暇ならラジオにメールを書こう、そして採用されよう


ごきげんよう。青の半纏です。

皆さん、時節柄もあり、意図せぬところに時間が空いたりしている方もいるでしょう。
そんな方に「ラジオにメールを書いてみないかね」というお誘いをしようと思い、こちらを書きます。

声優さんやアニメのラジオにメールするマンなので芸人さんのラジオやアーティスト、俳優さんのラジオに当てはまるかは責任が持てません。
最初に言っておきますが、長いので黒い太字のあたりだけ見てけばなんとなく言いたいことが分かると思うので時間がない人はそちらで。

毒にも薬にもならないラジオへのメールの書き方|
https://ameblo.jp/n2wk5364/entry-12439153641.html

以前に別媒体でちらっと投稿に関する話題を書いたこともありますが、パスワード忘れてログインできないし、そもそも触りも触りの話しかしていないのでこちらにドン!

一応軽くさらうと

1) まず書く

2)一番伝えたい点、聞きたい点がなにか考える

3)そこから核になる部分を残しつつ、可能な限り文字を間引く

4)一度頭を空にし、文章を読む

で、書くのにはPREP(話題、理由、例、話題あるいはそれに絡めた質問)の構成でやって、肩肘張らずにやろうよという内容をダラダラ書いたのが以前の記事。

で、今回は「採用されに行くメールの構築」という即物的なやつを書きます。
これは別にボクの宗教観は変わっていないので「採用の有無だけがすべてではない」と思っています。送っただけでも番組には貢献しています。

とはいえ「読まれる快感」「聞きたいことが聞けた」「憧れの人とコミュニケーションできる喜び」みたいなものが存在することは否定できません。そもそもなんにしても「手応え」は継続するうえで必要だと思います。

なので今回は「採用」にフォーカスします。
基本的に「減点を無くし、加点を追求する」というカタチのメールの書き方を話します。


3つ書き記します。

・文章をコンパクトにしよう

人は1秒あたり最低4文字最大で10文字オーバーくらい発声できるので、それを換算してトータルの文章量をコントロールする。400文字くらいにおさめておくと大体ちょうどいい。時間にして20秒から40秒が目安です。

これは例外が存在しますが、原則としてボクが考えているものです。

たとえばですが30分番組で読まれるおたよりの数をカウントしたとしましょう。企画モノでない限り、30通以上読まれることはありません。よほど多くて10、ヘタすれば読まずに終わるケースもあります。

1通のメールでパーソナリティが話すのは2分から3分がアベレージだと思います。それを加味するとおたよりを読んだあとのパーソナリティの喋りしろを圧迫しないコンパクトさが求められます。

構成作家さんが訂正やリライトをしてくれるケースもありますが、加工も手間ではあるので、選んだトピックスが面白くないと手間をかけてもらえない懸念もあります。

ゆえに400文字以下にしておけば安心でしょうという考えです。
もし文章に自信のある方がいらっしゃれば、これより長くて構わないと思います。ただし、どちらにせよ改行はしてください。目安はこの記事くらいの感じです。


フックを作る

フックとはなんぞやという話をするとここでは「パーソナリティが話題にしたとき、話題のとっかかりにするポイント」とします。

さらに突き詰めるとボクの思うフックは基本的に「共感」「驚き」です。

一例として過去の採用メールを載せます。

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てんさん、なんすさん、そしてももちゃん、ごきげんよう

今みたいに唐突に下の名前を呼ばれるとびくうっ! となりませんか?
かくいうぼくもなります(point)

下の名前を呼ぶというのはあだ名を呼ぶのとはまた違ったハードルの高さがあると思います

それゆえ呼ばれる方も敏感になりますよね(reason)

どの程度の距離感なら下の名前呼びになるのかなあなんて考えちゃいました
お三方は下の名前で呼ぶ人って、どんな距離感の方がいますか?
(point)

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これはTrysailのTRYangle Harmonyに送ったふつおたです。
もう4年前に書いたやつですが、過去の栄光にすがっているわけではなく、狙いがはまったメールなのであえて選びます。もう一度言います。過去の栄光にすがっているわけではありません。これはテストに出ます。

パーソナリティの一人である麻倉ももさんだけをあだ名ではなく、下の名前で呼び、後の内容である「下の名前を呼ばれると過度に反応しませんか?」という提示と連動させるというかたちをとったメールです。

そして本来ならPREPでexample(例示)をとる部分を文章として書かずに体験してもらうというかたちで示したのです。

麻倉さんを選んだのも一番驚いてくれそうだから選びました。
案の定ビックリしてくれてボクの口角は上がりました。

そして本筋に戻ると、このメールなら「名前呼びの挨拶」「下の名前」「あだ名」「下の名前で呼ぶ人って、どんな距離感?」というあたりがおおよそ「トークの起点になるポイント」です。これがフックです。なぜか投稿をする人と話すとみんなフックと呼びがちです。

そしてこれのポイントは「パーソナリティがおたよりを読んだあと」を考えると重要になります。パーソナリティがおたよりを受けて話す、というのは昨今のラジオの普遍的なトークの流れです。

