで閉じてください。

理由

その理由は大きく3点。

①大阪で東京芸人みたいな売れ方をする面白味がある
②負け顔を売りにするならマンゲキにいるべき
③東京芸人の中でのポジションがむずい

①大阪で東京芸人みたいな売れ方をする面白味がある

ここ最近、黒帯が売れる兆しを見せてる理由は「ネタの面白さ」と同じくらい「YouTubeの面白さ」が要因になっていると思います。

今の流行りとしては、いかに自分の生活や思考、感情を切り売りできるかということによって人気を得られるかどうかが決まってきます。アイドルも俳優も芸人も、昔気質のミステリアスなキャラクターが全くいないからといえばそんなことはないですが、人が人を好きになるということのもとを辿れば、自分を曝け出すことで気持ちを動かすというのは当然な訳です。それを黒帯はYouTubeを使って実践している。ここが大阪芸人というより東京芸人っぽいところです。

他人のことを知るのは一定量を超えるとキツくなるので全部は観てませんが、自分個人のことを曝け出す人に一般人が許容的、寛容的になるのは必然。M-1や何かの機会にネタを見て少しでも興味を持っていたら、ハマってしまうまで時間はかからないのではと。これは大阪芸人の中でニッチ戦略を取るマーケティングとしては大成功だと思います。

ニッチ戦略とは、ニッチ(nitch)の言葉の意味である「隙間」の通り、市場の隙間を狙い、小さな市場で相対的に優位なシェアを得、収益を上げる戦略のこと。 マイケル・ポーター教授の提唱する基本戦略のうち集中戦略とほぼ同義である。 対義語は、市場全体を狙うマス・マーケティング。
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11902.html

一方で、こんな2人の態度や売れ方をダサいと思っている人もいる。それが笑いの本番の大阪であるとなおさら。なぜそんな愚直主義な芸人ばっかり美しいとされるのか私には分かりませんが、そんな中である意味で売れることに愚直であり、人間性しか見えない黒帯は面白い存在だし、そこに居て輝くところがかなりあると思います。これが一つ目の理由です。

②負け顔を売りにするならマンゲキにいるべき

①とつながるところですが、おそらく黒帯が人気になった裏には「マンゲキ芸人」たちとの関係性が大きく影響してると思っています。

この感じです。本人たちが「負け顔」を自認している訳ではないのであくまで個人の主観ですが、私はこのスターたちに対するポジショニング、じゃない芸人代表のような振る舞いがとても面白いと思っています。それらは全てマンゲキにいるから出来ることで、そこにいなければ使えないわざなのです。

鶏が先なのか、卵が先なのかと同じく、黒帯がこのポジショニングになったから人気になったのか、人気になるためにこのポジショニングを取ったのかは分かりませんが、せっかく得たこのうまみを手放してしまうのはもったいない。これが二つ目の理由。

あと、これは余談なんですけどこんなにYouTubeではあんなに負け顔をしてるのに、「マンゲキ芸人」にはもちろん、仲のいい芸人たちにもいじられにくいキャラクター(むしろいじる方)なの、結構もったいないなと思いますね。なんだろう、もう一つの引き出しになりそうなのにと思います。そういう意味で、東京に行って新しい場所で扱われ方が変わるのは良いなと。ただ、彼らがアイドル売りされてたらファンとかオタク、そこまでじゃないけど彼らを知ってる人(マンゲキオタクを含む)が徹底的に笑えばそれでいいとも思います。イケメン寄席に呼ばれるのとか本当におもしろ案件じゃないんですかね。以上、余談でした。

③東京芸人の中でのポジションがむずい

ここからはこれまで以上に想像で書きますので怒らないでください。

芸人というより東京にいる人についてまず話すと、良くも悪くも自分と他人には距離がある人が多いと思います。個性や多様性を認めるということは、自分と他人を同一視しないということで、そうなると才能で生きる人の世界も多様性がある。東京芸人の世界も割とそれと近しいのかなと思います。

ここでもし黒帯が東京に行ったとしたら、今は他との関係性の中で魅力を増しているのにも関わらず、関係性の構築されていない東京でどうやってその魅力を発揮するのか。多様性を受け入れる場所ではどこにいても「普通」になりかねないと思います。先に書いたニッチ戦略は、市場を間違えると「ニッチ」ではなくなるということがザラにあり、そうなってしまっては今まで築いたキャラクターや人気も一瞬にして無個性になるのです。

大阪の、その中でも「じゃない芸人」がテレビに出て、ネタだけじゃなくフリートークでウケるというエピソードもそうあるとは思えないので、やっぱり東京での芸人としてのポジションがすごく難しいと感じます。

その他にも、「大阪の面白い土地ボケが生かせない」「金属バットさんやDr.ハインリッヒさんたちとつるんでいる良さがなくなる」「大西さんの実家住みキャラがなくなる」ということも黒帯が東京に出て来ない方が良いと思っている理由としてあります。誰とは言いにくいですが、大阪ではあんなに人気あったのに…という状態もよくある訳で、そうなるのはもったいない。

一方で、『ゴッドタン』の腐り芸人に呼ばれたら面白そうとか、新宿バディオスとか野方区民ホールと相性良さそうとかは考えますが、東京出てきてまでのことはないなと。幕張、大宮に出稼ぎに来ているのが面白いコースでやっていってほしいと思います。

少なくともM-1終わるまでは。

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