金銭感覚とスイッチ。

 ※フィクション


賭場では金を紙だと思え。

こんな言葉を言っていた人がいた。
これはその通りだと思う。
例えばパチンコ屋で千円札を入れるときに

『うーん、これがあったら何が買えるか?』

と思うのは良くないのだ。

博打をやっている最中に現実世界の価値観が入ると突っ込む時に突っ込めないし、勝ってる時に『これだけあれば帰りはウハウハ』とか考えだしたらもう辞め時だし。
負けたらどうしよう?なんて負けてから考えたらいいのだ。だから金に余裕がない時は博打をやってはいけない。


そんなわけでやってる最中は紙かなんかだと思ったほうがいい、千円札はチップの代わりの紙だ‥‥‥

のだが、実はもう一つ大切な事がある。

それは博打を洗って(やめた時)現実世界に帰る時に価値観をちゃんと戻す事だ。

優れた博打打ちはみんな出来ていることなのだがこういう博打というお札がバンバン飛び交う異常空間にいると現実世界でも

『千円なんて紙みたいなもんだし。』 

という考えを持ち込んでしまうのだ。

これは大変危うい考えだ。紙なわけないだろ。

千円って大金だ、これがあれば飲み物も食べ物もなんならお酒も買えるしサブスクで千円払えば映画も観れる、本も読めるし人生を豊かにできる。

このスイッチを持てない人は博打で勝っても金遣いが荒くて散財してしまう。

賭場から一歩外に出たら現実世界、真っ当な金銭感覚に戻るべきだ。


そんなことを500円忘れたから店に取りに戻る最中に考えていた。


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