このフックになる部分でパーソナリティの強烈な感情を呼び起こすフックを用意できれば、それだけ濃い話を聞ける確率が高まります。ラジオは基本的にはネガティブな話題を避けるので、「共感」「驚き」を意識してフックが置ける話題を選ぶのもこと採用においてはコツだと言えます。

芸人さんのラジオだと「イジり」をフックにしたおたよりも多く登場するんですが、扱いが難しいので投稿しなれてない人にはオススメしません。

フックが用意できればあえて末尾を必ず質問形式にする必要はないんですが、構成作家さんに「基本的に聞きたいことはこれです」とアピールしたり、喋りなれてないパーソナリティーには分かりやすいとっかかりにもなるので、あって差し支えないと思います。

慣れてくると「この言葉をパーソナリティに投げかけると、こういう反応をするのではないか」という仮説が立てられるようになります。
もちろんその通りにならないことが大半なのですが、それができると上記のような少しトリッキーなメールが書けたりします。

とはいえ毎回そんなにトリッキーなことしても仕方がないので「送ったおたよりでどんな反応・トークをパーソナリティにしてほしいのか」という狙いを持つのが大事です。まあ、ホントはこんな難しいことは考えなくていいはずなんですが、採用を考えると必要かなと思います。でも慣れると詰将棋みたいに楽しめますよ。ボクはそんな沼に住んでます。

PREPや起承転結、序破急、マクラとサゲなど文章構成に活かせる型はいくつかありますが、それに囚われることもまたありません。自由に書けばいいんですが、コンパスを持ってて無視するのと持たずに歩くのは話が違うので、一つの指標にしましょう。

・言葉を選ぼう

この言葉は先に提示した「文章をコンパクトにしよう」「フックを作ろう」両方に通じます。

結局のところは想像力に着地しますが、使う言葉の話です。

文章をコンパクトにしようとすれば比喩や慣用句を使います。
ただ難しい表現だとパーソナリティに伝わりづらいこともあります。

フックを作ろうと思えば、パーソナリティが反応しやすい単語や話題を選ばねばなりません。

誹謗中傷はもちろん、番組スポンサーがいれば競合他社の商品名は出しづらいし、アニメタイアップのラジオであれば無関係の作品の名前は使うべきじゃないなど「良識の範囲」なるものも発生します。

これらは想像するほかありません。

そんな意味もあり「言葉を選ぼう」です。

さらに、このトピックで伝えたいのは「言葉はドアノブである」ということです。例えばバスケが好きなパーソナリティに「スポーツ」という話題を提示するとバスケの話題が出てきやすそう、など他の関連性のある話題を呼び起こせそうなどと考えられます。言葉というノブが回って開いた扉の向こうから何が出てくるかに思考を巡らせるのはコミュニケーションの基本であり、極意ですが、ラジオへのメールでも同様です。

また「言い回しそのものがフックになる」というパターンもあります。ボケの一種と考えれば分かりやすいですが、「このシチュエーションでその言い回ししなくない?」「そんなかしこまった言い回ししなくない?」みたいなものです。そこから意図せぬ会話展開になることもあります。

ここが一番、送る人間の色が出る気がします。ボク個人がですが、わりと俳句や短歌など七五調のリズム感は参考にしています。リズミカルに読める文章はそれだけでポイント高いです。そしてリズムには休符が大事なので、これは音読して確認したりします。

あとカタカナや漢字表記の連続を防ぐ(連なると単純に見づらい)ということなども意識すると読み手に対して親切です。


ということで

・文章をコンパクトにしよう
・フックを作ろう
・言葉を選ぼう

が採用されるメールの要点です。
守っても採用されるとは限りませんが、確率はあがります。

あと競争率の激しい人気番組で採用されたいとなるとまた違う視点が要ります。人と競争するようなメールは端的に言えば差別化が必要なので、具体的な話がしづらいです。相手もあることですし。

「この番組で必要とされるだろうおたより」みたいなものを想像して「やつはアレ系のメールを書くから、自分はコレ系で行こう」とかそんなことを昔はしていましたが、いまはそういうのええかな、だるいし、くらいの気持ちです。

あとこんだけ書いといてアレですが、「知ってたわ、そんなの」「お前メールそんな読まれてねえだろ」的なやつは胸にしまっていただけるとボクが傷付きません。

ネタコーナーとかセリフコーナーとかの話は、全くしませんでしたが結局は先に挙げた3つのポイントの応用です。考え方はいろいろあります。

一応rightpocky@gmail.comという公開してるアドレスもあるので、質問事項があり、そこに送ってもらえれば、後で無記名にして回答とともにまとめてNOTEに公開しようかなと考えてるので、あればそういうのも送ってもらってもいいです。たぶん来ないと思いますが。

ということです。この文章書くのに3時間くらい使いましたが、メール投稿ならそんな時間かからないのでパッと書いてピャっと送ってみてください。

なんか長い文章書きたいなと思ったので、いい頭の体操になりました。
お粗末様でした。

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